一般対象の「チャンクセミナー」に続いて、受験生対象のセミナーも無事終了しました。
受講者の皆様、ご受講ありがとうございます。お疲れさまでした。
特に、受験生講座の方は、少人数で、志望校に特化した内容と水準で、かなり濃い取り組みができたのではないでしょうか。
とはいえ、私も魔法使いではないので、この僅か3時間の講座とメールでのフィードバックで、ライティング力が劇的に向上するということはそうそうないとは思いますが、確かな視座は得られたのではないかと。
一橋大学は絵画やイラスト、写真に基づく描写/説明の英文ライティングが度々出題されています。
この時期に私のところに過去問を持ってくる受験生は予備校や塾、または参考書などで何らかの対策をしてきたとは思うのですが、こと「描写」となると、課題が多いと思わざるを得ません。
過去問を解いて添削するだけで、肝心な学びや気づきがないからでしょうか?
では、限られた残り時間で何をどう学び、身につけるか?
やはり英文ライティングの基礎基本がよく分かっている指導者から学ぶ、ということなのだと思うんですよね。
早稲田のイラスト問題への対応でも、高校生はほぼ同じ克服すべき課題を持っていると感じます。
そして、市販教材では、その部分への手当てが十分に出来ていない。
ツイッターでも注意喚起はしてきました。
SNSやセミナーで、私の手の内は明かしていますが、市販の自由英作文の教材の多くが描写+語りに対応できていないようで…。
— Takashi “即時停戦” Matsui (@tmrowing) 2024年1月29日
古いと言って読まないのは本当に残念。絶版でも手元に揃えておく価値があると分かるのが経験知。これら以外にも、過去ツイでは写真入りで有益&有効な書籍を紹介していますよ。 pic.twitter.com/LLuSqCe9gt
場面描写・人物描写はそれなりに練習をしないと全ての文が同じパターンで単調になったり、メインとサブ、背景と焦点がボケたりします。適宜、登場人物間の「やりとり」で表現すればリズムやダイナミズムも生まれてきます。
でも、それってちゃんと書かれている小説(や戯曲)を読めば分かりますよね。
https://twitter.com/tmrowing/status/1752919896458158224
結構、有益なヒントも提供。
漫画を読んでいるときも、吹き出しの言葉や、擬音語擬態語以外の情報も読んでいますよね?
— Takashi “即時停戦” Matsui (@tmrowing) 2024年2月1日
当たり前すぎて…
という人はTVのデジタル放送の「解説放送版」で「解説音声」がどこに入るか見て(聞いて)みては?
例えばこの『相棒』の冒頭6分だけでも。https://t.co/J1GskqyC4Q
老婆心ながら補足。
この観光関連のアカウントのツイートでなされている記述・描写の英文はタワーの側から、その展望台から見る眺望に関わるものなので、それをこっちから見ている描写・記述で練習する、っていうことですからね。
https://twitter.com/tmrowing/status/1753535186778869861/quotes
一橋大の過去問演習で既に添削をしてもらっている受験生は、2019年の1番を復習して、「前景に焦点を当てた描写」ができるようにしたら、「後景が主となる描写ってどうするの?」ということで、こちらをやってみると学びが深まるでしょう。
— Takashi “即時停戦” Matsui (@tmrowing) 2024年2月2日
あ、私にDMなどを送っても無料では添削しませんので為念。 https://t.co/JzZEn9lICF
こういった、入試対策も一方では、大変に、また一方では便利な時代になりました。
大変な一例としては、最近は、著作権の問題から、所謂「赤本」を買い求めても、問題が公開されていないことが多くなりました。
例えば、今回の講座で対応した東京外国語大学。
前期試験の英語の最後の問題が
- レクチャーのリスニングに基づく要約とお題作文(意見文・論証文が比較的多い)
となっています。
他大学では余り見られない内容と水準になっているのは、要約もお題作文も200語程度の分量で答えさせるものだからです。
良くも悪くも中途半端で、この分量に納めるのは慣れが必要です。
また、レクチャーの方も、2013年くらいにこの形式が始まったと思うのですが、初期では結構長めのものもありましたが、今はスピーキングテストが入った分、試験全体の時間が短くなったこともあり、それほど長いものを課すことが難しくなったのではないかと推測します。
先月の受験生B講座では、外語大志望者がいなかったのですが、今回のD講座では外語大志望者に合わせて、赤本では公開されていない2022年のレクチャー問題をAIとのコラボで作ってセミナーで使っています。
音声もtakeondo先生に教えていただいた、
を活用して、かなり自然な音声を狙いました。
いやー、本当に便利な時代になったものです。
有料ですが、ここまでのクオリティで音声合成ができれば、いまのところは充分。
レクチャー用音声は、入試本番とは異なり、男性と女性、英音と米音の両方を作成してリスニングそのものへの対応も図っています。
実際の試験で使われたスクリプトは、出典で示されているTED Talk そのものとは違う独自編集でしたが、そのスクリプト以外に、試験の設問で明らかにされているレジュメにある情報のキーワードをもとにして、テーマ、トピックなどから情報を補って、AIと何回かやり取りをして4分半程のレクチャーを仕立てています。
同じ情報に基づいて作られた、表現や語彙、構文が少々異なるレクチャーを聴いても、同じようにメモが取れ、要約ができるか?
と考えれば、充分取り組む価値があると言えるでしょう。
他にも、キーワードが二つあるけれども、一方をダシにして持論を展開するのではなく、両論の対比のまま進み、類似点相違点を詳述するという構成のレクチャーなどは、今、どっちのキーワードの具体例を話しているのか?という部分なども、2回聴けるという、大学入試ならではの利点を最大限に活かすという意味でも、一度は体験しておくと良いと思います。
ということで、描写問題と、レクチャー融合問題に関しては、せっかく直前対策の「群を抜く」ための素材を作成しましたので、一橋大志望者、東京外国語大志望者で、最後のもうひと伸びを目指す人は、メールやツイッターのDMなどを通じて、ご相談下さい。
有料ですが、日程や条件が合えば、対応いたします。
まだ国公立前期まで20日ありますから。
心身の健康が第一です。
本日はこの辺で。
本日のBGM: Bewitched (Laufey)
※祝、Grammy受賞!