Experience keeps a dear school.

商業科2年は、いよいよ「分詞構文」などといわれる表現を含む、分詞の用法へ。
私の「分詞構文」の指導では、接続詞・前置詞を分詞の前に補い、意味のつながりを滑らかにすることはありますが、<接続詞+主語+述語動詞>との書き換えを指導することはまずありません。ただし、付帯状況や理由説明以外の「分詞構文」を表現で求めることも、ほとんどありません。
その文が –ingで始まった時に、分詞で始まったのか、動名詞で始まったのかは述語動詞・助動詞が先に出てくるか、意味の切れ目、話し言葉ならイントロの終わりを告げる音調、書き言葉なら句読点 (comma) が先に出てくるか、で分かることが多いでしょう。物語・小説を読んだり、ラジオドラマ、audio bookなどで場数を踏む中で身につけろ、というのはかなり大変なので、やはりどこかで集中的に扱い、他の用法との棲み分けを実感してもらわないと。進学クラスは「L板」を作らせているんだけれども、こちらでも薦めてみようとは思います。
進学クラス高1は「不規則変化」の続き。「経験知」のある人にとっては何でもないことですが、初学者や苦手意識の強い人にとっては難題です。
ABB型との対比で、ABC型と便宜上名付けてはいますが、実態は様々。

  • see / saw / seen
  • grow / grew / grown
  • know / knew / known
  • throw / threw / thrown

など、過去形で母音が変化しますが、-ed/en形では元に戻って最後に /n/
というものは仲間を作りやすいのですが、

  • break / broke / broken
  • choose / chose / chosen
  • speak / spoke / spoken
  • steal / stole / stolen

では、過去形で母音が変化し、-ed/en形では、その過去形に /n/ がつく。

  • fly / flew / flown

は母音が全て異なるし、

  • show / showed / shown

では、過去形は規則変化と同じになります。

  • ride / rode / ridden
  • write / wrote/ written

では、-ed/en形の子音字は二つ並ぶことで、前の母音は名前読みしないことがすぐにわかるのですが、

  • drive / drove / driven
  • rise / rose / risen

では、子音字は一つにもかかわらず、母音は名前読みしていません。
活用の基本は「音」の習熟なのですが、記憶には「文字」が重要な役目を果たしているのです。

高2の「ライティング」は、『コーパス口頭英作文』の続き。
今日は、wh-疑問での、発想と表現を集中的に。
道案内では、「尋ねている相手」と「尋ねている自分」を合わせて、 “we” という感覚を押さえておいて、

  • Where are we?
  • Where are you?

からの発展。

  • YOU ARE HERE.

の話し。さらには、

  • Where am I?

を使うような場面・文脈。
一対一で話している相手に、

  • Where are you?

ということのできる文脈や話者の意図、などを補足。

“Who’s …?” という疑問文は侮れませんよ、という話しで、かつてのmixiでの議論を引き合いに出してちょっと解説。詳しくは、http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20081024 をお読み下さい。
「疑問文を嗤う者は疑問文に泣く」ということです。

放課後の本業はすったもんだのあげくに、エルゴの指示。
英語科主任と、新課程の教科書で少し議論。

疲労困憊で帰宅。
『ナンバー』 (文藝春秋) の6/7号が届く。特集は、

  • 最強投手進化論。

なぜ、最後が句点なのかよくわからないが、充実した内容。写真も豊富。特集が始まる見開き2ページ (pp. 14-15) で、右にダルビッシュ有投手、左に野茂英雄投手の投球フォーム。
何に驚いたかといって、野茂投手の軸足 (右足)。
足はプレートに対して真っ直ぐ (並行に) 踏んでいて、右膝→股関節→背中→肩胛骨周りと、しなやかに描かれた螺旋。
この美しさは忘れないだろうなぁ…。

夕飯は、妻が市場に寄ってきてくれたとのことで、生姜焼きと刺身。
贅沢な食卓で生き返る小市民。
娘の湿疹がちょっと心配。
本日のBGM: 経験の歌 (佐野元春)