蔵出しも楽じゃない

進学クラス高1は副詞節のシリーズで得られた例文を元に、時制。ということで、<助動詞の番付表>を導入。既に、意味を確認し対面リピートでもこなしている、

  • By the time we come home, it will be getting dark.

での<横綱+関脇>を確認。続いて、高校で初めて学ぶ「過去完了」。大関のhaveが過去形になっているのはどんな場合?と観察から。まずは、<主節+接続詞+従節>という語順・語群のうち、どこで使われているかを指摘、前後の意味の繋がりを確認。基準となる過去の点、動作・行動・出来事と、それよりも前の動作・行動とをチェック。この2つの関係が「現在完了」とパラレルなものであることを説明し、練習へ。日本語で容易に文脈の理解できるものを利用して、どちらが基準となる過去で、どちらに過去完了を使い、接続詞はどちらを従節として纏めて、主節へと繋いでいるかをチームで協議。その後、他チームと民主的に摺り合わせ。その後、それぞれの日本文に該当する英文を私が読み上げ、ディクテーション。答え合わせは、ホワイトボードに書いたものを音読してシャトルラン。
ディクテーションで自分のノートに転記された英文を色ペンで修正して、出来上がった英文と、日本文で自分が確認した構造把握とを照らし合わせる。語順と纏め方繋ぎ方の日英の違いを把握してから音読。その後、1題残っていた日本文にあたる英文をホワイトボードの裏側に書いて、シャトルラン。これはちょっと長いので悪戦苦闘していました。

  • When I came back home, some of my close friends had already made themselves at home and were having a drinking party.

今回用いたのは、過去ログ (http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20070720) にあるものとほとんど同じ例文。手順こそ、若干の修正改善をしていますが、基本線は同じ。日本語を使った方が早く離陸でき、長く飛べるのなら、その方がいいでしょう。
ここまでやってから、対面リピート。じゃんけんで勝った方は例文を3つランダムに選んでリピートさせます。長い文でも通しで出来るよう、チャンクの切り出し、まとめ直しまで、まずは読み上げる側が工夫をする必要がありますが、英語のリズムや音が崩れたのではダメ。
今回の英文には、

  • ran
  • rung

という基本母音が含まれていたので、その部分を徹底。この区別を中学校で身につけて高校に入学してくる生徒は本当に少ない。どちらも中途半端。

  • run / ran / run
  • sing / sang / sung
  • ring / rang / rung

でまず、音の違いが意味や働きの違いを表すことを認識させた上で、同じ音の「コントロール」と、違う音の「棲み分け」。

  • fan / sand / band / pants / cat / hat

の練習で「コントロール」、その後、活用を左から右へ。今度は、活用を縦で、

  • ran / sang / rang
  • run / sung / rung

そこを踏まえて、もう一度対面リピートへ。ペアの片方のリピートが終わったところでダメ出し。
今回の例文には、

  • passed / hung

という –ed/en形 (= 過去分詞) も含まれていたのだが、その母音部分の発音が曖昧だったので指摘。仕上げの対面リピート。
ここまでやってから、倫太郎さんが英検タイムスで紹介されていた時の記事を紹介。anfieldroadさんのブログ記事での対面リピートの扱い、英語授業工房さんでの音読の扱い、arishima info. での対面リピートに言及があった箇所などを紹介。ただ「作業」をこなすのではなく、とりくむ意味・意義を感じ取ることの重要性を指摘して終了。
高3の「ライティング」は、narrative & descriptive のネタ全集。
前任校での定期試験とその解答例や課題とそのフィードバックのハンドアウトなど、同じ高校3年生の書いた英語を読んで、その英語へのダメ出しと修正を読んで、何を学ぶか。『パラグラフライティング指導入門』では著作権の関係で出せなかった「絵」も示し、GTEC Writing Training の課題との併用でようやく私のライティングシラバスの全容が見えてきたところ。レイ・チャールズのobituary作成の課題での生徒作品は今読み返しても本当によく取り組んでいる。B4裏表のフィードバックも本当に丁寧で隙のないもの。自分の過去の足跡をなぞって悦に入っている場合ではないな。
物語の中でも、事物や風景の描写、人物像を浮かび上がらせる描写は欠かせないので、『少年探偵』で作っておいた冒頭部分の記述比較のハンドアウトを配布。一字一句まで全て詳細に読み比べて、同じこと、内容をどのように異なる表現で描写・記述しているのか検証しなさいという課題を与えて終了。

7限終了後に、遠い方の湖まで、本業。
週末にかけて他県からの遠征組が参戦するので、それに合わせて。今日は日帰り。土日は泊まりで。
小雨交じりの中、UTで10km。SR22で片道1kmを500mアベレージ2分15秒、ターンは30秒以内、1周2kmを10分で、5周で50分で上がってきなさいというメニュー。休む暇はありません。結局、56分かかりました。1周につき1分のロス。いかに、アップが不十分なままけり出したとはいえ、このロス分が全て艇速の鈍さだとするとアベレージで2分半かかっていることになりますから、これでは女子のトップレベルに抜かれてしまいます。風があるとしても、逆風でタイムが落ちる分、順風では伸びていなければおかしいので、まだまだ「スピード」に対する欲求が小さい、精度に対する感度が低いことの現れでもあります。
カタマランの上で、菊池での全日本ジュニアの引率をしたH先生と情報交換。大雨の話しにも、レベルの高さにも驚いた。もっと練習しないと。
明日は、選手も私も午前中に土曜日課外講習がびっしり入っているので、お昼に直ぐ移動で、またこの湖に戻ってきて並べとなることでしょう。選手は移動の車中1時間で昼食をとることが可能ですが、運転する私はきっとゼリーかバナナか何か食べやすいものになるのでしょう。トホホ…。
揚艇後、N先生にご挨拶して撤収。

9時前にようやく帰宅。
遅い夕飯は、レバニラ炒め。レバーはみつせ鶏。美味しくいただきました。お酒がちょっと身体に合わない感じだったので、寝る前にリンゴ酢を呑んでおきました。
明け方に教材研究をして出発です。
本日のBGM: Everything I own (Suzanna Hoffs & Matthew Sweet)