立目

本業の2月期合宿終了。
今回は、成年選手も一部招集しクルーの評価。いよいよシーズンインという意識が高まる。
立春とはよくいったもので、湖畔の梅も一輪だけ花を開いていた。日中の気温も先月に比べればかなり「温く」感じられる。ドライブが緩くなってはいけないけれどね。
自チームの1Xは、土曜日は他校の3年生で既に某大学への進学が決まっている選手と追い抜き。日曜日は、他校の同学年の選手と追い抜き。だいたい、1日の合計が30km程度の「距離」を漕いだことになる。問題は、スピードとリズム。
Oコーチとスタッフでの昼食での会話で印象に残ったこと。

  • G大 (当時) のB選手が留学していた時のポーランドのチームでは、ジュニア選手はストロークコーチ (= 艇に取り付けてストロークレートを図るメーターのような機械) の使用は禁止だと言っていたよね。本当に正しい指導。いま自分の漕いでいる艇のスピードやリズムがどうなっているのか、という感覚を養ってきた選手が、ストロークコーチを使うから「これ便利だよ」ということになるわけで、それがまだできていない若い選手がはじめからあんなものをつけて漕いでいてはダメ。ましてや、スクリューなんかつけてスピードそのものが表示されたら、自分でスピードを感じようとはしなくなってしまう。戸田でコーチングしている時は、100m毎にラップも測れるし、「ああ、速くなった、遅くなった」「上がった、下がった」と計測するのが面白くてしょうがない。でも、その間、クルーを全然見ていないんだよ。数字で測れるものに興味が向くと、そのことだけしか知ろうとしなくなる。「これじゃあいかん!」、とピッチ計 (= ストロークレートを図るストップウォッチのような機械) を使わない、と決めて、どこかにしまって、それからずっと使っていない。今は、選手に聞いている、「今、いくつだった?」って。もし、そういう測れる機械がなかったら、コーチが自分の目で見るしかないんだ。その目を鍛えておかないと。

この会話だけで、選抜大会、高校総体、国体に向けて自分の立脚点も視点も、一段と確かなものになったと思います。多謝深謝。来週の連休までさらに地道に鍛えます。入試が終わったら、武者修行に行ってこようかしら。

帰宅後の英語の調べものでは、マイ・ブームの竹中治郎 『英語分節辞典』 (愛育出版、1958年) の分節の原理原則から始まり、

  • 竹中治郎 『米語の發音と綴字法』 (研究社、1940年)
  • 『発音・綴り・語形成 講座・学校英文法の基礎 第一巻』 (研究社、1983年)
  • 水光雅則 『文法と発音』 (大修館書店、1985年)

あたりを引っ張り出してあれこれ。
苦手な韻律まで戻って、

  • 渡辺和幸 『英詩のプロソディ---プロは英詩をどう読んでいるか---』 (英宝社、2002年)

から遡り、

  • 志子田光雄 『英詩理解の基礎知識』 (金星堂、1980年)
  • 荒牧鉄雄、岡地嶺 『英詩読本』 (開文社出版、1959年)
  • 大塚高信編 『英語百科小事典』 (垂水書房、1958年)

をおさらいしたところで、平野敬一氏のマザーグース関連書籍を読んでしまったので、それまでの努力はどこへやら。楽しいのが一番ですかね。昔のELEC選書は良いもの出してたんだよなぁ…。

月曜日は空き時間が多いので、資料を引き散らかすだけでなく、少し頭を整理しようと思う。

本日の晩酌: 相模灘・雄町・純米吟醸・瓶囲い・無濾過 (神奈川県)
本日のBGM: Renaissance Eyes (Live) / Don Dixon