Almost full

職場復帰。
本当なら文化祭だったはずの金曜日の授業。
高2は、Viewpointの読解。精読です。<前置詞+関係詞>がターゲットなのですが、ターゲットとなる文法事項以外にも数多くの問題が山積している英語力なのが普通の中学生・高校生です。関係詞の指導においては、二文連結は全くやりません。常に、名詞句の限定表現の完成を求める和文 (句) 英訳と置換のエクササイズ。四角化と足跡の徹底です。

  • the house in which he lives

から、

  • the town in which I live
  • the country in which we live

と置き換えておいて、
『朝日ウィークリー』のホイットニー・ヒューストンのカバーストーリーに触れ、

  • the country in which Ms Whitney lives

まで。その後、

  • the class to which we belong

で、前置詞の用法を私家版『ハンドブック』で確認。良くできていると自画自賛。
さらに

  • the restaurant at which we often eat lunch

から、

  • the restaurant in the countryside at which my father and I had dinner last weekend

へと攻めておいて、

  • the bookstore at which I often buy books

へ移行し、それを三人称で他の生徒に言わせるところまで、 口頭でのドリルをした後、テキスト本文の読解へ。

  • Why do clouds float though they have so much water in them?

という与えられたタイトルから発問スタート。高2の課題は、「構造化で簡略化」なので、たとえば、このタイトル文であれば、”Why A though B?” での論理展開が直ぐに把握できるかが鍵。英語が苦手な生徒に、「英語は英語の語順のままで」というマッチョなスタイルを強要すると、

  • なぜAなのにBなのか?

という全く逆の論理で解釈する生徒が出てくることがあります。構造が分かることで語彙不足を補うことができなくはない、という感触を得ることが自力読解を下支えするというのが基本スタンスです。

  • Clouds are mainly composed of small water drops and, if it is cold enough, ice crystals.

でのandが何と何をつないでいるのか?という問いから、挿入句だけでなく、mainlyの持つ「最上級感覚」とでもいうものを拾い出し、いつものように形容詞と副詞の類例を整理。「主な」という訳語で分かったつもりになってもらっては困るので、国語辞典で「主な」の語義を確認すると共に、英英辞典で定義を確認。こういうときは、LDOCEよりもOALDですかね。『岩波英和』 ではfor the most part とchieflyでの言い換え。簡潔にして秀逸。

  • The speed at which any object falls is related to its mass and surface area.

では、「どんな物質であれ落下速度はその質量と表面積に関連づけられている」という和訳で分かったつもりになってもらっては困るので、andの働きに焦点を当てて実感を伴う理解を求める。だめ押しは、「羽毛」と「石」の具体例は何のために持ち出されたのか?という自問自答のセンス。
とまあ、こんな調子ですから、全然進みません。
高1は新たな課でトピックは「お国柄の出る、独特なスポーツ」。
新潟国体の話題から振ってみたのだが、水戸黄門の「越後の縮緬問屋のご隠居さん」という伏線が全く機能せず。結局、道州制の話し、北陸道の七つの国の話しや五畿七道の話しをして、「越後」「越中」「越前」の「基準はどこにあるか?」と問う。同じ流れから「上越」「中越」「下越」の基準は?とさらに問う。水戸黄門に絡んで、士農工商、徳川御三家など脱線して、結局本文の導入前にある、語義のpreviewで終了。

文化祭が延期になったおかげで、強化合宿参加が可能になったのだが、新人戦までの準備期間を考えると不幸中の幸い。クラッチアセンブリと工具類を戸田からまとめて送ってしまい、手元に十分な工具がなかったので、ホームセンターで新たに補充してから帰宅。「リギング」の「精度」と「速度」の両立を今回の合宿でも追求してみようと思う。

日中の警報が嘘のように穏やかな夜となった。
明晩、月は見られるだろうか?

本日のBGM: Moonraking (Martin Newell)