原稿執筆に煮詰まり、昼過ぎにちょっと（？）お茶の水・神保町まで足を伸ばした。今日から学校というところが多いようで、学生・生徒が多かった。お目当ての本は見つからず、以下の散財。
『長谷川平蔵―その生涯と人足寄場 』(1982年) 瀧川 政次郎著、朝日選書
- 時代小説の『鬼平』とは全く違って、社会学・法学の視点での論考。「本所の銕」の頃のエピソードなども資料を交えて示されている。菊川町三丁目十六番地の長谷川平蔵の屋敷は後に、遠山金四郎の屋敷となっているなどというトリビアネタもあって面白い。
『英語基本語彙辞事典』（1983年）中教出版
- これは家の中をずっと探していたのだが見あたらず。今は絶版。勤務校の研究室にはあるのだが、全部コピーするわけにも行かずどうしたものか、と思っていたら、今日、店先に平積みにされた中に発見。1200円也。良。中教出版の英語教育シリーズは『英語教材のいずみ』など、再評価すべきものが多いと思われる。
『ミステリの名書き出し100選』（2006年）早川書房
- これは新刊。装幀が和田誠なので衝動買い。原文と翻訳と評論に加えて原作者略歴（顔写真付き）。コンパクトで飽きない作り。
新学期の高２に向けて、１月の歌思案。Marvin GayeかJoni Mitchellか。残すところ、あと３，４曲。授業では、「始めと終わりの詩」とAcrosticをやることになると思うのだが、６月にマックのハードディスクがクラッシュしたときに、ファイルが消えちゃっているので、また一から作り直し。去年のブログを見てみると、ミュージカル映画Oliver! や『今を生きる』のDVDの抜粋を見せているのだった。最後のAcrosticの発表活動、Let’s Go Acrostic! に向けての伏線だったわけだな。今年はどうしたものか…。
授業ではSilent Springについて読み、Rachel Carsonの先見性、偉業を考察するわけだが、そこで読み取った内容と表現を活用してacrosticを作る課題である。昨年私の提示したモデルを紹介。
“Rachel Carson” Acrostic by tmrowing
Rachel was, and is, a popular first name
Among girls in America.
Considering what ecology means,
However, we see a woman in harmony with nature,
Even in the lifeless winter,
Longing for the voices of spring to echo.
Carefully and selectively written,
A book has changed the history,
Ringing the alarm bell to modern
Science and its serious side effect
On the natural world.
No Rachel is as human and caring as she was.
ルールはいたってシンプルで、教科書にある表現を必ず１行に１つは入れないとダメ、というもの。全体像・主題をしっかり掴んだ上で、あちこちから語句をかき集めないと完成しないので、本当に何回も教科書を読まなければならなくなる。「意見文」「感想」とも異なり、単なる「要約」でもないオリジナルな活動といえばいいでしょうか。マニュアルなど何もないので、出たとこ勝負、行き当たりばったり、五里霧中、という感じですが面白いですよ。もうひとつのお題も紹介。
“Ecology” Acrostic by tmrowing
Even at the end of winter,
Carson described, brood and birds, flowers and farmers
Once lived in so an attractive harmony.
Listen to a fable for tomorrow.
Observe how the natural world will grow.
Good relationships with Mother Earth are still
Years away from our human and caring hands.
私は、グループ活動でも、４題くらい与え、必ず一人乃至二人で１つのお題を完成させるようにしているのだが、投げ込み教材（私の場合は「歌」ですが）を入れたりすることで盛り込むべきキーワードを増やし難易度を調整できるので、中学校ならグループ課題で対応可能でしょうか。昨年のお題はこれ以外に、Silent Spring, Pesticide(s)またはInsecticide(s)でした。
昨年の発表の抜粋は昨年のFTCの発表でもお見せしたDVDがあるので、希望する方はメールを下さい。
本日のBGM: Picking Up The Pieces (Difford and Tilbrook)
