「マイブーム」

CDSに思わぬ反響があったので、後日、じっくり(たっぷり?)記事にしたいと思います。
連休とはいえ、土曜日の朝の雨は寒くて泣きそうでした。本業で一番辛いのが風雨。いっそのこと雪の方がまだ耐えられます。午後の練習に備えてゴアテックスの上下+手袋+靴で完全防備にしたら日暮れ頃にはすっかり止んで凪ぎのようなコンディションに。むーん。
日曜日は妻の作った七草粥でブランチ。美味。午後はELEC同友会の理事会でお茶の水女子大附属高校へ。ニューズレターや名簿の発想準備作業など。3月21日に予定されている教科書著者ワークショップの概要が決定。豪華な顔ぶれになりました。乞うご期待。昨年11月の研究大会の反省会も兼ねて茗荷谷で懇親会。おめでたい話題も飛び出し、楽しいひととき。その後、数名で二軒目に。地酒三昧。ここでも七草粥が出たが、七つは確認できず。帰りの電車で乗り過ごし大慌てで逆戻りし帰宅。やれやれ。
目覚めは早く、朝の一仕事でGWTの新しいパンフレットの校正終了。どの程度、真意が伝わるか。妻は写真を見て笑っていた。田尻先生は慣れたものだなぁ。
録画してあったサッカーの無回転シュート特集を見る。無回転…ならきっと取材しているはず、と信じていた三浦淳宏選手が登場!初速より終速が遅いのは分かるが、中盤で加速するのにはびっくり。野球のナックルとは違うのだなぁ。どこにいくのかボールに聞いてくれ、という感じなのだろうと思っていたが、そうではないらしい。凄い技術だ。TV局が駆使したカメラじゃなくて、三浦選手が。長い距離でないと無回転の効果が大きくならない、というところが面白い。1年間のシラバスでないと効果がはっきりしない私の授業のようだ。最後の大久保は蛇足。
午後は、1月20日の英授研・福袋の内容を検討。「何はなくともライティング、何をやってもライティング」というお題はずいぶん前に思いついたのだが、肝心のテーマ・題材が絞り切れていなかった。思い切って、「表現ノート」と「今月の歌」にしてみた。
「表現ノート」は96年から断続的に続けている指導で、公立でも私立でも、共学でも女子校でも概ね達成感の得られた実践であり、中学校でも応用が可能と思われる。生徒の作品の実物をそのまま渡すわけにはいかないので、コピーを紹介。「今月の歌」の方は、年間15曲から20曲位を扱うので、ひと月平均2曲くらいのペース。中学校でこの位の数をこなす先生は多いと思うのだが、高校でも「進学校」と呼ばれるような学校では少数派なのではないかと思われる。授業での歌の扱い方と生徒が書いた英文のフィードバックの方法などは他の先生とかなり異なる気がするので、この機会に<生徒のワークシート><曲のリスト2カ年分><コメント集抜粋>の3点セットをお届けしてみたい。(もっとも、このブログの授業日誌の部分を丹念に読めば、どんな歌をどのように扱って生徒が何を書いているのか分かってしまうことなのだが…。)
大村はまがこんなことを言っている。

  • 作文指導のなかの、大切な一分野に、感想を書くということがあります。生活全般、いろいろの面で、感想を書くことを学習するのですが、そうなりますと、書く材料が、たいそう広く、多種多様になるのが当然で、その感想について、その感想の書き方について指導すること、指導者が意見を述べたり、表題について助言したりすることが、非常にむずかしい。それぞれの感想のもとになっている生活や事実をほんとうにとらえることは、ほとんど不可能ですから。もし、本ならば、その感想の出てくるもとを容易にとらえることができます。ことに全員なりグループなり、同じ本を読んで書いている場合などは、たいへん指導しやすいわけです。(pp. 229-230、「国語教師に望まれること」、『日本の教師に伝えたいこと』ちくま学芸文庫)

「表現ノート」の実践は、各自が自分の好きなものを読むリーディングからライティングへのアプローチ。「今月の歌」の方は、フィクションとして多様な話形を持つ楽曲をもとに、同じ題材から発して各々自分の感想を短文で表現するライティングへのアプローチ。どちらも一見、ライティングとは遠いところからライティングへと接近し、ライティングのためにやっているのかと思いきや、その実、長い目で見たときの英語力とでもいうものを高めることに貢献している実践だと思っている。教師も生徒も手探りの状態で始める活動で軌道に乗るまで本当に辛いのだが、答え合わせのない活動だからこそ面白いとも言えるのだ。
今回、エッセイライティング指導の詳細なノウハウを期待されていた方には申し訳ありませんが、それはGWTでも見ていただくか、またいずれの機会に(って、しばらくはないだろうけど…)。
本日のBGM: 「大人の悩みに子供の涙」(みうらじゅん)