引き続き告知をば。
第5回山口県英語教育フォーラム (2012年11月3日開催) 申し込み受付継続中です!!
- 長沼君主
- 山岡憲史
- 奥住桂
このお三方が一堂に会し、お話が聞ける、お話が出来る、という機会はそう滅多にあるものではないと思います。
参加費は無料です。
長州英語指導研究会専用ページ (http://cho-shu-elt-forum-2012.g.hatena.ne.jp/tmrowing/20120916) を開設していましたが、資料のダウンロードができないので、要項のダウンロードはこちらからお願いします。
→ 第5回英語フォーラム案内文書・完成版.docx
要項にFAX用紙がついておりますが、期日も迫っておりますので、事務局長である松井に直接メールをお送り頂ければ、それにて申し込み受付完了とさせていただきます。
10月もいよいよ終わり。
正業の実作は、淡々と。
商業科2年は、教科書の続きで、パート3の仕込みから語義と発音と綴り字。かなり英語の音に近づいてきました。ペアワークでのチェックを経て自己評価チェックリストの活用。そして、Flip & Writeの単語・フレーズバージョン。その後、本文の記号付け。教科書ではターゲットとしていないのですが、ここでの主たる文法事項は、<動名詞>になるだろうと思います。本文の読みが済んだら、「L板」の紹介です。
進学クラスの1年の「英語I」は、分詞と動名詞の識別。名詞句の限定表現。そして名詞節へ。
高2の方は、ようやく<比較>に入りました。コマでいうと「英語II」の扱いですかね。ベースは『やれでき』を進めていき、私の口頭または板書での補足です。<相対的>ということをしっかりと確認。岩垣守彦氏の『ルイちゃん…』だと、<主観と客観>の項で、比較は扱われていて、記述は深入りしないのにちゃんと、いるべきところにいるところが凄いなぁ、と思う。問題を解いたり、例外を処理したり、というのは後からでも出来ますからね。
明日は、形容詞の「計量用法」に関して、毛利可信 『ジュニア英文典』の解説を紹介する予定。時間があれば、長崎玄弥 『奇跡の英文法』へ。宮田幸一『教壇の英文法』の解説は、宿題になりそうです。
高3の「ライティング」は argumentationの基礎基本、ということで、金沢大の出題の解説。
生徒が考えついた、「電子辞書のadvantages」の中には、
- 軽量で小さい (嵩張らない) ので持ち運びに便利、どこでも使える。
というものがあったのですが、この理由付けのどこが不十分なのかが分かっていないようです。今までにこの課題を与えた生徒は、ほぼ8割以上、このような答えを書いてきますが、金沢大の出題では「英語学習においてどちらがより役に立つか」という主題の中で、論理が繋がりまとまらなければならないのだから、
- 持ち運びに便利
- 使いたい時にどこでも使える
ということが英語学習にどのように役立つのか、を言わない限り、サポートにはなり得ないのです。
そもそも英語学習はどこで行うのか?という自分の現実を踏まえない「論述」に意味はないでしょう。
- 学校 (や塾・予備校) の教室や自分の勉強部屋以外の、日常のいたるところが「英語学習の場」となる。
というところまできて、ようやく「主題の尻尾」が掴めそうな実感が得られます。
- そもそも語句を覚えて、語彙を増やすには繰り返しが不可欠なのだから、携帯性がより高くいつでもどこでも、ターゲットとなる語彙に触れることを可能にする電子辞書の方が優れている。
- いくら時間をかけても、嫌々学習をしていたのでは効果が上がらないから、携帯性がより高く、思い立った時に直ぐに使える電子辞書に軍配。いくら一覧性に優れていようが、学習意欲がある時に辞書が手元になければ使いようがない。
- 語彙が増えて行けば行くほど、多様な意味や複雑な語法の識別が必要になるので、いくら小型・軽量でも紙と活字の辞書では情報の量と質で、電子辞書に劣る。
などという展開が求められるでしょう。
生徒のひとりが、「電子辞書では文字の大きさを変えられるから」という理由付けを考えていて、あともう一歩。
- どんな人が、文字の大きさを変えるの?日常の場面を考えて、文字が大きい方が便利な人は?
というヒントを経て、ようやく「お年寄り」に辿り着く。
- そうだね、「生涯学習」という視点を盛り込めば、「学習」という主題との繋がりが強くなるね。
とコメント。
予備校の模範解答で、「和英辞典も入っているから」という理由付けがあったのですが、これはお粗末というもの。「和英辞典」がどのように英語学習に役立つのか、という記述があって初めて、サポートとして機能する。
- 内容理解だけでなく、表現・発信ができて初めて英語力があると言えるのだから、自分が言いたいことを英語にするための和英辞典と、そこで調べた用例に含まれる自分のよく分からない語句の「意味」や「用法」をさらに調べられる英和辞典が1つの辞書で賄える電子辞書の方が学習にとってより役に立つ。
とでも、サポートするべき所。
ここまで、解説して、
- でも、これってみんな「英語力」以前の問題でしょ?
と問いかけ。きちんと自分の頭で考える練習をしましょう、といういつもの話しに。
自分のトレーニングは、TED Talksから、Thandie Newtonのウルウル来るようなスピーチをシャドウイング。
Thandie Newton: Embracing otherness, embracing my self
interactive transcriptを徹底活用して、意味の確認、表現の確認、音・リズムの確認。
高校生だったら、TEDのサイトよりも、デジタルキャストの方が使いやすいのかも知れません。
下世話な話しになりますが、下顎フェチの私にとって、Thandie Newtonは「世界ランキング第一位」ですので、美しい下顎のラインを見ながらシャドウイングする度に至福の一時を迎えることができます。
このスピーチで総語数が約1700語です。大学入試の「超長文」対策、などといって、ギミック満載の変な教材に手を出すくらいなら、TED talksのアーカイブを検索した方がどれほど健康的かと、本気で思います。
美しいと言えば、こちらの動画もお薦めです。
音楽も勿論なのですが、開始1分前後と、最後の方、5分50秒あたりからの後ろ姿というか、立ち方が物凄くいいです。あんな風に地球に立ちたいと思います。
本日のBGM: 四万十川 (ホンヤミカコ)