拝啓、オノ・ヨーコ様

テスト前で久々にオフの土曜日。
何気なくTVをつけて、某局である情報番組を見てしまった。失敗。鬱。
本編は別にあるらしいのだが、私がつけた時は5分程度の枠で、大学・専攻学部名の肩書きをつけた数名の若者が、したり顔で受験のアドバイスをするもの。

  • 合格最低点の10点くらい上を自分の目指す最低レベルとしておく。その最低レベルが分かっていることが大事で、そこをクリアーしたら、もうその科目にはそれ以上力を入れなくてもよい。
  • 社会は倫理しか要らなくて、それ以外の受験に関係ない科目は勉強したくないじゃないですか。無駄のない効率のよい勉強法を…。

などということを真顔で言っているのである。
私はとことん、こういう「コンサル系」というか「啓発もの」が嫌いなようだ。自分と世間とのズレを痛感させられた。そして、そのズレを自分から埋めようとは思えなかった。
対象・基準となる学習者が、彼ら彼女らの習熟度よりも少し上の習熟度を達成した学習者とのやりとりを通じて学びを深められことは確かにあり、そこに何か学びの真理、神髄があるのだろうとは思う。最近の「学びあい」とか「協同学習」とか「学びの共同体」などといったキーワードで語られる「学び」が多くの学習者に恩恵をもたらすとすれば喜ばしいことである。しかしながら、学び人同士の「学びあい」を成立させることこそが教師の役割であり、教師が「適切に教える」ことよりも無条件に価値が高いというようなスタンスには違和感を覚える。「教え込み」「手取り足取り」の弊害を憂う余り、振り子が振れすぎてしまえば、それが戻るのに時間がかかるのではないか、というのが私の危惧。杞憂でありますように。

さて、
今日は、ジョンの生誕70年を祝うイベントがアイスランドで開かれている。

  • 平和を願う光の塔

実際に夜空に聳える光の映像を見ると、感慨がこみ上げてくるが、偶像崇拝や信仰に一定の距離を置いていたはずのジョンの生き様を考え合わせると、複雑な心境になる。まあ、“Imagine” という曲が大嫌いな John Lennonの大ファンのつぶやく戯れ言ですな。
肝心のオノ・ヨーコさんのメッセージはこちら。(http://imaginepeacetower.com/)

My Dear Friends,
70 years ago today, October 9th 1940, John Lennon was born in Liverpool, England. He had a very painful childhood in which he hardly saw his mother or his father. But, later, he managed to turn his pain around to give the world many beautiful songs and important messages which changed our heads and the way of our lives. And I now see you are all celebrating his birthday today, to thank him for giving us so much in his short and intense life on this planet. I know John was not expecting so much love to still come from you. But he would have been very happy to know it. Thank you, thank you, thank you. May all of us heal ourselves and learn to love each other in peace.
I love you!
Yoko Ono Lennon
9th October 2010
Reykjavik, Iceland

平和を願う時に、ジョンやゲンを引き合いに出さなくともよい世界を早く作りたいものです。

本日のBGM: それが本当なら (真心ブラザーズ)