at any moment now

凍結した路面でスリップしないよう、細心の注意を払って出校。
安心のうちに、職場の駐車場 (戸外) に車を停め、ドアを開け、降りた瞬間に、地面の氷で滑るという始末。

生徒会長の新任演説ということで、1限のLHRは寒い中体育館。
私は調査書発行ですったもんだが有り、その収拾に追われる。
授業は高1、高2ともに、鹿児島TEFLで仕入れた「金谷門下生版チェックテスト」をアレンジした名詞句の限定表現のテストをやってみた。
生徒には、終了後、答え合わせをし、中学校3年、高校生の上位・中位・下位校でのそれぞれの正答率も知らせて、習熟度の差を感じてもらう。生徒によっては厳しい結果ですが、これが現実ですから。大事なのは、ここからどうやって「英語のしくみ」を身に着けていくかです。
1,2 題アレンジした他に、私が付け加えたのは、日本語の名詞句の英訳4題。

  1. 中国で話されている多くの言語
  2. 雪におおわれた山の頂上
  3. 私たちの助けを待っている貧しい人びと
  4. 私の父が去年私に買ってくれた誕生日プレゼント

「ここでは名詞句を書くことが要求されている」、ということが分からない生徒が必ず存在します。中学校から、常に「一文」を書かされるという、ある種異常な問題ばかりさせられてきたせいなのか、文を書きたがるのですね。「何が違っているのか?」となかなか事態を把握できないものもいます。
文として完結しているものと、文を構成する (ことができる) 名詞の固まりとの識別は英語力の大きな構成要素だと考えて、「名詞は四角化で視覚化」「(be) 動詞、時制が決まれば、とじかっこ」などとしつこくやってきましたが、それでも尚、定着は不十分です。
上にあげた4題のうち、1と2は過去分詞による後置修飾。ここでは「時」の概念は入りません。3は現在分詞による後置修飾。ここでは「能動」 (または「進行」) の働きで、原則「時」を明示しません。それに対して、4では初めて、独立した「時」を明示する必要が出てきます (所有格の奥の深さはひとまず置いておきます)。

  • a present for me from my father on my birthday last year

とでも並べれば、関係詞の出番はありませんが、leanな表現とは言えません。関係詞の効き目というのは、このような意味内容を表す場合に「時」を司ることが出来る部分なのだな、という実感・手応えを伴った「知識」が文法「力」なのだと思います。

放課後は、職員会議と学年会。
本業の暇なく、一日が終了。
国体に向けた強化委員会で提出する資料をあれこれ。
そのための会議が明日あるので、急いで派遣依頼書をつけて出張の届け出。
週末の大学入試センター試験の自己採点結果報告会の出張届けも一緒に。

帰宅すると、ヤフオクで入手した、『高校英語研究』 (研究社) が届いていた。迅速丁寧な応対に感謝。お目当ての号はあまりの高値に諦めたが、他は気になるところを入手できた。私自身が高校生だった昭和50年代半ばから後半にかけての内容は朧気ながら記憶にあるので、昭和47年、48年あたりの号を入手してみたもの。特に、日本文学や民話の英訳など、私が高校生の頃の連載にはなかった気がするので、新鮮に映った。
リーディングの発達段階というか、スキルの優劣を考える時にいつも思うのだが、

  • 200語を 2分で読んで 80%の内容理解度

を達成したら、

  • 400語を 4分で読んで 80%の内容理解度

を達成できる。
とナイーブに考えていないだろうか?語彙と構文がパラレルなら、この逆はあると思うのだが、普通は、

  • 400語になると、ちょっと中盤からだれてくるので、4分で読もうとすると、内容理解も70%に落ちる
  • 400語で、5分かけさせてくれると、内容理解度も80%を維持できる

などというのが平均的な読者なのではないか、という気がするのだ。
その考え方で行けば、

  • 800語になると、8分では、やっぱり途中からつらくなってきて、内容理解度は50%にまで落ちてしまう
  • 800語を、12分かけて読めば、80%の内容理解度は維持できる

というようなスタートラインに立っているように思うのだが、そういう速度と理解度との関係をリーディングの専門家に分析し、普通の読者にわかるように説いてもらいたいのだ。
語彙と構文の変数を考えれば、

  • 1000語レベルで、ペーパーバック1冊 (120頁)
  • 2000語レベルで、3000語のエッセイ
  • 4000語レベルで、1200語の論説文
  • 6000語レベルで、400語の思想思索
  • 12000語レベルで、詩や寓意・警句

などということなる読解にどう優劣をつけるのか?私の場合は、それを「ライティング」という、逆の視点で捉え直すことを始めたところである。いつ終わるかはわかりませんが。

今日の学び直しの一冊。

  • Beginning Radio-TV Newswriting: A Self-Instructional Learning Experience, 4th Edition, 2003, Iowa State Press

文字通り、ニュースライティングのための大学生用入門編テキスト。ハイチの地震被害・救援報道でも、最新のニュースがtwitterなどで配信される時代に、このような伝統的な王道を行く報道のライティングはどう変容していくのか、注目したいと思う。その変容に対応するためには、自分自身がジャーナリズムの英文が書けるようになることが一番の近道だろうということで読むことにしました。高校3年の時、大学4年の時も同じように考えて、自分で英語で新聞書いていましたね、そういえば。今回は、いつまで続きますやら…。

夕飯は私のリクエストで豚汁。疲労回復には最適の食材の組み合わせ。やけどしてからというもの、ずっとシャワーだけで、深く湯船に浸かることがなく、ましてや (足首のやけどなので) 頼みの足湯がまったくできないので、背中というかお腹というか「芯」の疲れがなかなかとれない。汁物をたっぷりとって、汗もかいて、目を温めると少し楽。肝腎同源、肝眼同源と何かに書いてあった気がする。医学的根拠は不明なのだが、個人的には「その通りかもしれない」、という気がしている。

本日のBGM: Thunderbirds Theme (大村憲司 & 徳武弘文 with Dr. K Project)