「黒糖くるみ」を英語で何というか?

急激に気温の下がった朝。
インフルエンザの心配された体育祭明けも平穏なスタート。その分、ちょっと不気味。イソジンマスクを準備。教員控え室では、某局の特集の話題。
卒業生が何人か訪問。自分のクラスで話しをしていってくれる。ありがたや。
そのうちのひとりが、大学生になってもこのブログを読んでいるとのこと。彼らの3年の時の授業の方が達成度は高かったなぁ。退化か?その対価は如何ほど?

高2は今月の歌第二弾。Jackson Browne の "Lawyers in love" という、自分でも「?」な選曲。きっと時代の何かを感じたのか、自分の感性が狂ったのかのどちらかだろう。今回もホワイトテープ式。歌詞の確定時には、私の対訳もつけておいた。相変わらず、「主題を書き出す」際にペンが止まる。まずは、「1mmのスエズ運河」で、カイロいや、回路をつくらないとね。

どんどん劣化していないか?と自問自答して、1年生は、精読の公文式もどき。

  • こちらでチャンクに分けた英語を、生徒が自力で処理して理解し、自分の中で英語のしくみ (=文法) を作り上げていく気づきを得る。

という理想的な学習者に出会うことは極めて稀なので、教卓までワークシートを持ってきて、独りずつ、”Think-aloud” を確かめるような1コマ。少人数なので、次々と出直し、仕切り直し。今の1,2年はこのレベルからやり直しだろうな。
高1のレベルの英語とはいえ、意味も形もつじつまを合わせるためには自力で考え抜かないとダメという例を示しておく。

  • I dream of seeing great numbers of wild animals, jungles and rain forests, but will my children be able to have the same dream? Did you have to worry about that when you were my age? Environmental destruction is happening before our eyes and yet we think we still have time to find the answers to the problems. How can we fix the ozone holes? How can we bring salmon back to the dead rivers? Some beautiful forests are now deserts. If you can’t fix it, please stop breaking it. (文英堂、Unicorn English Course I, Lesson 1より)
  1. but は何と何を対比対照しているのか? →文と文、肯定文と疑問文、現在形と未来の表現、のさらに先を要求しています。
  2. the same dream 「同じ夢」とは具体的に?→ その前は <主語+述語> で述べられた部分を自分で名詞化することが求められます。
  3. worry about that のthat は具体的に? → 1.での対比のまとめができていないと、Severnと代表の異なる時代・状況をパラレルに想定することが出来ません。
  4. the problems と複数形で示される具体的なproblemsの例は?→ “environmental destruction is happening” の単数での呼応と矛盾しないためにはどうすればいいか?
  5. If you can’t fix it, please don’t stop breaking it. の it が指す具体的内容は?→これはなかなか理解できない設問。「すでに壊れてしまったもの」を直す・修理するものなのに、それを「壊すのを止めろ」というのはおかしくないか? it が両方とも同じものを指し示すとすると内容は矛盾しないか?と考えてから、 “fix” の語義の正しい理解を問う。日本語でもこの矛盾は同じで、「パンクを直せないならパンクさせるな」はよくわかるが、「自転車を直せないなら、自転車を壊すな」では、「直す」対象は当然、「故障」とか「破損」であるはずなのに、それを「自転車」という語が吸収していることになる。

というようなぐだぐだした内容の確認です。

高1で現在行われている「英語I」、いわゆる総合英語は、新指導要領下では「コミュニケーション英語」になり、「理解したこと」を前提に様々な活動がなされようとしているわけだが、そのそも、上に示したような理解が及ばない以上、「意味」を理解しただけで、「ことば」を自分の中に取り組むことが不十分、未成熟なまま行われる活動の成果はたかが知れていると思っている。

8月の模試の結果を自分のクラスで返却。講評冊子の活用を示唆。
個別大模試を受験希望の生徒が、マーク模試との日程がかぶっているので報告に来た。こういう場合は自分の志望、自分の都合を優先すれば良いでしょう。

レンタカーの手配終了。
コーチとの練習日程調整。
新潟での宿舎の確認と会場までの移動手段届け出。
勤務を離れる間の授業の振り替えで各先生にお願いに回る。

胃の痛い日々が始まる。

帰宅後も本を読まない一日であった。
黒糖くるみを食べたかったのだが、袋の中に数粒だけ。

明け方まで雨らしい。

本日のBGM: あめふり くまのこ (原田知世)