a mountain of love

高1は、SVOCの文型。名詞句と副詞句の識別が意外に大変であることを分かってもらうためにいくつか「つくられた」用例を用い解説。今日は、知覚動詞の整理。というより、現在分詞 = -ing形の肝とは何か?ということだろうなぁ。いつものように「動作・行為の始まりと終わりを設定し、その途中にあることを示す」という基本を徹底。

  • I saw you walking with your girlfriend the other day.
  • I saw him walk between the towers on a tightrope.

の対比で解説して、

  • I saw you in front of the station yesterday.
  • I saw you on TV yesterday.

のどこが大きな意味の切れ目かを問うて「どどいつ」の識別を確認。最後の例などで、

  • I saw you singing on TV yesterday.

なのか、はたまた、

  • I saw you dancing with little children on TV yesterday.

なのか、というような、「具体的にどういう状態なのか」「単なる副詞句との違いは」という曖昧な部分を補うのが「補語」の働きと説く。


高2は、模試解説。
といっても英作文・表現問題のところしか私の興味関心はないので。単文の和文英訳完成は、結局、基本動詞の語法の知識を見るものなのですね。

  • 模試の問題であれ、何であれ、正しく用いられている英語が目の前にある、というところから何ができるのか、があなたの学習。

と息巻いて、復習で、「お父さんに誕生日プレゼントを選んだ。」の英訳から。

  • I chose a birthday present for my father.

そこから、「私がお父さんに選んだ誕生日プレセント」という名詞句の限定表現を作成。

  • a birthday present I chose for my father

文と、文を作ることのできる要素の確認をしつこく。それを踏まえて、

  • We gave a birthday party for Robert last Friday.

の名詞化で、

  • a birthday party we gave for Robert last Friday

を得る。
「この白ワインは魚に良く合います」の英訳では、正しい文を確認した後、

  • This wine goes better with fish than that.

の比較級へ。日本語の感覚だと、「あのワインよりも」で前置詞 (接続詞) のthanを選択した時点で完結してしまい、「より良く」という、比較級のbetterがなかなか定着しない。もっとも、今の英語だと、wineの可算不可算は慎重に扱うべき問題で、さらに2者間の比較も慎重さが求められるので、

  • What goes best with fish red or white wine?

などという用例をどう捌くか、それこそ、「クエスチョン・ボックス」の担当者などの語法ソムリエが活躍するところなのでしょう。
比較級の確認から、日本語で「合う」という部分のバリエーションを示唆し、『グラセン和英』の活用を説く。確かに、和文英訳では、主語に何を立てるかを見極めることが正解への鍵となることは多いが、動詞句の整理に当たっても、主語に何を取りうるのかがわかる、ということは動詞の選択ができるということで、表裏一体なのだ、という実感が持てるように覚えなければならない。という流れで、「まずは、『合う』とか『似合う』という表現との正しい出会いから」と前振りして、Q&As。

  • become / fit / go well with / match / suit

「体質に合う」と言う時に、 “agree with” を使うというのはみんな知ってるけれど、主語は人なのモノなの?どっちがどっち?と確認。
さらには、「答えが『合ってる』って言う時の形容詞は?」と問うて、即答がなく、「じゃあ、間違ってるは?」と wrongを引き出して、「wrongの反対は?」と、

  • right

に辿り着く。
「鼻水」では、

  • You’ve got a running nose. / You’ve got a runny nose.

を補足。「一定刻みで連続して動く」のが run の肝、と「基本動詞の語法」プリントをもう一度確認させて、昨年のセンターで一部話題となっていた、「家系に脈々と流れる」 run in the family に言及。
このような知識の整理は模試で点を取るとか、偏差値を上げる、ということとは直結しないどころか、「脱線」以外の何物でもない。しかしながら、自分の学びとは何かを求めていれば、どの方向に逸れていこうとも、豊かさは拡がるもの。その個々人の豊かになった英語力を持って教室の学びに戻ればいいでしょう。
明日は、長文の和文英訳と条件作文。
面白いなぁと思ったのが、次の出題。出題は下線部の英訳なのだが、一応、下線部以外も含めて全文を引く。

  • 昔に比べて日本人の生活は豊かだ。需要と供給の拡大が人びとの生活に快適さをもたらし、商品を選ぶ時代の到来とともに、様々なブームも生まれた。とりわけ、近年の健康ブームは相当なもので、自社の製品を、体によいとうたう会社がたくさんある。しかし、こうした広告に惹かれる一方、消費者はよりシビアな目も持ちはじめた。例えば食品に関しても、産地偽装などの問題がどんどん明るみに出ている。健康への関心が高まるにつれて、自分が口にするものにますます目を光らせるようになった。 (ベネッセコーポレーション、進研模試、高2、1月回、第6問B)

英作文・和文英訳での最重点項目に主語の選択があり、長文の英作文では主題の統一、視点の統一、時制の統一がある。この模範解答で気になるのが、Japaneseで始めた文章が、後半でいきなり we / ourに変わるところ。この文章は誰が誰に言っているものなのか?を考えると、第1文の「日本人」も第2文の「人びと」も「我々」と限りなく等しく、悪名高い “We Japanese” 思考である、とも言えるだろう。では、最初から、 We で文を書き始めたとして、この日本文のメッセージが明確に伝わるだろうか?逆に、we / ourで表現されているところを全て、Japaneseを完全に客体化して捉えたものとして、 they / theirで表した場合に、この文は誰が誰に向かって発信しているのか分かるだろうか?
英語に直してまで、伝えたい思想内容、英語に直すことでこそ、身に着けたい英語表現・発想。そのどちらかが明確にあってこその「和文英訳」である、というのが私の持論である。
最後の条件作文は、和文を読み、その内容を英語で要約するものが、英語の対話文の中に埋め込まれているもので、よく考えられた設問ではあると思う。しかしながら、解答の条件が、「5語以上、15語以内」の英語、となっているのに、模範解答では7語と13語の例のみが示されている。解答の条件を満たす5語の英文は私にも直ぐに分かったのだが、15語というので悩む。日本語の論述・記述なら、漢字・送りがな・慣用句など1,2字のズレはまま見られるけれども、英語で短文の場合に想定する解答例というのは、極端な5語なら5語、15語なら15語の解答をまず作っておいて、高校生ならこのくらいが書けるだろうという無難な解答をその間に設定するものなのではないかと思うのだが、模試というのはまた違った流儀なのだろうか。

放課後は職員会議がなかったので、急いで湖へ本業に。
今週一番の暖かさで絶好のレーンコンディション。
先週の強化合宿のセッティングに変更し、出艇。多少、ファイナルの力感がアップした。6km TTを見据えて、SR27-28くらいのテンポ、リズムで1500m漕を繰り返す。全力を出して初めて、ナチュラルな動きが現れるものなので、最後は腕漕ぎでフィニッシュポジションの再確認。こちらの湖で使っているSwiftの艇だともう少し、ピンヒルを出しても良いような気がする。次の乗艇は土曜日。たっぷり漕ぎましょう。
選手を駅へと送り届け、帰宅。
「薫ちゃん」がパーマをかけ、イメージチェンジをして臨んだ新しい「刑事ドラマ」を見る。

  • 昭和

を感じさせる演出と音楽でした。評価は常に他人がするものなので、あるものは受け入れ、あるものは受け流して、自分の作りたいものをまずは全うして下さい。そのうち、健全な批評と建設的な批判がついてきます。

今日はどんとの命日 (とされている日)。
妻と最初に行ったライブが、「ボガンボス」の日比谷屋音。結果的にこれが彼らの解散ライブとなった。
新婚旅行で巡った、沖縄の島々を思い出す。

本日の心のBGM: ひなたぼっこ (宮沢和史 at 日比谷屋音、サマーオブどんと 2000)