a twist of the wrist

月曜日で卒業試験が終了したので、学年集会。卒業に向けての意識付けということでしょうかね。
午後の授業をカットして大掃除と翌日の入試準備。その時間割変更に伴い、高1のコマはなし。
高2は、模試の復習で何をどのように、どのくらいやるかの指示から。相変わらず、「課題は速読力」などという」輩がいては困るので、答えを写したり、自分の解答の間違いを正したりするだけの、「やったつもり」を戒める。メインは、「今月の歌」。Tot Taylor プロデュースによる、World Of Leather の94年作品から、”Baby Yamamoto” を使う。British Rockの王道のギターリフに、日本製品の良さを謳いあげる歌詞、というロック史でも稀なひねりの利いた、愛すべき楽曲 (YouTubeでも聴けますよ)。
聞き取りから主題の確認、歌詞の確定まで行い、簡単に解説をした後、”output” のグループ課題。クラス担任の素晴らしさを、日本製品を引き合いに出して謳いあげる替え歌執筆。叡智を結集した上でユーモアの化学反応を待て。
自分のクラスは週末で志望校を確定した者の調査書発行。

本日は、現任校の一期入試。
早朝の冷え込みで、車を出すまでに時間を取られたが、遅刻することなく出校。
私の割り当ては監督と採点のみ。担当は英作文 (和文英訳)。でも詳細は内緒。縁があったら4月にお会いしましょう。おっと、まだ2月の進学クラス単独の入試がありましたね。お買い得なコースなので、どしどし応募して下さい。県立高校の模試としての受験を考える人も、この2月の入学試験後の週末に「問題解説会」が開催され、英語は私が出題の狙い等を解説、県立入試の問題分析と直前期の学習法アドバイスまで行いますから、本当にコストパフォーマンスが高いと思いますよ。受験生の担任の先生も引率で参加できると思いますので是非。私の腕の見せ所でもありますので、乞うご期待。

入試の合間を縫って、国体関連で県と中国地区の新年度のスケジュール確認。ふるさと選手の所属チームには今年もご理解とご協力をお願いします。

職場の同僚から、「TOEICを定期的に受験しようと思うのだが、リスニング力を伸ばす良い教材は?」という質問を受けたので、TEDのサイトを推薦。扱うテーマの豊富さ、スクリプトを確認し、不明な箇所に集中して何度もピンポイントで繰り返せる便利さ、からいってTEDのサイトが今一番良いでしょうということで、interactive transcriptを実際にクリックして、映像と音とスクリプトの連動を見せる。回線速度がある程度保証された接続であれば、余分な教材を買わずとも済むので、英語が一定以上できる人にとっては格好の教材となると思います。
同僚の英語教員がみな、思い思いの方法で、でもしっかりと英語のトレーニングをやっている職場っていいですね。一律の研修ではなく、「思い思い」というところが。
私も遊んでいるわけにはいかないので、本日の学びと学び直し。
・昭和女子大 学習者コーパス研究グループ 編『エラーから学ぶ英作文ハンドブック』 (青山社、2007年)

  • 池上嘉彦氏を中心とするグループでの執筆。『ロングマン英和』のコーパス構築にまつわる裏話なども。コーパスの規模はそれほど多くはないようなのだが、そこから得られたデータは使い勝手良くまとめられている。高校上級なら文法・語法・慣用とも知っていることばかりだろうが、日本人学生が知っているつもりなのに実際に英文を書く際に間違えやすいところを上手く掬っている。ただ、これは間違い、こうは言えない、とするだけでなく、量は少ないが練習問題に繋げているところは、高校用で、文法シラバスを売りにしている『ライティング』教科書が見習うべきだろうと思う。期待以上に良かったので◎。

・竹下昌男 『自然な英語を書く技術 「通じる」「伝わる」英語を身につけよう』 (はまの出版、2002年)

  • ライティングを専門といいながら、これはノーマークでした。御免なさい。このブログにも時折コメントを寄せてくれる、ohapuruさんに教えて頂いたもの。多謝。ダメな英文・表現から、理想的な英文・表現まで6段階で示しているのがポイント。「いわゆる受験英語の公式」を排すところから始まって、簡潔で通じる英語を目指しているのが良い。簡潔だからといって稚拙ではないところ、と言えば良さが分かってもらえるだろうか。とりわけ、文を短くする (ことによって意味・メッセージを明確にする) ヒントが、コメントのいたるところに鏤められているのが有り難い。

・『松本亨 英作全集 第1巻』 (英友社、2009年、新装改訂版)

  • 原著の雰囲気を損なわぬよう、同じ版型での改訂。レイアウトは依然として見づらいのではあるが、フォントも含めて随分読みやすくなったと思う。内容が良いだけに、古くさいという先入観を持たれると残念。教師や教材作成者こそ読むべき本でしょう。

・荒牧鉄雄 『英作文表現法』 (大学書林、1981年)

  • 江利川先生のブログで荒牧氏の英文解釈の学参が紹介されていたので、英作文はどんな感じだったかなと繙いてみた。テーマ別の語彙やコロケーション、とりわけ「名詞句」が豊富というか、これでもか、というくらいのグロサリー。情報量が多いので、今時の高校生がこれを1ページ目から順番にやっていこうとすると消化不良をおこすだろう。使い方次第である。『表現ノート』で拾い出すべき、テーマ別グロサリーのヒントを得たので、◎。

夕飯は疲労回復に直球の豚肉と青梗菜の生姜焼き (炒め?)。

本日のBGM: the wind of my heart (大貫妙子)