幽霊とオウム返しの夜

本業の合間を縫うように四方田犬彦の『先生とわたし』(新潮社、2007年)を読んでいたので、ブログを書く気力がなかった。初めて読んだ『われらが「他者」なる韓国』から、この人に抱いていた印象がかなり大きく揺すぶられ、久々に苦しい読了だった。これを「評論」といっていいのだろうか。心が落ち着いたら、少し書いてみたい。
月の美しい午前3時過ぎから昼までかけてELEC協議会の夏期研修会の資料を完成。A4で計55ページ。ワードでページレイアウトがずれるのがいやだったので、pdfにしてみたら20メガを超え添付ファイルの制限に引っかかる始末。やむなく、画像をカットし、文字情報に差し替え。これだと、「ブログを読んでいるのと変わらないじゃないか」、と批判を受けるかも知れないが、言いたいこと、伝えたいことはそう大きく変わるものではない。問題提起が盛りだくさんであることにも意味はあろう。お土産として、定期考査の出題、フィードバックの実例、生徒が実際に書き込んだワークシートのコピー、『表現ノート』をスキャナーで取り込んだファイルの抜粋、数年分の生徒の自己評価抜粋などもつけたのでご勘弁を。一両日寝かせて推敲・添削して協議会に送るつもり。
講座は、お陰様をもちまして定員に達して締め切られたようです。キャンセル待ちがあるかどかわかりませんが、詳しくはELEC(協議会)まで。私の講座はさておき、午後の大井先生の講座だけでも参加者の方には充分満足していただけるものと確信しております。
午後は、自分の学校の学習合宿の準備、教材作成。今回は高校1年生用ということで、発音クリニック、暗誦用基本例文集、物語文の構造分析ワークシート、いつの間にか入試問題が読めていたプロセスリーディングなどなど、3,4時間かけて色々ネタを吟味していたのだが、結局「Picture Storyから時制と時に関わるつなぎ語など文法事項の整理」に。まさに、「何はなくともライティング、何をやってもライティング」だ。学校で必要枚数を印刷し、帰宅。土地勘がないので、現地集合というのが最も不安であったりする。ネットでルート検索などをし、気を紛らす。
出版社複数から、会議や執筆に関してメールが届いていたので自分のスケジュールを確認。本業の合間を縫おうにも、ニッチもさっちも = ルイ・アームストロング、さあ、気高く吹き抜けろ!と自分を鼓舞するくらいしかできず。あらためて、「中央」を離れたということの意味を実感した。脳があまりにも疲れている感じがして、早々に床につく。夜半に妻の寝言で目が覚める。何を言っていたのだろうか?

本日のBGM: 月の足跡が枯れた麦に沈み(Carnation)