守・破・離

週末は本業の今シーズン最後のイベント。4大学(外語・一橋・東工・医科歯科)対抗戦。結果だけでなく時期的にも運営面でも難のあるイベントだった。内輪で頑張っているつもりになっていてはダメ。根本的な取り組みの見直しが必要。夕方から納会第一弾。
明けて日曜は休養日。朝から吉右衛門と加藤剛。そういえば、先日見た、1962年作の『忠臣蔵』にも若き日の吉右衛門が出ていた。日本映画黄金時代。キャストが豪華絢爛。お座敷での余興などもきちんと芸になっており、映画のクオリティに抜かりがない。
午後からは最近発売になった、「東大」入試対策の「ライティング」教材を見ていたのだが、やはり、「ライティング」にはなりきれていない。筑駒の久保野先生もコラムで寄稿しているとのことで期待して読んだのだが、久保野先生の英語授業・学習指導観などが活かされていない。編集サイドの猛省を促したい。さらには、肝心の「ライティング」の本編が、

  • 出題形式別の対応にとどまっていて、ジャンルやテキストタイプへの配慮がない。
  • 解答に当たってメモを作成するのだが、アイデアジェネレーションそのもののストラテジーがない。
  • 語彙の手当がほとんど考えられていない。
  • 論理構成や内容よりも、英語として文法的なミスがないことを第一義としており、解答の英語にディスコースとしての難がある。

など、いささかがっかりした。
この著者のリスニング教材、リーディング教材はそれなりによく作られた印象を持っていたが、このライティング教材は、クオリティが低い。とにかく英語ネイティブに英文を作成してもらえば済む、読解・聴解教材と異なり、「日本語でのアイデアジェネレーションの内容との対応を踏まえた英文」を提示する必要のある、入試ライティング対策の難しさと言えるだろうか。英語ネイティブが完全なバイリンガルでも、入試問題の制約があれば、やはり解答は難しいのだ。いわゆる「意見文」の解答で、理由付けのところに更なる意見を書いているのはどう見ても歓迎できない。語法解説も首をかしげるものが散見。
やはり、ライティングは授業で扱うのが一番です。
その後、TVで空手道の全日本選手権を見る。コーチ研修で一緒だった方々が画面に登場。流石だなあ。形は男女とも、スーパーリンペイを演じた選手が優勝。男子は同じ形同士での争いとなった。空手道も歌舞伎、能、舞などの伝統芸能と同じく、形の重要性がその文化を支えているのだ。何よりも美しいということが大切。
Interview誌の12月&1月号を読む。今月号は、表紙(&特集インタビュー)がJennifer Connelly。サブタイトルが、

  • They may have put her in a cage, but here’s an actress who won’t be tamed.

後半でAshley Judd登場。インタビュアー、Come Early Morningの監督、Joey Lauren Adamsの質問に答えて最近の活動報告。

  • I would say that, altogether, I spend around two-and-a-half months a year doing YouthAIDS and Population Services International stuff. It’s wonderful for me because it’s so diverse. Our programs are really incredibly creative and culturally sensitive, and they have a measurable, sustainable health impact. We do clean-water programs, insecticide-treated malaria nets, diarrhea disease prevention. We’re huge into family planning, including if and when to have a baby, how to limit the size of one’s family, birth spacing, and all those sciences. Then, of course, there is HIV/AIDS prevention. It’s the life I’ve always wanted to have. I mean, this is completely who and what I thought I was going to be when I grew up. (p. 163)

Ashley Juddといえば、私にとって思い出深いのが、Esquireの特集 Women We Love (Otc. 2000) の巻頭記事。自宅に招かれたライターの Tom Junodのコメントを引くと、

  • Actually, I was happy to be in her house. I had never been inside a celebrity’s house before. I had written a few stories about actors and actresses, but no matter how hospitable they seemed to be, their homes were always off-limits. Ashley was different, because she wanted you to know that her home spoke for her --- that it acted as her envoy, that she had preserved some essential part of herself, as well as of her tradition, within its walls. (p. 152)

他にも、Ashleyが自宅の草木の描写をするシーンなど、この8ページにも及ぶ特集では、彼女らしさが出ていて良かった。当時、同世代のミュージシャンから、「この号のAshleyはいいよ」と勧められて、池袋のジュンク堂で取り寄せたのであった。自宅で読もうとして愕然。Ashleyのグラビアページだけ、カッターで切り取られていた。その後の私の行動はお察しの通り。今でも、綺麗なページのそろったこの特集号が書棚にありますから。引っ越しで無くさないようにしないと。
そうそう、Interview誌には、引退した中田英寿も見開き2ページで登場しています。ファンの人は是非!
今日は、休日らしい休日でした。
本日のBGM: Picasso’s Women (Tot Taylor)