添削指導の効果

週前半はすったもんだありましたが信念を貫くのみです。
明日は本業の資格更新研修。ついこの間上級コーチの資格を取ったばかりなのだが、今回は世界のトップレベルを知るイタリア人講師から6時間の講義を受けられるので迷わず参加。使用言語は恐らく英語なんだろうなあ…。通訳をする予定の二人とも知人なので、まあ、理解不能ということはないでしょう。
その後、金曜日の授業を乗り切ったら、土日は全英連。そして、なんと期末試験の提出日は月曜日。大丈夫か…。
高3ライティングは、ドラフトの見直し、出来が良くないので、feedbackのハンドアウトも作成し、peer responseの際に何を見るのか、という視点を明確にしてから、スタート。
第1ラウンドは、

  • 生徒A/Bのどちらに反対の意見なのかを明確に示しているか?
  • 理由付けの頭出しチャンクのあとの文構造が適切か?

第2ラウンドは、

  • 理由付けの中で自己完結していないか?
  • 理由付けのロジックが成立しているか?

第3ラウンドは、

  • 良いところをみつけて褒めよう!

という手順です。
最後に回収して、来週にreviseとrewrite。
高2はサマリーが出そろったので、その部分修正から。各グループリーダーを呼んで、修正箇所の指示。リーダーは各グループに戻ってメンバーに伝達・確認。ここから今日のトレーニングがスタート。

  • Part 1のサマリーをペアで対面リピーティング。二人ともスラスラ言えるようになることが目標。
  • 各自いったん自分の席に戻り、read aloud → look up and say → write on the flip sideでサマリーを書いてある用紙の裏に、書き写す。制限時間を4分とし、1/4程度の生徒が完成していることを確認。多くの生徒が達成できていない、という事実に重みを持たせ、再度ペアでの音読・リピーティングを指示。ここで少し多めに時間を取る。その後、各自席につかせて同じ手順。
  • サマリーをスラスラ言え、書くことによって内容をしっかりと保持出来るようにしておいて、今度は別のグループのメンバーとペアを組んで、対面リピーティング。じゃんけんに勝った方が、自分のグループのサマリーを相手に読み上げる。サマリーの用紙はフレーズごとに改行センタリングしてプリントアウトされているので、自分のグループのサマリーでなくとも共通したキーワードを頼りに、英文を見ずにフレーズごとに聞いてはリピートしていく。終わったら、交代して同様にリピーティング。
  • 双方のサマリーを読み終わったら、表現のチェック。自分のグループとどこがどのように違うのか?なぜ、その表現なのか?などを確認して、自分のグループに持ち帰れるようにメモを取る。
  • ホームグループで再結集。自分たち以外のサマリーで使われていた表現から自分たちのサマリーをより良いものにするヒントを持ち寄り、採択・却下を話し合い、修正する部分は修正する。
  • 全員で最終サマリー英文を確認。

次回は、Part 2以降に進むので、自分のグループのサマリーはスラスラ言えるように家庭学習の指示。
今月の歌と教科書本文の朗読をCD-Rに焼いてクラスに1枚ずつ配布、試験対策に有効活用するよう念を押して本時終了。

帰宅後、高3のもう一クラスのドラフトを読み、feedback第二弾作成。こちらの裏面に、昨年度のサンプルでいいものを載せることにした。肯定的証拠の提示による気づきの強化、とでも言えば今風だろうか。
先週のライティングイベントでは、やはりというか、相変わらずというか「効率の良い添削・評価の方法」「添削の労力をいかに軽減するか」という質問・要望が出た。国内外で、いろんな研究者がリサーチをして、データをあれこれ分析し、意味づけをして「添削やフィードバックが学習者の作文の質や量を改善・向上させるか」という研究成果を世に問うている。私は、正直言って、添削自体の効果があるのかないのか、まったく分かりません。ただ、ひとつ自信を持って言えることは、「学習者の様々なレベルの英文を添削し、フィードバックを与え続けることで、教師のライティング力と指導力が格段に向上する」ということです。まずは、それで十分じゃないの?
本日のBGM: a sigh of ghost (高橋幸宏 、guitar solo 大村憲司)