「夜は弱虫の寄せ集め」

久々の深夜の更新。
前回の日記に、私の高校時代のライティング学習法を書いた記事へのリンクを張ってみた。少しは読まれているようだ。教師として実践を始めて早10年になる「表現ノート」の発想の根本は、この、私が高校生の時の経験が元になっている。絵本、新聞や雑誌の広告、洋楽の歌詞、日英の新聞での対比、『ひらがなタイムス』『週刊ST』などのバイリンガルな雑誌・ウィークリーなどなど、素材はどこにでも転がっているので、どの学校種でも導入可能です。興味のある方は左のアンテナからメールを下さい。
さて、高2「英詩…」収録第2ラウンド。今日は2クラスとも8人収録。まあまあのペース。グループ課題としては、昨年も利用したStrong Wordsから、Grace Nicholsの6段落からなる小論を読ませて、部分的に英語によるパラフレーズまたは要約を課した。そのうち3つ紹介。

  1. The poetry I feel closest to has always been the kind that also keeps an eye on the landscape and has within it enough space for the elements to move.
  2. In the same way that fish inhabit the sea and are brought up to the surface, similarly I think, that the seeds and ideas for poems and books also inhabit our subconscious, our inner sea, that whole area of our emotions, memory shadowy thoughts, and what we do as writers is to fish them up, infuse them and bring them into some kind of living form or shape.
  3. A poem lives with the life you put into it and the “success” of a poem at times has more to do with the degree of energy, passion or fascination you bring to it rather than formal poetic rules.

1クラスに6−8名x5グループ。各グループにいわゆる帰国子女と呼ばれる生徒がいたり、英語圏の留学から帰ってきたばかりの生徒がいたりするので、それなりの英語でパラフレーズはできるとは思うのだが、問題はその前後。まず、各々の読みの適否・正確さ、そして、各々のパラフレーズの適否・優劣をどのように論ずるのか、そして、自分の読みとパラフレーズの修正をどのように行うのか。全10グループの解答例をもとにして、さらなるグループ課題が生まれるわけです。決して私が授業をサボっているわけではありません。
高3ライティングは、もう一つのクラスの「英語俳句」導入で定義と質問作り。
Does everybody have it? という質問に対しては、Not everybody has haiku with them, but everybody has a haiku spirit in mind. という答えと、How many people enjoy haiku in Japan? What kind of people make it? How popular is haiku in Japan? という更なる質問を確認したが、When and where do you see haiku most often?を付け加えるのを忘れていた。
Where does haiku originate from? という質問に対しては、 Was it born in Japan or was it introduced from China?という更なる質問を確認。Wh-での質問で大きく広く問うた後で、Yes/ NoまたはA or Bの質問で絞り込んでいく、またはその逆という質問の基本は確認できたのでよしとしよう。originateという動詞は、日本文化紹介で必ず必要になるので、繰り返し使って自動詞・他動詞、時制など語法を確認・定着させねば。
学校行事で授業が空くと思っていたら、生憎の雨で平常授業になりそうなので、今週は引き続き実作へ。今年もフォトアルバムとカードを買ってこなければ。色紙より安上がりとは言っても、結構な出費なんですよ。
昼休みに、昨年度高2で教えた生徒の受験相談。高3の生徒は教師の側から見ると習熟度別や選択授業などで、いつどこにいるかを把握しにくいのに加えて、非常勤講師は生徒の側から見ると、何曜日に来るのか、いつ来ていつ帰るのかが分かりづらいので、タイムリーに相談するのは結構大変。私の所に相談に来る生徒は相当に覚悟ができているのだろうから、こちらもとことん本気で取り組みます。今日は、AO入試の志望理由書に関して。この時期の高3は高校生活最後の大きな学校行事を控え、「いっぱいいっぱい」な状態になっているので、同じ悩みを克服してきた、今は大学生になっている教え子からのアドバイスを伝授。やっている中身は専任時代とそんなに変わらないけれど、個別対応だからきめ細かく対応できるのはいいことなのだろう。
学校を出て、研究会に原稿執筆と「表現ノート」のチェックに、「英詩…」ビデオ編集。山積する仕事のことを考えると頭が痛い。教師も「いっぱいいっぱい」なのだ。むかついた時には毒を吐きがちだが、そんな時こそ弱音を吐いてみると案外スッキリするものなのかもしれない。
おやすみなさい。
今夜のBGM: 「真夜中の子守歌」ヒデとロザンナ(1977年)