More brilliant still, ....

年一回の職場の健康診断で今年も採血のトラブル。
健康診断受けて具合が悪くなって帰るってあり得ないでしょ?
これって、私の義務ではなく、雇用者側の義務だからね。
自分が信頼できる医療機関で受けて、その費用を雇用者側が負担すれば済むこと。
翌日は、地元水域の水量を確認した後、遠い方の湖までオールを回収に。練習を終えたばかりのF先生にご挨拶し、地元水域へUターン。選手と一緒に2Xで乗艇。いやー、水があるっていいな。
それにしても暑い。

土日は、神戸へ。
初参加となる、JES(小学校英語教育学会)の全国大会です。(私は、これが何の略称かもよく分かっていない、非会員の身分での参加です…)。

会場となる神戸市外国語大学のキャンパスも初訪問です。

私の関心は、文字指導とその関連領域。
オープニングの儀礼的もろもろに続く大ホールでの発表では、発表者の御当地自慢での「つかみ」みたいなことを皆さんがやるので、こういう流儀の学会なのかな?と色々心配に。
細波だった心へ、前後左右至る所から響く、スマホと思しき「シャッター音」攻撃。
これには参りました。

この後、教室での発表では、司会の方から撮影は原則禁止、事前に講師の許可を得ればよし、というような、きちんとした注意がなされていて一安心。

午前のプロは「語彙リスト」と「音韻認識」。
見終えて、お昼をどうしようかな、というところで、寺沢拓敬先生とばったり。
昼食をご一緒させて頂きました。

途中での雑談で気がついたと言うか、気がつかされたのですが、なんと、私はこの「学園都市」には以前一度来ていたのです。しかも、寺沢先生との(リアルでの)初対面もその時。
そう、「ナラティブ・シンポ」です。
会場は「神戸市外大」ではあったのですが、駅に隣接した「プラザ」のようなところでの開催だったのでした。もう8年も前のことなんですね。

詳しくは広島大学の柳瀬先生のブログを

http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/08/20091011-12.html
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/10/1.html

振り返りはこのあたりにも。
http://tmrowing.hatenablog.com/entry/20091012

http://d.hatena.ne.jp/TerasawaT/20091011/1255402833

さて、午後のプログラムは、念願かなって、村上加代子先生のワークショップに参加。

「英語教育における特別支援のあり方---ディスレクシア指導に焦点を当てて---」

このために神戸にきたと言っても過言ではないので、早めに入室。立ち見が出るほどの参加者。奇しくも、ナラティブシンポでもご一緒したY先生がお隣に。

個人的には、途中で何回か「激しく同意!」と机をバンバンしたい局面もあったのだけれど、自分を落ち着かせて諸々を学ばせてもらいました。もっと時間を当ててもいいのにな、という感想です。
FBなど、オンラインでは頻繁にやりとりをさせてもらっていましたが、やはり実際にお会いして、話を聞き、話をすると、理解が違いますね。

このワークショップの内容は、村上先生のブログでスライドが公開されていますので、ある程度は推測できるかと思います。お手数ですが、そちらを訪問されて下さい。村上先生は「音韻意識」という言い方をされていますが、その言葉遣いの背景もブログを是非お読み下さい。

学習障害と英語指導を考える:特別支援の視点から。どの子もハッピーになるような指導を。

小学校英語教育学会(JES)「英語教育における特別支援」発表
http://blog.goo.ne.jp/itkayoko/e/859052122ad352a795405b3179e5098a

ワークショップ終了後は村上先生の前に長蛇の列ができていたので、ご挨拶せずに、基調講演へ。
信州大の酒井英樹先生。

いやー、ずっと、「指導要領」改訂とか、WGでの議論の経緯を話してくれていたんですけど、「指導要領」の話をしなければならないのは酒井先生じゃなくて、文科相の直山木綿子さんか、明日のシンポジウムで登壇する文部科学省・初等中等教育局・国際教育課・外国語教育推進室・室長という素晴らしく長い肩書きの佐藤人海さんなんじゃないの?と思って聴いていました。

基調講演のなかで触れられた、文字指導に関連して、一点苦言を。

「初学者によるアルファベットの手書き文字」の困難度を示した調査結果が資料として出ているのですが、英語圏での公教育の指導で既にわかっている、学習者の困難点を踏まえた指導とはかけ離れた、文字の類型や運筆に必要なmotor skillへの配慮がない、この日本国内の指導に基づく「調査結果」が、一体どのような真実を、どの程度反映していると言えるのでしょうか?

例えば、「小文字」。
いや、ホント、笑っちゃ悪いですが、CEFRを「世界基準」などと持ち上げて、新たな政策を進めているというのに、文字指導での手書き(handwriting)指導では、小文字から指導を始めないから、いつまでたっても「小文字の習得の具合」を示すデータがないっていうことでしょ?それは「手抜き」。

  • 手書きは小文字から書かせるんだよ!

とツイッターで叫んでいました。

三宮に投宿し、英気を養って、二日目。
山下桂世子先生の、「シンセティック・フォニックス」(ジョリー・フォニックス)の発表を聞こうと思っていたのですが、朝、電車が止まっていて、復旧を待っての現地入り。開始時間の5分前には教室に着いたのですが、既に満席、満室どころか、人が廊下にも溢れている状態で、断念。でも残念。

午前最後のプログラム、村上先生とチェン敦子先生の発表には席を確保してなんとか参加。「小学校3年生」になりきって、活動も体験しました。
ありがたいことに、村上先生、チェン先生、山下先生、先日の関西外大でお会いしたH先生、そして、Q&Asで村上先生の熱き魂に火をつけたS先生と、ランチをご一緒させていただくことに。

満室で発表が聴けなかった山下先生とはお隣の席で、文字指導についての私の考えも聞いていただきました。皆さん、本当に有難うございます。

充実したプログラムと軽食を終えて、私のJES初参加は終了。
今回、どうしても足を伸ばしたかった神戸のとある場所を散策して、帰路へ。

と思っていたのですが、猛暑のなか、坂を登って、写真を撮り降りてきたあたりで、滝のような汗。
ここ数年、こんなに汗をかいたことが無い、というくらいの「ダクダク」という拭きだし方で、イベント開催中の洋館でアイスコーヒーをいただいている間も、噴出は止まらず。
今回の神戸は新幹線往復なので、シアサッカーのシャツジャケットを冷房対策で持っていっていたのですが、大正解でした。いや、巨大な汗ふきタオルになった訳ですけど。
この洋館は、ハラトモ様が朗読会を開いた場所でもあるので、去る前に深呼吸。

まあ、切ない聖地巡礼というか、ノスタルジアの初詣というか、この土地には一人で来ることに意味があったので、その目的は果たして、満足はしています。

妻と同僚へのお土産に、お菓子を買い、自分へのご褒美には、前から気になっていた「ナガサワオリジナル」のKobe INK物語を1瓶買って帰りました。「はてなダイアリー」の方では「今日の1枚」で見えるのですが、こちらの「はてなブログ」では出ないので、色味を見たい方はこちらを。

kobe 17.jpeg 直

翌朝、洗濯物を干してから、万年筆のカートリッジをコンバーターに入れ替えて、試し書き。
モンテベルデに入れていたインクの漏れが気になっていたのですが、実は、先日から装着していたエルバンのカートリッジにひび割れがあったのですね。(配送時のトラブルがカスタマーレビューで多かったのですが、それが裏付けられた形です。)

コンバーターも順調で、インクフローもスムーズ、乾きもまずまず。
いい色。
一度好きになった色って、そう簡単に嫌いになれないものです。

本日のBGM: 塩屋(大江千里)