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今日は「ポッキー&プリッツの日」。「増殖」しなければ。
体調は一進一退の攻防。
実作は、普通科の「不規則変化動詞の中の規則性」。
大村はま先生の本から、

  • 「聞いています」ということが分かるように身体で表現する
  • 話しは「いっぺんで」聞く

という「肝」の入った講話を読み上げてから、教室で問う。

  • はま先生は、「小学校は子どもの行く学校、中学校は大人になるための学校」といいました、では高校は?

その後、授業の本題へ。
進学クラス2年は、副詞節・名詞節・形容詞節 (=関係詞による後置修飾) の典型的な例文が自分の頭の中から引き出せるか。
それぞれの接続詞ごとに、例文探しの旅を続け、自分のノートの過去のページには「自分が実感を持てる」例文を取捨選択した上で見開きで収拾されている「はず」である。しかしながら学級文庫にある教材や辞書、参考書、そしてサイドリーダーや英字新聞にあった例文を、ただ写してきただけのノートからは、自分の「文」を紡ぎ出すことはできないでしょう。一つひとつの例文を「生き直す」ことなしに、このEFL環境で、中学英語の基礎が欠落した生徒が高校で巻き返すことは難しいと思います。たとえば、次の3つのwhenを実感できるか。

  • You should choose and use a good dictionary when you write English.
  • I don’t know for sure when each one of you will be a good writer of English.
  • The day will come when you feel less uncomfortable in writing English.

実感できないなら、実感しにくいなら、ではどの足場まで戻って、さらに今いる地点、今いるべき地点まで戻り直すのか。どんなに格好悪かろうが、もっと泥臭い学び、例えば、涙と鼻水混じりで暗い夜道を行ったり来たりすることも時には必要でしょう。
高3は、12年前に私が作った「読解」テキストから、「要約」の手順。この頃の生徒の書いた答案がクリアファイルに残っていたので、それとの比較も兼ねて。一人ひとり口頭で読み上げてもらい、私が引っかかりを感じたところを再読してもらった上で、フィードバック。少人数授業ですから。

  • 一文を長く書く
  • 筆者の力点・焦点を要約文に生かす

の両立を強調。要約文を書いたら、もう一度原文に戻って精読のし直しです。今日の「肝」は、

  • 筆者 (話者) の心的態度が現れる語句
  • 一見比較に見えない比較の表現

助動詞以外にも、様々な語句で話者の主観・価値判断・評価が表されるので、それを読んでいく中で少しずつ自分のものにすること。一覧表で覚えようと思ってもダメでしょう。こういうものこそハズレくじ10枚理論。
一見比較に見えない比較の表現も、副詞・副詞句、他の品詞を使っての言い換えなどに着目することで気づくものです。形容詞の「尺度」「評価」というものもそのうち実感できてくることでしょう。自分の「そのうち」と、彼・彼女の「そのうち」は違うもの。それはしょうがないじゃないですか。

  • 彼らのそのうちはすぐにやってくるけれど、私のそのうちはまだまだ先、だったら私は学ばない。

という人には、学びの可能性の扉は閉ざされたままなのです。そのうちがどのうちかはよくわからないけれど「やらずんばなるまい」という不安な足取りでの第一歩にこそ、褒め称える価値があるのですから。
放課後は職員会議を経て本業。
エルゴ20分測定。
自分に言い訳をせず、自分にきちんと向き合い、自分を伸ばしていくことです。

本日のBGM: My blank pages (Velvet Crush)