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同じネタを二回やってはいけませんね。
少し上向き具合で週後半を乗り切る。
普通科の高2は「不規則変化の中の規則性」一段落。いわゆるA-B-C型の母音変化。

  • beganとbegun
  • swamとswum
  • sangとsung

の母音の違いをしっかりと発音し分けられるように。ポイントは、英語ネイティブのような音を出すことではなく、「発音し分ける」ということ。どの語を発音する時も同じ調音で区別できればひとまずはOK。

  • catとcut

の違いができるなら、どれもできるはず。ただ、catの母音をきちんと調音せず、日本語の「拗音」でごまかしたままだと、自分の中で一貫した「仕分け」ができないので注意深く練習することが肝要。ただ、こちらの音は練習すれば力を使って調音できるので楽。むしろ、顎や唇に力の入らない、cutの母音が前後の環境で安定しない生徒の方が多いと思う。目立たないが、過去形の音も意外に注意が必要。

  • knew / blew / flew / drew / grew /threw

の<子音+母音>をきちんと発音している生徒はとても少ない。もっとも、”few” の発音が覚束ない高校生が多いですからね。まずは、教師がお手本を聞かせることから。今井先生の『徹底口練』で練習しましょう。
進学クラス高2は、『新クラウン英文解釈』から、名詞節・副詞節・形容詞節の基本例文を紹介。数多ある英文の何をどのように観察分類してこのような「型」に整理しているのか、自分でその思考過程をなぞってみるのがよいのです。数学の証明問題のようなものでしょうか。それにしても、恐るべき完成度ですな、この参考書は。

進学クラス高3は、長文読解テキストの音読による内容理解・論旨把握の確認。
いくら音源を聞いても、自分で音を作らないと上達は望めません。高3で受験モードになると、音読の頻度が減るだけでなく、精度が落ちる生徒が出てくるので、しつこくしつこく。教室で教師がフィードバックを与えて、矯正して、そこで「クリアー」させるのは一仕事、いや大仕事。「リア・ディゾン」じゃなかった、「リエゾン」とか「リンキング」などといった実態のよく分からない用語で語られる傾向のある「音変化」にばかり焦点が当てられがちですが、実際はまず、姿勢と呼吸のコントロール、リズムとストレス (=強勢)、その上に、個々の調音と音調だと感じています。
アクセント (第一強勢) の位置、文の出だしのピッチ、句のまとまりの音調、長い一文の音調。特に、要素の列挙を示すイントネーション、挿入語句の最後の部分のイントネーションが機能していないものがいる。出だしが高すぎるので、下降調のイントネーションが頻りに出現してしまう、というのは初学者までに許されるものでしょう。急いで読む必要は全くないのだけれど、英語として認識できるためには、ひとまとまりはひとまとまりで声に出してくれないと困るのである。今回は前回の反省に基づき、とにかく2レッスン分の英文で、1段落ごとに2、3人ずつ読んでもらった。気になったのは、次のような文。

  • Despite 2 million foreign residents and calls for internationalization from within, Japan has a long way to go before becoming a multilingual society.
  • The software, which provides automatic translation of medical terms and phrases from Japanese to English, Chinese, Portuguese and Spanish, is now being tested at four languages.
  • We live in a world of extremes---some cultures enjoy lots of body contacts; others avoid it completely.
  • Touching is the language of physical intimacy. Because of this, touch can be the most powerful of all the communication channel.

モデルの音源を聴く前に、一度自分なりに読んでみて、「うむむ…」とか「もうーっ!」とかいう実感を踏まえた上で、お手本を静聴・精聴する、というのも大切。シャドウイングよりも、単純でも完コピでの1文リピートの方が難しいもの。まずはその段階をしっかりと。

土曜日の本業は、昼から近い方の湖へ。今週はエルゴの測定もあり、選抜の中国大会以来の乗艇。
ランニングとストレッチを済ませて、エルゴで姿勢・ポジションの確認。蹴り出し後、片道1500mでターン。アップで1周3km。上りは4本1本でエントリーのタイミングとぶら下がり徹底。下りはスクエアで低レート。メインメニューは1500mx6発。SRは28。カタマランで横付けして途中のラップを計測。2発目と6発目の入りでちょっと艇速が鈍ったが、概ねいいリズムで安定したスピードで漕げていた。ということは、余力があるのだから、もっとベースのスピードを上げるか、セット数を増やせ、ということなのだ。
ダウンはスクエアで1周。アップとダウンを入れて計15kmですから、乗艇再開にしてはまずまずのボリュームですかね。ストレッチはネコとライオンを忘れずに。疲労骨折予防として最近やっているのが、ネコの姿勢から、空に向かって肩胛骨で自分の名前を書くというもの。尻文字のようなイメージです。
明日は、高強度UTで15kmの予定。

帰宅後は、宅配便の受け取りラッシュ。
年末年始に向けお酒が揃ってきました。
注文していた本2冊が届いたので、パラパラと。

  • Elisabeth Henderson & Dr. Nancy Armstrong, 2007, 100 Questions You’d Never Ask Your Parents, Uppman Publishing, Richmond

これは、「性」に関連する話題も多いので授業で使えるところを探すのに苦労するけれど、教科書では出てこないようなteensをとりまく日常表現を確認するのに有効かと思って、これまで活用してきたQ&Asのシリーズに加えてみた。

  • 今井隆夫 (2010年) 『イメージで捉える感覚英文法 認知文法を参照した英語学習法』 (開拓社)

これは、開拓社の「言語・文化叢書」の新刊。「大西本」や「田中本」との比較で何か見えてくるかしら?という欲目。「コアとプロトタイプ」というと何か、すごく新発見のようなイメージを与えるが、相のところで用いられている動詞の意味特性に基づく説明は、すでに80年代には一般的だったように思う。

夕飯は汁物ということで天麩羅饂飩。漢字で書くと全然あっさりした感じがしないな。

バレーボールの日本対ブラジルは大接戦の末の逆転負け。一番悔しいのは選手でしょう。木村沙織の天才ぶりは分かっていたが、復帰した山本選手のブロードの速さにもびっくり。角度のあるスパイクをことごとく拾う佐野選手と、竹下選手の「どこからトスを上げるんだ?!」という忍者のような (忍者の実物を見たことはないのですが) 身体操作。アイドルユニットに頼らなくても充分観客が集まるレベルにいるのではないでしょうか。あと江畑選手が下位リーグ所属というのは初めて知った。監督が自分の目で選手を抜擢し、その責任において鍛え育てて、大舞台で起用し、しかも開花するという、どこぞの競技にも見習って欲しい、いいものを見せてもらったように思う。

本日のBGM: FINE (原田知世)