「教科書著者による指導法ワークショップ」

日曜日はELEC同友会のワークショップ。
中学校の教科書改訂のタイミングもあり、中学の部は盛況でした。高校の部は会場が普通教室で手狭と言うこともあり参加者に不便を感じさせたかもしれません。それでも会場を使わせて頂けて多謝深謝です。
前日の夜に、講師の一人がインフルエンザでダウンという知らせがあり、急遽ピンチヒッターで朝一の講座を担当することに。「問を立てるスキル」ということで考えて準備したのだが、最後の生徒の発表 (acrostic) まで首尾一貫性があったか、といわれると正直不本意な内容。ただ、

  • fact-finding questions vs. personal involving questions
  • display questions vs. referential questions

の枠組みはとりあえず英語教育界では常識かと思っていたのだが、そうではなかったことがわかったのは収穫。
斎藤栄二先生や吉田研作先生が力説されていることでもまだまだ浸透していないのだから、私が何に対して問題提起をしているのかをわかってもらうにはまだまだ時間がかかるでしょう。
私が普段使っている、global-local とinferential-literalの軸を交差させてマトリクスをつくる枠組みも提示、さらにopen-closedのタイプ分けをして、教師・生徒が使いこなせる質問のスキルを上げましょうという趣旨。チャンスがあれば、もっと練っておきたいネタです。
ネット環境でしか存じ上げない広島の山岡大基先生と初顔合わせ。こうやって知り合いが増えていくのは嬉しいものです。
午後の講座は「教材研究」に関して。こっちがメイン。

  • テクストタイプに配慮せよ
  • outputを急ぐな、安易な自己表現に逃げるな
  • top-top, bottom-bottomになっていないか自問せよ
  • 映像のインパクトだけではなく、「ことば」で勝負せよ
  • 紋切り型ではなく、テクストタイプとしての型をしっかり教えて、内容で個性を出させよ

ということです。
講座はその場のノリとかダイナミクスがあるので、わかったつもりになりますが、結構難しい問題に切り込んでいるので、家に帰ると「結局何を言ってたんだろう?」ということになりがちです。付録でつけた、書籍リスト、生徒のアンケートなどを落ち着いてじっくり読んでもらえれば何か響くものがあるでしょう。
疲れました。明日は語研です。