いろはにほへとちりぬるを

語研の冬期講習会から帰ってきました。
伝えたかったことは2点。

  • 自分が言いたかったけど言えなかった言葉とどう出会うのか (出会わせるのか) ?
  • 言い換えてしまっては価値がなくなってしまう言葉と、どのように向き合うのか (向き合わせるのか) ?

途中で脱線したところからグダグダになり、反省すべきことの多いプレゼンとなりました。言い訳は、講座の最後の「残念だ…」でしておきましたので、ここではいたしません。ただただ、最後までお付き合い下さった皆さん、本当にありがとうございました。語研のスタッフの方々にも深謝。
ご不明な点がありましたら、メールをいただければ誠意を持って対応させて頂きます。
レジュメはこちら→
09年語研冬期松井レジメ.pdf 直

参考につけていたホチキス止めの資料の解説をほとんどしていませんでしたので、ここに記しておきます。

  • 頁番号7 & 8 → 多読教材の表現比較。Retoldもので、英語そのものがどのように違うかを考える材料です。良質の教材には、必ず優秀なライターがいるということです。
  • 頁番号9 & 10 → Boy Detective の巻頭話比較対照。過去ログの実践例 (http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20091214) を参照されたし。
  • 頁番号 11 & 12 → 大学入試で大学側が「解答としてどのような英語を求めているのか」を公表している希有な例として、九州大学の「標準解答例」。それに先だって、前期試験終了後、受験産業が公開していた解答例の比較対照。
  • 頁番号13 & 14 → Q&A大会と銘打って行われる活動で用いるカード。これが裏表両面印刷となり、生徒はそれぞれハサミで切り取り、トランプのようにシャッフルして、1枚ずつ表のQに対する答えを言ったり、その逆をしたりというのを班対抗戦で行うもの。どこがライティングと関係あるのかというと、この質問の英語、解答としてコンパクトにまとめた英語も生徒が書いている点。各班からテキストのパート毎に一人ずつ担当者を選出し、その各担当者が集まって「担当者会議」なるものを開いて、アイデアを出し合ったものをまた各班に持ち帰り、最初から最後までコンペのように提出させるとそれなりに良いものが出来上がります。そのQ&Asを私がまとめてカードにしています。
  • 頁番号15 & 16 → 高3ライティングで用いる、文法のプレテスト。1学期の最初、GW位までに教科書と並行してプレテストと解説をします。このプレテストは全ての生徒のものをコピーし、カルテの様に使います。講座ではそこまで触れられませんでした。
  • 頁番号 17 → プレテストの解説。講座で言及しました。
  • 頁番号 18上 → 「軽妙文・達意文・随想などを言葉尻にとらわれず、主題を捉えて英語で要約する課題」の定期考査出題例。随分前のテストですが、講座で示した、川平先生の講演を使った実践の延長線上にあります。
  • 頁番号 18下〜頁番号 22 → 定期考査と定期考査の解説。
  • 頁番号 23〜頁番号 26 → 添削とフィードバックの実例。このレッスンが、『パラグラフ・ライティング指導入門』の第4章の最後にある、argumentationの課題のもとになっています。


講習会終了後は、品川のホテルに移動。
夜は倫太郎さんと、そのお友達の方々と宴。
初めてお会いする方も、以前お会いしたことのある方も、楽しく会食、快飲 (?) させてもらい、本当にお世話になりました。

1週間で、6回も飛行機に乗ったのは初めてです。
高所恐怖症の私にはこのダメージの蓄積がボディーブローのように効いてきます。
明日からは本業の合宿です。

若くしてこの世を去った俊英の残してくれた「声」と「ことば」を噛みしめて、今日は休みたいと思います。
本日のBGM: 花屋の娘 (フジファブリック)