Why poetry?

中学入試で授業はお休み。
仕事に励もうと思いパソコンを出し、電子辞書を使おうとして、「?」。鞄の中に無い。学校に忘れてきてしまった模様。仕方なく、以前のSR-T6500で賄う。すでに新機種依存体質になっていたのだなぁ。
「東大リスニング」の原稿も締め切りに無事届いたようで安心。自分の担当分に関しては、もうちょっと出し惜しみすれば良かったと思うくらいの出来です。最大の課題は英文ライターの質でしょうか。これはZ会で "Treasure" 作っていた時にも感じたのだが、グランドデザインの段階でライターにも入ってもらわないと編集意図が伝わらないまま、修正を余儀なくされることになる。そういう意味では、検定教科書というものは制作に時間をかけられるのでいいものを作り出す可能性があるのである。にもかかわらず、いい教科書は少ない。問題は…。言わぬが華でしょう。
午後は、今月23日に予定されている、FTCのレジュメづくり。一通り流れはできた。いつも、盛りだくさんで消化不良になるので、直前まで吟味して精選する予定。あとは今の高2での授業の進度との調整ですね。最後の英詩発表までうまく収録できればそれを見せようと思います。レジュメ作成で改めて気が付いたが、検定教科書の英語1、英語2では英詩どころか、小説さえほとんど扱われていないのですね。副読本としてretoldされた小説を与える以外に、フィクションを楽しむどころか学ぶことがない、というのは異常事態でしょう。三省堂が高校のクラウンで発展的な内容を持つ教科書付属教材を出していましたよね。あれは、受験レベルとのギャップフィリングのような性格でしたが、そうではなくsupplementary readersで短編小説のアンソロジーみたいなものができないでしょうかね?短編小説にもいいものはたくさんあるのだから。文学を何か重いものとして特別視するのが最大の問題。
Alan MaleyとSandra Mouldingが書いたPoem into Poem (Cambridge University Press) という中・上級者向けの教材に、次のような一節がある。(p.134)
To the teacher
Why poetry?
The range of materials currently available to the teacher of English is wide and varied. Magazine and newspaper articles, advertisements, brochures, technical instruction manuals, business letters, and so on, are all drawn up to great effect. But poetry is all too often left to one side. This may be because 'literature' (and especially poetry) is now considered unfashionable, or because it is thought to be too 'difficult', or irrelevant to the 'needs' of the learners. Yet we ignore the poetic function of language at our peril. It is the cutting edge of linguistic creativity and innovation, and the key to a feel for the soul of a language.

1985年に出たこの本、どのくらいの英語教師の目に触れているでしょうか?