英語力フィージビリティ調査のフィージビリティ検証に着手

今、入ってきたニュースによれば、過去2カ年の後期中等教育最上級生(日本の高3生に相当)を対象とした英語力調査では、新たな言語教育政策の立案に資する充分なフィージビリティを確認出来なかったという合意が無識者による非公式な会合で為された模様です。

2016年早々に、国内の外部試験の実施母体とは完全に独立した第三者機関を立ち上げ、調査に使用した問題の検証と、当時の受験者のその後の英語力の追跡調査、並びに、調査へ協力した学校の英語教員への聞き取り調査に基づき、次年度には新たな枠組みで「過去2年間の問題のフィージビリティ検証のための英語力調査」を行うことを発表しました。

とりわけ、「調査に用いられた問題の難易度と内容が、受験者の英語力の実態と乖離していたのではないか」という有識者からの指摘がくり返しなされていた「書くこと」の領域では、大幅な刷新が見込まれているようです。

以下、現時点で想定されている、「書くこと」の出題形式・構成・内容です。

「話すこと」と同様に、「書くこと」も各学校で1クラス分に当たる生徒を抽出して実施する。
設問は、次の4つの小問で構成される。

1.イラスト、写真、4コマ漫画などの資料に基づき、英文の空所を補充する形で物語文を完成する課題
2.質問形式で課題が与えられ、賛否や問題解決など個人の意見を述べる課題
3.約100語の英文の読み取りに基づく30語程度の要約課題
4.約50語の英文の聞き取りに基づく15語程度の要約課題

2016年の年度中に、調査を実施し、年度末には分析結果を公表、翌年度には、そのフィージビリティ検証に基づき、正式な英語力調査を行い、2018年度中に、現行の全国的な公的試験に取って代わる英語力の試験として相応しい「外部試験」の選定に着手するとのことです。

この発表は、恥部 いや 一部の報道機関にのみ渡された資料に掲載されている情報であって、まだ、国の公式なサイトでは掲載されていない模様です。

今回の判断が国から公式に表明されると、一分一秒を争う状況下で入試改革を進めてきた審議会や、外部試験実施母体とそれに関連する企業体からの反発が大きくなることが予想され、予断を許さない状況です。

ただ、一番の問題は、この「国」が一体どこなのか、がよく分かっていないことです。

以上、2016年4月1日のニュースでした。

本日のBGM: What a fool believes (The Doobie Brothers)