the rest of us

tmrowing2015-03-21

「オールタイムベスト」の続きです。
今日は、「デュオ」篇!
発表・発売後10年以上経過、ということで、God Help The Girl のPerfection as a hipster (2009年) も、Manic Street Preachers featuring Nina Persson でYour Love Alone Is Not Enough (2007年) もカットですが、これまで「禁じ手」としていた縛りを一つだけ解放してみました。
結果的に「夫婦」(または「元夫婦」)が少し多かった様な気もしますが、まあ、いいじゃないですか。


1. Lonely Hearts
Richard & Linda Thompson (1978年)

名曲の揃ったアルバム “Sunnyvista” に収録。歌い出しのリンダの声が素晴らしい。そして、“If we passed on the street, would we look the other way?” の直後に入るギターの空気感で、私はリチャード・トンプソンというギタリストに惚れたわけです。「ただ泣かせればいいってもんじゃないんだよ」と言っているかのようです。私のBritish Trad へと遡る旅の始まりでもあります。コーラスで、当時Squeezeで売り出し中のGlenn Tilbrookが参加。コーラスで彼を使うところが「分かっているなぁ」と実感させられます。そういえば、エイミー・マン、1995年のアルバム “I’m with stupid” (Jon Brionプロデュース) では、グレンとクリスと二人をコーラスで起用していましたね。
https://www.youtube.com/watch?v=6On6q-0ujhA

2. Oh How Happy
Carlen Carter & Nick Lowe (1981年)

オリジナルは、The Shades of Blue の1966年作品。Nick Lowe プロデュースで、カントリーとパブロックの邂逅。デュエットもして、結婚もしてしまいましたとさ。流石です。このアルバムが1981年。その前年、1980年に、オリビア・ニュートン・ジョンの『ザナドゥー』(ELOのジェフ・リン作) の大ヒットがあったことを、この余白に記しておきます。

3. なんだったんだ7days
Barbee Boys (1986年)

コード感、キー、メロディライン、独特ですよね。いまみちともたか氏は、日本で他に似ている人のいないソングライターではないかと思います。頭の中に鳴っている音像を直接見てみたい気がします。その独特の曲を歌い上げるKONTAの声。杏子さんも、ただクルクル回っている様に見えて、その実…。
日本の男女ツインボーカルの金字塔と言っておきます。
https://www.youtube.com/watch?v=Vro-q83poJI

4. Gimme Little Sign
Don Dixon & Marti Jones (1992年)

Brenton Woodの1967年作品の秀逸なカバー。Marti Jones の声が本当に良いんですよ。女性ボーカル篇でも上位に入れたいくらいです。少々声量が衰えたかな、という気はしますが、比較的近年のライブでも美声で、仲睦まじくこの曲を歌ってくれています。
https://www.youtube.com/watch?v=jP74bnHrJMU

5. A House Without A Roof
The Music Lovers (1993年)

どのくらいの人が覚えているでしょうか?音的には、プリファブ風味というかトーマス・ドルビー的な感じもするClinton Nedrick & Earleen McSween の男女デュオ。仕掛け人、Tot Taylor のプロデュース。同時期に、Totが手がけていた関係でしょうか、コーラスでSara Davisも参加。 7分13秒のフルバージョンでのDiana Rossかというような歌声が素敵です。

6. 恋は桃色
矢野顕子 & 細野晴臣 (1995年)

禁じ手を破りました。ご免なさい。
かつて某局で、『海のトリトン』のようなタイトルの音楽番組があり、豪華なゲストがスタジオライブを披露してくれていました。そのうちの一回。もちろんオリジナルは 1973年の “Hosono House”収録の不朽の名作です。
https://youtu.be/FIkGynkpaBw?t=21m1s

7. How Many Times
Jules Shear & Carole King(1998年)

ジュールズ・シアーのデュエットアルバム “Between Us” からの1曲。このCDの封を開けた時のことをよく覚えています。意外な組み合わせにワクワクするのに加えて、Carole Kingの声を聞くまでちょっと心配で。でも、結果オーライどころか、想像以上に響き合っていて、このアルバムを名盤にしてくれました!
https://www.youtube.com/watch?v=tr-muvSKkdY

8. 朝にスクールバスで
各駅停車 (2000年)

日本発ネオアコ〜ギターポップ系のバンドで忘れられないのがこの「各駅停車」、そしてこの曲。当時は、アルバムのタイトル『ネオボンボンライフ』の方をずっとバンド名だと思っていました。
ボーカルは、五十嵐祐輔&小林たえこ。二人の声が溶け合っているのがたまりません。五十嵐さんは、「春日部張り子」の跡取りです。最近では、山田稔明さんのサポートでもステージに立っています(座って弾くことの方がおおいか?)。奏でるギター(音)に味わいがあるんです。で、ギター(楽器)そのものもすっごく良いんです。
https://www.youtube.com/watch?v=blsjmc58El0


9. Gone
humbert humbert (2001年)

ハンバートの二人は、ご夫婦で、今ではお子さんもいて、羨ましくなるくらい幸せそうに見えるのですが、大切な人を失う「痛み」を歌うのがとっても上手いと思います。これは、私がハンバートに嵌まるきっかけ。今でも一番好きな曲です。
東京にいた頃は随分とライブに通いました。メジャーデビュー前も後も変わらず無垢なオーラを発している遊穂さんですが、この midi 時代のデビューミニアルバムでは、良成さんの真ん丸な口が見えるかのようなボーカルが聴けます。最近のライブのセットリストには見当たらないようで、ちょっと残念です。まだメジャーデビューしたばかりのころ、良成さんが「Tom Waits好き」だと聞いて、下北沢のライブの後で、10,000 Maniacs が Tom Waitsをカバーした曲と、The Divine Comedy がAmerican Music Club をカバーした曲をプレゼントしたことがあるんですよ。そんなことが昨日のことのように思い出されます。

10. Two of Us
Aimee Mann & Michael Penn (2001年)

映画 “I am Sam” のサントラから。オリジナルは勿論、レノン&マッカートニー、ビートルズです。映画も名作ですから、是非。
https://www.youtube.com/watch?v=Xhd0s6L19w8

本日のBGM: 上記10曲。