staples

15日に行う、ELEC英語教育協議会の夏期研修会の資料作成が一段落。
出勤途中にナフコに寄って、印刷に使うコピー用紙を1000枚購入。
同僚が夏期課外講座で慌ただしくする合間を縫って印刷とホチキス留め。
2年前の合宿バッグでの内出血で懲りているので今年は事前に宅配便で送付することに。
実物を見てもらう方が良い書籍と、ホチキス留めの資料編ハンドアウトとを併せて32kg。段ボール2箱を送付完了。今回は一応、10万円分保険を掛けておきました。とはいえ絶版で希少本は買い直しができないのだけれどね。文字資料の方は、ホチキス留めとなる予定のものが、A4で表紙、参考文献を含んで38頁。見開きのA3両面印刷で19頁だから、10枚分。こちらは、メールの添付でELECで印刷してもらうことに。
以下、私の講座の大まかな流れを示しておきましょう。受講予定者は、心と頭の準備に役立てて下さい。まだ、決めかねている人はこの機会に是非。

ELEC 夏期英語教育研修会
2012年8月15日 (水) 13:30 - 16:20   於: ELEC英語研修所
「ライティング指導の伝統に学ぶ「活き活きした英語」
講師: 松井孝志 (山口県鴻城高等学校)
0. はじめに: 講座開講に当たって
1. 「ライティング指導」の歴史・遺産を振り返る
1-1. 「学習参考書」では、何を教え、何を学んだのか?
1-2. 昔の「グラ・コン教科書」は本当に使えないものだったのか?
1-3. 伝統的な「教材」では、何をどのように扱っていたか?
1-3-1. 基本文型・例文集
1-3-2. 短文を中心とした和文英訳
1-3-3. パラフレーズ
1-3-4. 長文による和文英訳
1-3-5. いわゆる自由英作文
1-3-6. 修辞法
1-3-7. 「表現力」

2. 「書くこと」はいつ、どのように問われ、答えられているか?
2-1. 入り口 (中学入門期) のウチとソト (高校入試) 、出口 のウチとソト (大学入試)
2-2. 文字指導の問題点
2-3. 「入試」対策としての「ライティング」
2-3-1. 高校入試の実態
2-3-2. 大学入試の出題例
2-4. 高校生用学習参考書・大学受験対策の予備校のテキストの「英語」とその問題点

3.論理と表現の指導と定着
3-1. 「豊かな英語表現」
3-2. 「つながり」と「まとまり」〜はたして「論」は結ばれているのか?
3-3. 「つながりとまとまり」再び〜1文主義から脱却してどこへ?
3-4. 教師が身につけていくべき、文章の「論理」と書くことの「理論」が学べる本
3-4-1. 日本人教師によって日本語で書かれたもの
3-4-2. 日本人学習者の書く英語をよく知っている英語ネイティブによって書かれたもの
3-5. 文章のタイプと「表現」の指導
3-6. 「では、いったい何をどのように書かせているのか?」
3-6-1. 高校3年・「ライティング」・1学期・narrative passage・「恥ずかしい話」 (2nd draft)
3-6-2. 高校3年・「ライティング」・1学期・narrative passage・「帽子売りと猿」 (1st draft)
3-6-3. 高2・「英語II」・3学期・definition・「定義文」の指導過程
3-6-4. 高2・「ライティング」・3学期・descriptive passage・「人物描写」
3-6-5. 高3・「ライティング」・1学期・descriptive passage・「追悼文」 (1st draft)
3-6-6. 高1・「OC」・1学期・definition・「『かなづち』定義文」指導過程
3-6-7. 高2・「英語II」・1学期・definition・「動く歩道」定義文
3-6-8. 高2・「英語II」・1学期・questioning・「内容理解を問う質問づくり共同作業」指導過程

4.「では、何をどのように読ませるか?」
4-1.「活き活きした英語」の呼吸には、まず「ナラティブ」の復権から。
4-2. 物語ることと、詠うこと
4-3.「はしがき」と「あとがき」
4-4.「追悼文」や「伝記」の活用
4-5.「説明文」も比較検討で、ことばを浮き彫りに
4-6.「ことば」の選択と「語義」: 置き換えられないことばの「立ち位置」「肌触り」

5.さいごに: 技術 (skills and technologies) を越えて

  今回の私の講座は、パワポ程度でさえ、ICTを駆使したりすることはありませんし、TEDで見られるような「切れ味鋭いプレゼン」や、「巧みな話術」は全くありません。主役は、「書かれたことば」、「書かれるべきことば」、そして「書きたかったけれど、書けなかったことば」と、実際に教科書や参考書などの教材や概説書という「形」になった書籍です。
  文字資料の方は、この1週間で3回書き直しましたが、もう少し足掻いてみてから、提出します。
  明日明後日と、近年の『英語教育』での、「ライティング」や「発信 (力)」、「表現」や「アウトプット」などを取り上げた号を振り返っておこうと思います。

  帰宅途中で、酒屋に寄り、自分にご褒美を仕入れて帰宅。
  仕事部屋は、床一面に拡げられた書籍の海で、ベッドへと辿り着くのも大変なことになっていますが、今日は片づけを諦めて、録画したロンドン五輪、競泳の名場面を見て愉しみます。

本日の晩酌: 長陽福娘・純米吟醸・火入れ・山田錦50%精米・山口9E酵母 (山口県)
本日のBGM: We’ll meet along the way (Hem)