0限で、高2の『コーパス口頭英作文』暗誦のチェックから。
本来の日本語の句読点ではない、「?」が日本文についているのに、疑問文で躓くのはちょっとお粗末。チェルピンスクで各国代表と戦っている浦島さんに、こちらも頑張っているということを報告できるように取り組みましょう。精度を高めた練習が大切です。
授業の方では、イカソーメン状に切られた150例文から、ランダムに10和文を私が選び、裏返しで並べる。生徒が合図と共に、表に返して、即答。ダメ出しを受けた者は、金曜日の0限でまたお会いしましょう。
残り時間は『日本語から…』で、生活言語力のチェックテスト。春休みに熟読し、このチェックテストも経験して、自分の課題に気づいたはずなのですから、人から評価されるのを待つのではなく、1ヵ月後の自分に、自分自身が一番の期待を持ちましょう。このクラスの現代文の担当者と放課後話した時も、クラス全体の傾向のようなものが重なって浮かび上がってきたので、「ことば」に関わる課題が共通しているということなのかもしれません。
高3は『L&R』で暗誦の続き。
パラレルな構造や対比に意識を働かせることなく、繰り返し呪文のように練習して、覚えてしまったと錯覚してしまうと、名詞の単複や冠詞がいい加減となっているのに、気づかないどころか、忘れないうちに言ってしまおう、という読み方になるので注意が必要。演劇の台詞と同じです。自分の言葉なんだから、台詞を忘れたって大丈夫。自分がしゃべれば良いだけなのです。
残り時間で、『Upgrade』の既習範囲の日本語訳を読み上げ、その和文英訳で、問題演習をした例文を復元する作業。当然、日本語訳はテキストの左ページ脚注部分に赤字で、正解となる英文はその上に載っていますので、「答え合わせ」は極めて容易。いつまで経っても、文法・語法の身に付かない者の多くは、間違って英訳した部分の訂正も含め、正しい英語を赤字で書き写して、音読したりして安心しがちです。ちょっと待って下さい。正しい英文って、もう、そのページに印刷されているんでしょ。何故、それをわざわざ赤字でノートに書き写すの?赤だと覚えやすいの?昨年からずっと言っていることですが、
- 目の前に適切に用いられた英語表現がある、というところで「自分の学習」のために何ができるか?
が問われているのです。高1、高2の授業で何をやったときには覚えられたのか、どういう時に自分のパフォーマンスが上がったのか、という自分の記憶こそが「再現性」を高めるのでは?
お昼を挟んで、普通科2年の授業。
本日は、
- 「動詞の前で、とじかっこ」
を導入して、テキストのSVOOの文型の解説。「キャッチボールの文型」と名付けているので、野球部の顧問の先生に頂いた、正しい回転でのリリースを覚えるための、ミニ・フットボールでデモ。
- ピッチャー +投げる動作 + キャッチャー + ボール
という語順の持つ意味を確認。続いて、
- 「前置詞は名詞の前に置くことば」
を導入。
素材は、「ど・ど・いつ」のうち、「いつ」を表す副詞句を使っての、「四角化」作業。この作業を通じて、
- 前置詞1+ 名詞1 +前置詞2+名詞2
をただの単語の羅列ではなく、意味のかたまりでしっかりと把握できるようにすることが主眼。一つお手本を見せて、生徒各自でトライ。机間指導をしながら、○つけと合格者への検印。
その次は、与えられた用例を観察し、
- (前置詞なし) last / this / next + day / morning / night / week / month / yearなど日時を表す繰り返せる単位を表す名詞
に気づくこと。
英語を苦手としている者が多いクラスですが、その分、小さくとも何かを達成した時の喜びの表情は活き活きしています。定性的な物言いですけれど。焦らず、観察と評価を怠らず。
7限の高1の「オーラルコミュニケーション」は、お約束の名詞句の限定表現チェックテストの講評と、基本的な授業での約束事を導入。結局時間が余らず、「今月の歌」はお預け。次回は、1学期前半の教材として選んだ、『レベルアップ英文法』 (2007年8月号) に入る予定。学級文庫用に、こつこつと古本屋などで買い貯めてきたものが活きました。少人数クラスだからこそできることもあるのですね。なんと言ってもテキストが安いのがいい。
本業はone day off。
ようやく、床屋へ。
女将さんに無理を言って遅い時間に対応してもらいました。いつも済みません。
帰宅してみると、朝日ウィークリーの特集記事に関する反響・フィードバックが、W編集長より届いていた。
- 遅くなりましたが、読者から届いたコメントをお送りします。私が気づいてコピーしたものなので、数はもっと多かったかもしれません。どれも好意的なものばかりで、フィードバックにならないかもしれませんが、何かの励みになれば幸いです。
との、暖かい言葉が添えてあった。多謝。
普段は、高校生を教えているので、10代の学生から、70代の達人まで、一人ひとりのコメントをよむのが新鮮。思いの外、肯定的で高評価となっている (ものを選んで送ってくれたのだろう) 。
自分が受け入れられる、自分の居場所がある、ということは精神衛生上本当に大切。また機会がありましたら、宜しくお願いします。
遅めの夕食を妻と。今晩はパスタで簡単に。
某局で、アスペルガー症候群でありながら、会社社会に適応している人たちの特集を見る。テーマがテーマだけに、番組の一部だけを引いたり、取り上げたりすることが誤解に誤解を招きかねないので、慎重な扱いが必要なのだが、アスペルガーと向き合い、適切に接するのは、教育現場でも切実な課題である。生徒も教師も、保護者や家族も含めて、「周囲の正しい理解が必要である」、という正論や、知識だけではなかなか解決にならないのがもどかしいところ。教師としては経験値を高めることに焦らないことが大切なのだが、いつ「自分自身」の課題として対処することになるか分からない時代だけに、「自分がそうなったときに、その自分をまず受け入れる」ことができるかどうか、「そんな自分を受け入れてくれる人の存在」「安心感」が大きな鍵を握るのだろうと思う。しかし、これもまた「正論」。
「今夜からしっかりと降る」、という天気予報を聞いているそばから、またしても雨。
降れば土砂降り。
本日のBGM: Fluorescent Adolescent (Arctic Monkeys)