”Love is accepting you for what you are.”

0限の前半は今月の歌第2弾。John Lennon。
Happy Xmasではないですよ。ギターのみのシンプルなAnthology バージョンで。動名詞maximに繋げる伏線だったのだが、肝心のmaximの方はというと四角化だけで満足して、語義の理解にまで意識が及んでいない。明らかに予習が不十分で喝!辞書引き作業の指示。10分で作業を中断させる。この時間で引けた語句の数を問う。教科書の文章のように冗長性があり、それぞれの文が相互に依存しているものとは異なり、名言・名句・警句・ことわざなどは、語彙・構文をおろそかにしては意味の理解の段階から覚束ない。どのような類の文・文章なのかを踏まえて予習・授業・復習でのエネルギー配分を考えさせる。今回は読んでいくうちに分かる類の文章ではないので、不明な語句は辞書を引いておかねば何も手がかりが作れないのだ。こうして、辞書引き作業に授業での時間が取られることで本来授業中に行うべき練習量・運用量が不足することを指摘。集中した細切れの10分xnセットの活用を説く。田尻先生ではないが、習熟の時間を取らなければ習得は生まれないのだ。
2コマ目は、語彙の解説を交えて、構文の把握。語彙では、身体部位の日英差も扱う。

  • bottom/ buttock(s) / hip(s)/ waist

をジェスチャー交えながら。続いてsickの語義で止まる。I’m sick of it. = I’ve had enough of it. の練習。先日の福山での講演で、広大の松浦先生は、「教師の説明は教師の私語」といって、くどくどと日本語で解説するのを戒めていたが、解説が必要なところで解説しないことによって徒に理解を引き延ばし、先送りすることにも弊害はあるのだ。とりわけ高校英語の素材では。宣言的であれ、手続き的であれ知識が知識として整理されているに超したことはない。手続き的知識を目指しながら、「手違い」で終わっているようでは何も始まらない。
『英語教育 12月号』(大修館書店)の特集は「教師の悩み、こんな解決法」。
中嶋洋一氏がトップバッター。臨床の知か。異論を唱えたいところが一点。「戦略」「戦術」に関わる指摘はいちいち尤もなのだが、はなから教室に、いや教育に「戦い」を望まない教師にとっては説得力がないのだ。協調とか癒し、の有用性を説く一方で「戦って、打ち負かす相手」は誰なのだ?
今月の英語教育時評は山田雄一郎氏。「イラクの英語教育はどこへ?」(p. 41)。
今月号で一番面白かったのは、Forum (p. 90) で安藤貞雄氏が、9月号の八木克正氏の特集での論文に対する反論を寄せているところ。

  • She is not what she was ten years ago.

を巡っての論考である。何が面白かったかというと、10月号のForum欄では、都築郷美氏からこの項目での八木氏の指摘を好意的に受け取る投稿を載せているのである。(その9月号の特集に先立つ、8月号のブックレビューの拙稿タイトルが “You’re what you don’t read about.” であった。)
私は何も、大御所同士の論争を期待しているわけではない。編集部は、数ある投稿の中から、選びに選び抜いて掲載を決定しているのだろうから、某らこの項目に対しての「眼」を持っているのではないかと思うのだ。「眼」という言葉の選択が適切でなければ、「舌」といっても良いのかも知れない。日本の英語教育界では ”Question Box“ が相変わらず大人気ということなのだろう。昨年度、「英文和訳」に関しての靜哲人氏の指摘(挑発?)に対しては大学の英語教育関係者が誰もこの欄で反応しなかったのに、である。
広島大の柳瀬先生に、言語テスト学会でのレジュメを送っていただく。自前の考察、地に足のついた理論の構築を目指す野心的な試論。今後の展開が楽しみである。これを機会に自分の中での理解も整理しておきたい。
生徒に「世間知」を紹介するのに、『現代用語の基礎知識 学習版 2007』(自由国民社)を購入。これを2日間くらいで概観して、『日本の論点』(文藝春秋)にでも移行すれば入試対策にもなるのではないかという目論見である。
帰宅したら、G大コーチ時代の教え子から、今年のハイライトDVDが届いていた。W4X+の田瀬湖合宿の漕ぎはなかなかいいものだ。シブケンのブログを読み、過去の物差しで未来を測るジレンマを暫し考える。
土曜日のT氏の披露宴に備えてブラックスーツを用意しておかねば。ドレスシャツは洗濯してあったかな?

本日のBGM: Love (Ann Sally & 細野晴臣)