Far from being moderate, he ....

朝からバタバタ。
高3は、授業を振り替えてもらった手前、生徒にも県の研究大会の報告から。ただ、その後のELEC大会での伊藤先生の授業の話の方に興味を示している者数名。全国レベルが気になるのは志が高まったということか?物語文の答え合わせを早々に終わらせ、 ”Jennyちゃん”を半分まで。このJennyちゃんの話を10年ほど前に紹介してくれた中野達也先生が、今年の『英語展望』(No. 115, Autumn 2007、 ELEC)の座談会に出ていた。

  • 英語教育改革―高校の役割 (pp. 42 - 49)

座長は学芸大の金谷憲氏。SELHi関係と中等教育学校の教諭による座談。司会は往々にしてまとめようまとめようとするものだが、金谷氏の司会ぶりは全然、moderateではないのだ。まず、冒頭からして、

  • 今、小学校が脚光を浴びていて、英語教育を変えるには小学校だという話になっていますが、私にはどうもそう思えない(笑)

各校での実践を聞いてのツッコミでは、

  • スモールステップスがたくさん要るというのは、その通りだと思うのですが、スモールステップスを刻むと時間を食ってしまう、これでは教科書が前の半分も進まないじゃないかということになる。そのあたりはどうしていますか。

教員の動機付けに関しては、

  • 国際科に行くと楽しいけれど、普通科は楽しくないという話がありましたが、国際科は面倒くさくて嫌で、普通科のほうが楽という人はいないのですか。

という切り口を。
新たな取り組みが軌道に乗った背景を探るのに、

  • 文法書を教科書の順と同じに並び替えるという合意が形成されたのは、中野さんが一番年上だったということですか。

という質問。
教科書の縮約版を高校独自で作っているという報告に対して、

  • それは原文を間引いているのですか。

SELHiでの取り組みに関連して、

  • いろいろな工夫をするという方向については、みんなそんなにいやじゃなかったということですか。

さらには、

  • 要するに教材をやさしくしたら学力が下がるという、漠然とした不安が先生方にはあるんですよ。その基本になっている考え方は、先生方のように、教材を下げて、教え方を考えるという発想がなくて、要するに教材を与えるだけということになるから、下げればそのまま下がっていくという話になる。二重否定とか大過去なんて要らないと思っても、ちょっと上をねらわせておかないと、あまり軽くするとズルズルといくという恐怖感があって、そこのところを保証できないとちょっと難しいのじゃないですか。

という切り返しが。後半では、

  • SELHiのような枠がなくても改革はできるのでしょうか。

という本質論に。

  • 教育委員会も、三人くらいの核になる人をできるだけ多くの学校につくるような配慮があれば、少しは希望がもてるかなという気がしますね。

と政策面にも言及。
これらの舵取りに各先生がどのように受け答えをしているのか興味のある方は、是非、本号をお買い求めを。面白いことは確かだけど、我々は当事者だから、塀の上で笑ってばかりもいられないのだ。
来月は本業のみならず、正業の英語教育関連でも大忙し。2日には某私立高校に招かれて東京方面でワークショップの予定。8日は北海道イベントでライティング指導の実践例、入試対策の指導例を発表することが決まっている。15日には地元県庁に呼ばれて、ライティング関連の発表をすることになった。プレゼンに3時間、質疑や情報交換に1時間いただけるということなので、英授研や語研、ELEC協議会の教員研修会よりも長い時間を与えてもらったことなる。恥ずかしいプレゼンはできないので、しっかり準備をして臨みたい。
帰宅すると、奥の洋間も模様替え。ただ、本棚の位置を移動したために、光ケーブルのターミナルの電源を抜いてしまったのだから、さあ大変。復旧してから、パスワード確認でゆうに1時間。
夕飯もそっちのけで、パスワード入力とログインにトライ。何度やってもエラー表示。
なんのことはない、妻がパスワードを変更していたのだった。無事設定を終え、『相棒』を待つつもりでTVをつけたら、サッカーのACLの試合。浦和が優勝しアジアチャンピオンに。闘莉王が機能していると強いものだ。MVPは永井か?さいたま市は大騒ぎだろう。
30分遅れで『相棒』。2週越しでリベンジ完了。もっとも、私の推理は大はずれだったので凹む…。
明日は0限入り、LHR代打で、職員会議の日。
本日のBGM:Watching The Wheel (John Lennon)