They have all changed their song.

昭和女子大OCこじんまりとスタートしました。
M先生のご紹介で、学生さんも数名参加。テキストが揃わなかったので、別な教材でワークシートを作成して、リスニングとリーディングでの概要把握から、音読、ペアでのダイアログ練習からリテンション、ディクテーションまで。Read and look upなどは高校を卒業してからやることはほとんどないらしく、新鮮に取り組んでくれていました。来週から本格的にスキル向上のための練習方法にこだわっていきます。
高3ライティングは、前回の授業では、「ことわざ」で用意したネタの、(1) 文字通りの意味を示すための頭出しチャンク、(2) 具体的使用場面・文脈を示すための頭出しチャンク、(3) その文脈に特化した意味・教訓を示すための頭出しチャンク、を確認し構成を整える作業。その作業を経て、2つ用意したネタのうちどちらか一つを選び、作品を仕上げるよう指示し、7つあるネタのうち自分と同じものを選んだ生徒を捜し出し情報交換し、語彙・表現などを整理させてあった。今回はドラフトをもとに、机の列のブロックで15−18人で1グループでのpeer responseまで終了。今回はこんな手順で。

  • まず、「言いたかったけど英語が出てこなくてあきらめた表現」に対するresponseを3名から。
  • S+Vの呼応に関して、1名から。
  • 等位接続詞で、andの並列のレベルが揃っているか、因果関係で and soなるべき所のチェック。But, (but直後にカマ)の訂正。Orの選択肢のレベルが揃っているかのチェックを1名。
  • 従属接続詞で、when, if, because ( since/ as ) が宙ぶらりんになっていないかのチェックを1名。

書き直しで、次回の授業で提出の指示。
高2は、10月の歌の歌詞確定。Julianna Rayeの In my time (1992年)にしました。
歌詞の中に、今日の標題のidiomが出てきたので、解説。そのイメージとの対比で用いられている、"I will sing my song for you someday."をしっかりと受け止められたかが今回のポイント。高2では少し難しかったか?
残りの時間で不定詞のパターンプラクティスを少しやって、形容詞の語法を解説。
The teacher was easy to talk to.から hardでの置き換えは簡単だが、 予想通り他動詞のイメージの掴みにくいpleaseで戸惑う。
I was pleased to talk to her.とIt was pleasant to talk to her.
を示して、pleaseのままでは、形容詞の部分に入れ替えることができないことを説明したが、この二つの英文で出てくる形容詞 pleasedとpleasant自体がそもそも異なる構造を要求するので、ドリルの作成自体に不備があったなと猛省。ただ、帰国生や留学生でもこのあたりは結構間違えるところ。会話では主語・動詞を省略して使うことが多いからでしょうかね?こういうところはいくらうまく(きれいに)教師が文法の仕組みを説明できたところで、多くの生徒は書き換え問題ができるあたりにとどまってしまうことが多い。自分で文が産出できないことには意味がないので未だに指導の難しい項目。
句動詞などで前置詞が残ることに対して違和感を感じて、さらに名詞や代名詞を置いてしまうミスはどうすれば防げるか?これは関係詞でも当てはまる項目なので結構深刻な問題。できるだけ丁寧に類例を扱うことを心がけてはいるが、結局は、練習問題をゴリゴリ解いて、あとは多読・音読、っていうところに落ち着くのだろうか?
このような疑問・悩みを持つと、George Yule の書いたExplaining English Grammar (Oxford University Press) を読み返すことが多い(1998年に出版されたものなのでまだ絶版にはなっていないでしょう)。網羅的ではないものの、「なぜこのような間違いが生じるのか」「一般的な説明のどこに改善点があるのか」を現場教師の目線にかなり近づいて示してくれる。巷にあふれる「英文法再入門」ではなく、このYuleのような切り口で日本人学習者に特化した参考書を作れないものだろうかと思う。