私の知らない古典

明け方から作問天国。
Power Bookにインストール済みのフォントが学校のVAIOには入っていないので、書式のズレに本当に苦労し、合わせて6時間以上に及ぶ格闘の末、3種類の試験を印刷まで終了。その間にも試験監督と授業がはいるという、変則極まりないスケジュール。来年度以降はもう少し工夫が必要だろう。
これで6分の4を終えたことになる。あと2種類の作問が私を呼んでいるのだが、ようやく少し自分の思索の時間も取れるようになったことにして、

  • 『客』 (百年文庫、ポプラ社、2011年)

を読む。ようやく吉田健一の「海坊主」へ辿り着いた。初出は西日本新聞での連載。短編なので何回の連載だったのかちょっと気になった。後に随筆集に収録だったとか。この作品は怪奇とか幻想とかいった形容をされるのだろうか。
そうそう、試験監督で進学クラス1年の机間巡視中に、教室の後ろにある学級文庫 (日本語版) の棚に目をやると、随分長い間姿の見えなかった書籍を発見。

  • 白洲正子 『私の百人一首』 (新潮選書、1976年)

これは東京にいる時分に、小宮山書店で買ったもの。今の緑ラインではない、昔の新潮選書。今では、『愛蔵版』でカラー図版のものも出ているということだが、同選書中の『古典の細道』とともに、この初版を愛読している。学級文庫の日本語版の方には「貸出帳」をつけていないので、誰が借りて読んでいたのかは不明。年度を跨ぎ、随分長い間貸し出されていたことになる。
角松敏生の30周年記念ライブを見に行った同僚と準備室での談笑中の一コマ。
ドリームオンアイスに出演のフィギュアスケートのトップ選手や角松御一行様なども同宿するホテルのレストランで長らく待たされて案内される話しが出ていたのだが、その時に私が、

  • 案内された先で、上着を脱がされて、その次にクリームを塗らされたりするんでしょ?

と振ってみたが反応はなし。そう、これは宮沢賢治の『注文の多い料理店』。私が時折、読み返す本に、この宮沢作品があるという話しから、寺田寅彦の随筆では、ある話しが無性に読みたくなるのだが、第何巻収録かを思い出せずに、書店で立ち読みを続けたあげくにその話しを収録した巻を文庫などで買ってくると家に同じ本が既にあるという話しへ。他愛ない話ではあるが、再読、再々読に耐える古典や名作を持っていることは自分の背骨をしっかりと持っていることになるように思う。この先も、新たな古典・名作との出会い、発見を楽しみたい。
いよいよ試験週間に突入ということで、本業はエルゴでの自主練になります。
中国ブロックの要項が今ごろになって届き、配艇練習に間に合うよう岡山入りできるか、ふるさと選手に交通手段の連絡確認。岡山の協会からはすでに県に通知済みだったというから、これは県の体協から県ボへの連絡通知をしていなかったということなのだろう。単純に考えれば、今回は国体の開催県で出場資格を持っている以上、ブロック予選に出場する必要とか義務はないわけだから、要項は要らないと考えても無理はないのだが、他競技では5県対抗とか出なかったりするものなのだろうか?
そんなこんなでバタバタしている最中に、国体に向けて県の選手団が着用するユニフォームも新調という記事を新聞で見る。皆忙しいのでしょうね。
YouTubeで岸田繁。くるりでゆるり。

本日のBGM: 言葉はさんかくこころは四角 (木村カエラ from “Tribute to Quruli”)