第8回山口県英語教育フォーラム 講演要旨発表&受付開始

お待たせしました。
正式告知、そして、講演要旨の発表と受付を開始しました。

講演要旨、スケジュール、参加申し込みなど、詳しくは、こちらの特設ページを御覧ください。

http://choshu-elt-2015.g.hatena.ne.jp/tmrowing/20150908

2015年9月13日追記:
「第8回山口県英語教育フォーラム(2015年11月14日(土)開催)」に参加をご希望の方で、県外・遠方よりお越しの方は宿泊先の確保を急いで下さい!湯田温泉付近では、ビジネス系のホテルの空室が殆どない状態です。
ホテルの公式サイトで空きがない場合には、楽天トラベル、JTB、じゃらん、るるぶなど旅行業者のサイトからの空室検索もご検討下さい。お手数をおかけしますがよろしくお願いいたします。
フォーラムそのものの受付は100名を目処に〆切りにしていますが、昨年の申し込みは94名でしたから、こちらはまだまだ余裕があります。遠方よりお越しで、宿泊が必要な方は、前泊・後泊に限らず、宿泊先の確保をお急ぎ下さい。

このエントリーの最後にも、要項のpdfファイルをダウンロードできるリンクを張っておきますが、ここでは、要項の「挨拶文」の中から、このフォーラムの姿勢・理念を表すとも言える重要な部分を抜粋してお示しします。

現行「学習指導要領」の評価がまだ定まらないうちから、早くも「改訂」の話題がニュースとなっています。
「小学校英語」の教科化、高校入試段階、高校卒業段階での「外部試験」の活用、など、文科省からの改革案に加え、「有識者会議」等の委員の発言がメディアで取り上げられるだけでなく、各地の講演などでも直接市民に届くようになり、英語指導、英語教育を取り巻く環境は大きな変化の中にあります。学校教育に向けられる「グローバル化」を叫ぶ声は大きくなる一方で、何がどのように「グローバル」になるのか、立ち止まって考える余裕さえ与えてくれないかのようです。
そのような状況下、皆様におかれましては、小、中、高、大と、さまざまな段階での授業実践について、あるいは英語指導における教育観について、本フォーラムに多大な関心をお寄せいただいていることと存じます。本年度は、「英語教育を語る視座を揺すぶる」と題し、「時代の流れ」をしっかりと捉えつつも、それに飲み込まれたり、忌避したりすることなく、教室での地に足のついた取り組みを考える一日とするべく、下記の概要でフォーラムを開催いたします。
なお、本フォーラムでは基調講演として、松井孝志先生(山口県鴻城高等学校)、亘理陽一先生(静岡大学)、寺沢拓敬先生(日本学術振興会特別研究員(PD))の3人の先生にご講演頂く予定です。

「第8回山口県英語教育フォーラム」
英語教育を語る視座を揺すぶる


開催日時:2015年11月14日(土) 
     10時00分〜17時30分頃 (受付開始 9時30分〜)
開催場所:山口県労働者福祉文化中央会館・大会議室
所在地 :山口市緑町3-29(TEL:083-925-7332)


主な内容:
I. 松井 孝志 先生 ご講演  (10:10〜11:30; 質疑を含め80分)
II. 亘理 陽一 先生 ご講演  (13:00〜14:50;質疑を含め110分)
III. 寺沢 拓敬 先生 ご講演  (15:10〜17:00;質疑を含め110分)
IV. Closing Session (17:10〜17:30)

※フォーラムの参加費・資料代は無料です。
※フォーラム終了後、講師の方を囲む懇親会 (会費制) を湯田温泉駅付近の会場にて予定しております。
※県外・遠方よりご参加の方は、宿泊先の確保をお早めにお願いします。



講演要旨

松井孝志(Matsui Takashi)
テーマ:英語力の可視化、かくかくしかじか

「こんなこと・そんなこと・あんなこと」が英語で出来るという能力記述文は近年日本の英語教育界で目に付くが、その多くがCEFRを意識し、その枠組に当て嵌めたりしている。2014年に初めて行われた「高3英語力4技能調査」の結果もCEFRに準じて評価意味付けがなされ、結果や数値がメディアで大きく取り上げられたのは記憶に新しい。「英語力」を可視化し(ようとし)ているテストや調査からいくつかを概観し、「何が見えているのか」「それは何を表すのか」をフロアの皆さんと一緒に考えてみたい。

亘理陽一 (WATARI Yoichi)
テーマ: 英語教育論を「逆撫で」する

教育について論じる際、「エビデンス」に基づくことへの要求が近年とみに喧しい。しかし、要求する側がどれくらいそれに基づいてきたというのか。そもそも英語教師の授業づくり・実践には、どのようなエビデンスの「裏打ち」がどの程度必要なのだろう。「理論」、狭い範囲では何らかの「アプローチ」や「メソッド」に基づくことが盛んに騒がれた時代もあった。もう不要なのだろうか。英語教師はどの程度それを批判的に受容してきたというのか。より広く授業という観点から見て、英語教師の実践を豊かにする教授・学習理論はその手に届いているだろうか。これまでの議論・実践の蓄積を「逆撫で」(カルロ・ギンズブルグ)しながら、これからの英語教育に資する'evidence/theory-informed' を考えたい。

寺沢拓敬 (TERASAWA Takunori)
テーマ: データから日本社会の英語化を考える

日本社会における英語教育の位置づけに関して社会科学および歴史の観点からお話します。とくに、なぜ「全員が英語を学ぶこと」が当然のことと認識されるようになったのかをデータに基づいて議論します。有用な基礎データはもちろんのこと、従来信じられてきた通説を覆す知見もご紹介します。

第8回山口県英語教育フォーラムの要項はこちらからもダウンロード可能です。

第8回山口県英語教育フォーラム 要項.pdf 直