基礎固めなどと簡単に言ってくれるな

フィギュア世界選手権終了。女子はミス続出、男子はおしなべて低調という評価かな。久々に、トリノの映像を見たのだが、女子に比べて男子のレベルはトリノ以降上がっていないのか?
今回、男子フリーの高橋大輔はザヤックルールに抵触し、最後のcomboである、3Lz+2Tが0点扱いに。最初見ていたときには、「あれ、ここってコンビネーションジャンプだっけ?」くらいにしか思っていなかったのだが、TV解説の本田武史は演技直後にちゃんと指摘していたので凄いと思った。今のルールは個々のジャッジのスコアが示されないので、改めて採点表を見ないと何がダメだったのか全く分からないのが面倒。画面で出してくれないのかね?ミスを挽回しようとして、予定外のジャンプを入れることでこのルールに抵触してしまったのか?やはり冷静さがなかったということか。
ISUの公式サイトのdiscussion boardでは女子のフリーの演技での中野を高く評価し、表彰台に中野がいないのは納得いかないというコアなファンの声が世界各地から寄せられていて、ちょっとスッキリ。
エキシビションのTV放送は全国ネットじゃなかったので遅ればせながらYoutube頼み。キム・ヨナと中野選手の演技で少し、心がハリを取り戻しました。Euro Sportの実況はキム・ヨナの腕の使い方を絶賛していたけれど、腕がどこから生えているかなのだよ。肩胛骨は誰でもぶら下がっているだけなのだから、鎖骨と胸骨の可動性(「駆動」性といってもいいかも…)にこそ目を向けるべき。
原稿を一つ仕上げ、残りの大きな仕事に取りかかる。書くことの発達段階に、今更ながら悩むのだなぁ。
「英語の基礎」などと簡単にいうけれども、語彙(宮田流に言えば「語囲」)と文法の何をもって基礎というのか、機能・働きの何をもって基礎技能というのか、専門家の間でも定見はないに等しい。CEFRなどをことさらとりあげ、global standardsと謳ったところで、自分の教室の現実に合わせてカスタマイズするのは現場の教師なのだから。
私のいう「名詞は四角化で視覚化」とか、倫太郎さんが公開している名詞句の拡充はあくまでも一つの切り口である。私の場合は、次に「助動詞の番付表」がくるのだが、その間にさまざまな言語活動を行っている。中学校の教科書が会話中心であまりにも体系的でないから、といって高校で文法問題集を何周もさせる教師は、結局のところ「ことば」というものは「覚えてから使うもの」と考えているのだろう。そうだからこそ、多くの学習者が覚えきれずに落ちこぼされていくのではないのか。学習って、そんな階段のように積み上がるものではないだろうに。「覚える」ということを肩代わりしてあげることなどできないし、その必要もない。楽に覚えられるマジックなどないという事実にしっかりと向き合わせて、少しずつ「できなかったことができる」達成感を、自分の中に溜めさせていくことが大事なのだ。教師のように完成された言語の体系を持つ者の視点ではない捉え方で、学習の発達段階を捉える機会が、教師のキャリアアップには欠かせない。英語教師たるもの、やはり、公立中学の授業実践から、高校では進路多様校とか困難校の実践からしっかりと学ぶことが大切なのだ。
山口の地に来て早一年。地元の中学校の先生方とのネットワークをもっと拡げて強いものにしたいと切実に思う。
昼過ぎから曇天。と思いきやその後、雷雨。気持ちの現れか。
明日は仮入学。膨大な配布物で担任の補助をして、午前中は進学クラスの春期課外講座。その後、職員会議を経て、陽が高いうちに湖に練習に行く予定。

本日のBGM: Mythology (Fairground Attraction)
本日のBGV: 2008年世界選手権 EX (Yu-Na Kim)