今年度も、残すところあと僅か。
今年度は自治会長をしていたのですが、その自治会総会もなんとか終了し、新たな役員への引き継ぎを残すのみ。『市報』配りなど、実務面で尽力してくれた妻に感謝です。
昨晩は、総会を終えて帰宅し、録画してあった『泣くな、はらちゃん』の最終回を再度見ながら、妻と乾杯しました。
正業では、仮入学など、新年度の対応と並行して、進学クラスの春期課外講座。
高1、つまり新二年から始まりました。
こんな感じです。
matsui_kagai_2013_03_22_ver2.pdf
主として「時制・態・法」と「修飾」を扱います。「番付表」と「とじかっこ」と「四角化」って、そういうことですから。
高2、つまり新三年は『やれでき』の総復習と、発展的な文法・表現を扱います。所謂『大学入試頻出本』での問題演習は今まで全くと言っていいほどやっていないので、新年度、高3の1学期に集中的に取り組む予定です。
私が、敬愛する英語教師のお一人で、英語の文字指導・発音指導の第一人者として全幅の信頼を寄せている手島良先生から、今年度、中学校1年生、入門期の授業で実際にお使いになった、「英語の綴りと発音の話」のファイルを送って頂きました。手島先生は、ご自身のブログでも、授業実践・指導案を惜しげもなく公開されています。
英語導入期のシラバス再考
http://t.co/nG0YeUJkiV
ブログを辿れば、それぞれの授業で、何を、いつ、どのように扱うのかが分かります。ただ、こうしてまとまった資料として手にすると、全体像が見えてきて、基礎から発展への伏線の張り方、スパイラルに繰り返し復習させる工夫など、多くのことに改めて気づかされます。
巷では「フォニックス」と呼ばれる指導法で編まれたと思しき書籍が売れています (私は個人的には、phonicsと英語表記するか、「フォニクス」という仮名表記をしています) が、手島先生の凄いところは、「手書き文字そのもの」の考察と指導手順が考え抜かれていることです。
例えば、次のような回。
小学校で教えられている文字 (1)
http://t.co/hdZntFm6zX
文字の形、書体・フォント、運筆など、「読む・見る」文字と、「写す・書く」文字とのギャップという入門期の指導での留意点がここには示されています。
裏返せば、このような基本的な考察があまりなされていない、「入門期の文字指導」が余りに多すぎるのだと思います。
偶然と言っていいでしょうか、私の職場には、京都大学の田地野彰先生から、某ラジオ局の『基礎英語1』4月号テキストが送られてきました。
田地野先生は、「意味順」の連載 (pp. 117-123) を始められたということで、私のところに送って下さったのですが、その直後の「Q&As」「相談室」的な連載 (pp.124-127) は、本多敏幸先生が担当されています。この4月号が『基礎英語1』の年度最初、開始の号なのですが、いきなり英語の文字の「書き方」の指導助言です。しかも文字の形や書体、運筆への言及のない、大まかなものとなっていて、複雑な気持ちでした。
昨年まで担当されていた、専修大の田邉祐司先生の講座でも、この「手書き文字」の指導手順で、何にどう配慮すべきか、という部分にはあまり光が当たっていなかったように思います。
手島先生のブログを読む若手英語教師が増え、「手書き文字」の問題・課題が正しく認識されるとともに、その適切な指導手順が普及し、入門期に限らず、「英語の文字を手で書くこと」への指導がより確かなものに、より豊かなものになる日が近づくことを願ってやみません。
本日のBGM: Reach out (I'll be there) / Four Tops