神無月の障泥烏賊

映画『包帯クラブ』のサントラCDがもう出ているようだ。音楽はハンバート ハンバートが担当。インディーズデビュー当時から応援している者としては嬉しいような、遠い人になってしまったような。10,000 ManiacsのカバーしたTom Waitsの “I hope that I don’t fall in love with you” や、Divine Comedyのカバーした American Music Clubの “Johnny Mathis’s Feet” など、渋めの楽曲を選びコンピレーションを作ってラ・カーニャでのライブでプレゼントしたのも今では懐かしい。この映画をきっかけにさらに多くの人の耳に入り、心に届けばと思う。
昨日のブログは、一気呵成に書き殴った感あり。必要以上に長い。要推敲。
木曜日は0限の日。少しだけ早起き。いつもは昼の弁当を妻に作ってもらうのだが今日はお休み。その分、朝食を一緒に。
0限授業は今月の歌で耳ならしから。前回までに1番+サビメロは済ませていたCarole Kingの ”You’ve got a friend” を2回聞き、残りの空所補充。答えの確定後、対比と反復、脚韻を確認して一曲通し。ここまで約15分。
前時の「全国縦断…」企画の復習へ。「家族についてのスピーチ」のスクリプトを読み、効果的なマップを作成してくることが課された宿題。さあ、いくぞ、と思った途端、肩すかし。ハンドアウトを忘れた者、マップが未完成の者、全く作業に移れず。新企画の重要性を伝え切れなかった模様。仕方なく、スクリプトの音読でread & look upをやらせている間に次の手を考える。父、母、兄(弟?)についての話が含まれているのだが、そのうち、最初に語られる「父」について、スクリプトを見ずに英語で答えさせる。Read & Look upでは、すらすら読み上げていたのに、しどろもどろ。次に、マップを書いてきた者を指名し、mapを見ながらreproduction。うまく文の形に復元できないところを確認させるために、スクリプト本文中から、「英語 I 」でも今扱っている「不定詞」を含む文をラインマーカーでチェックをさせる。このピースには三用法全部が入っている。この作業で、なぜ、高校入試の問題からこのピースを引っ張ってきたかを充分認識させ、もう一度この素材に生徒を引きずり込む。ただ、指示されたから呪文のように繰り返すのではなく、「自分で語る」ためのリハーサル、シミュレーションなのだ、という意識でとり組むべし、と力説。意識付けをして、残りの時間で対面リピート。
国体の引率で秋田に行っている担任に代わって、朝のSHRと1時限のLHRを担当。さらには、2限、3限と文化祭初日のイベントである合唱コンテストのリハーサルの入退場・整列の引率と、その後の特訓にも付き合い、空き時間なし。
4限は、本来英語Iだが、0限のリベンジ。リスニング問題で扱った父親の話に関連した別の話を急遽こしらえ、書き取り。問題で、父親について述べているのは以下のような英文。写真を見せての説明という設定のスピーチで、全体の1/5位の分量です。

  • This is my father. My father had a dream to open his own restaurant. His dream became true last month! My father was very happy to open his own restaurant. (30 words)

この部分に絡めて、休み時間に私がこしらえたのが次の文。

  • My father had a dream to open his own restaurant. But he was killed in a traffic accident three years ago. Since then, my mother has worked hard and I have also worked part time to make enough money to open a restaurant. Last month, the dream of my father finally came true. In the center of the kitchen, there is a picture of my father. I hope my father will be happy to see the restaurant of his dream. (80 words)

1回はペンを置き、通して聞いて概要把握。2回目、3回目を使って書き取り。
ほとんどの生徒が、マッピングをせず、聞いたそばから書き始めて撃沈!
なぜ、今学期はマッピングを取り入れているのかを思い起こさせて、黒板にキーワードのみを例示し、マップを書きながら、オーラルインタラクション。本当に、久々にやりましたよ。久々にやって気が付いたのは、

  • オーラルインタラクション、結構上手いじゃない!

ということ。自画自賛。ただ、生徒がマッピングできるのは、周辺情報と中核情報との識別が付くくらいに詳細に聞けているから。生徒が実際に聞こえた語句を全てマップに残しているとは限らないし、キーワードがなぜ、その他大勢と区別できるのか、が判った時点で聴き取りはできているのだ。生徒には、マップの一部を指して、「このキーワードをつないで文を作って」と指示。最初から、すごい文を作ろうと思わず、S+V、V+O、形容詞+名詞などのチャンクならチャンクをしっかり作ることの大切さを教える。「このくらいなら自分でも作れる」という例を押さえた上で、本文のレベルまでの橋渡しに何が必要なのかを「見えるように」導入するのが重要なのだ。
そのマップを参考に再度聞かせて書き取り。情報交換を経て、加筆修正の後提出。His dream came true.の解説では、現在は二人組になった音楽ユニットの「ドリカム」という略し方の言葉のセンスの無さを指摘。trueが略されてしまったら英語としては何がなんだか分からないのだ。
続けて、津軽海峡を渡って青森県。「留守番電話のメッセージ」で良いネタだったのだが、CDには収録されておらず、私の朗読で。You’ll see why I chose this piece just when you listen to the first sentence.ということで、”Hi, Takashi. This is Tom. I’m calling to tell you ….”と始める。教室は「にやり」と「くすり」。
次は、群馬県。今度はCDから。この問題は、質問も選択肢も聞きとらねばならないので真剣です。
今日の最後は、福島県。これもCDには収録されず。どういう差別なのか?この問題は簡単でした。3問終えたところで、紙ホチキスを開けて、内容と表現の確認。
終了時の生徒への指示は、

  • 次回への宿題はもちろん…?そう、キーワードの抜き出しでマップを作ることと、メッセージ、スピーチやモノローグを一部書き換えたニューバージョンへの対応です。

一方、私の宿題はといえば、急遽こしらえた、この「父親の見守るレストラン」の英文でのtense consistencyの見直し(こちらなどを参照→ http://owl.english.purdue.edu/handouts/grammar/g_tensec.html)と、その問いかけを利用して、生徒の完了形&時の副詞節の学習を促すためのタスクデザインです。
夕飯は、妻の友人が釣って送ってくれた障泥烏賊づくし。美味。
明日から文化祭。担任の代打に警備と清掃で終わりそうな予感。
疲労の蓄積が見えてきたので、ハンバートを聴いて早めに寝ます。

本日のBGM: 日が落ちるまで(ハンバート ハンバート)