語順

『語順ということを広く解釈すれば、構文に関する諸問題は、一応みな語順の問題ともなる。このように、語順というと、何か漠然として、つかみ所のない問題のように感じられるせいか、文法上の他の分野にくらべて、従来研究されることが少なかったように思われる。』
昭和29年に刊行された、研究社・英文法シリーズ(特定の文法事項に焦点を当てたモノグラフである)の『語順』(毛利可信著)のはしがきに記されたことばである。
中学、高校など初学者・初級者では学習における語順の重要性が指摘されることが多いのだが、しっかりした語学的見地からなる研究は意外に手薄であり、それは今日まであまり変わっていないのではないだろうか?
毛利のこの言葉からはや50年。まじめに、地道に英語をとらえていく必要性は変わっていないとしか言えない。