武具馬具、文具、bag or bug?

tmrowing2012-03-14

冬に逆戻り。
連日、明け方は氷点下。
研究会終了で一段落して、安心感が大きかったわけではないだろうが、朝から鼻水が…。仙骨マッサージだな。
今日は朝から「追試指導」。
疲労困憊で昼食は外へラーメンを食べに。
午後は教務に試験問題を提出して本日勤務終了。
帰宅途中に書店に寄って、雑誌を購入。
『dancyu』は日本酒特集。
「而今」の大西氏がライバルとして「貴」の永山氏を挙げていた (p. 23) のは、同い年というだけでなく、「味わい」という点でも頷ける気がした。「満寿泉」と「菊姫」は、もう勝手にやっていて下さいという感じ。
特集の後半では、福島県・浪江町から山形県・長井蔵に移転し、酒造りを継続している「磐城壽」の鈴木酒造店が取り上げられていた。(pp. 83-84)
どの蔵のお酒も今後とも応援させてもらいます。
さて、
anfieldroadさんのブログで「文房具マニア」ぶりが開陳されていて、見ている私も嬉しくなりました。
私も結構文具好きです。
「ペリカーノジュニア」をこのブログで紹介したのが、http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20080525 ですから、もうすぐ4年になりますかね。その前年の2007年の冬に、県庁で行われた勉強会でも、地元の先生方に熱心に薦めていました。それを聞いていたkarishimaさんもその後、使ってくれていたかと思います。その少し前の夏のELEC協議会の研修会で「文字指導」の話しをした時にも、参加者の皆さんに、かなり熱く薦めました。更に遡ると、前任校で教えている高校生で、あまりにも「悪筆」という者数名に、これで練習しなさい、と「プレゼント」したこともあります。まず、私の悪筆が矯正されたのですから、その効果たるや驚きです。ペン軸を指が保持する位置が適切で快適なのですね。
万年筆はwatermanのリエゾンに一目ぼれして二本持っていますが、普段遣いでは圧倒的に「ペリカーノジュニア」、最近では、それよりも少しスマートで、ペン先の細い「ペリカーノ」です。特に、定期試験の採点や、ライティングの添削で「朱」を入れるときは、「ペリカーノ」が便利。
ですから、今回、懇親会の一次会が終わろうかという席上で、

  • 「ペリカーノ」、廃盤らしいですよ!!

という衝撃のニュースを聞いた私が、どれだけ狼狽えたことでしょう。
帰山してまず取った行動が、ネットでの小売店での在庫状況確認と発注。ヤフオクでの落札。そして、地元の文房具店に行っての在庫確認と購入。
ということで、現在、手元にある「ペリカーノ」の兄弟姉妹がこちら。

上二本が「ペリカーノ」、次が「ペリカーノフューチャー」、一番下が「ペリカーノジュニア」。
ペン先の太さは、anfieldroadさんのブログにもあったように、

  • 「ペリカーノジュニア (A)」>「ペリカーノ (F)」

なのですが、今回ヤフオクで入手した、「創立記念promotionモデル」の「ペリカーノ」は軸の太さなどは同じですが、ペン先が「M」ということで、実際に書いてみると、「F」よりも、ホンの気持ち太い感じでした。

こちらが「記念モデル」の白とピンク。インク消しとのセットです。

ネットで検索して遭遇した「ペリカーノフューチャー」は、軸もキャップもプラスチック。ペン先は「F」で、実際に書いた太さも、現行の「ペリカーノ (F)」と同じ。ただ、軸の指が当たる部分の窪みにラバーが貼ってあるのですが、ペン先を時計の12時と見立てた場合に、その人差し指と親指の中間点の位置が微妙に時計回りで12時寄りの配置になっています。書き方が身につく発達段階としては、「ジュニア」→「フューチャー」→「ペリカーノ」というようなコンセプトだったのかなという気がしました。とはいえ、「ジュニア」以外が廃盤では困ったものです。ロイヤルブルーとブリリアントレッドの二色を使うので、今回入手した「ペリカーノ」と「フューチャー」を大事に使っていこうと思います。

フューチャーの軸のラバー加工はこんな具合。ジュニアのキャップは割れやすいので、同系色のビニールテープを半分に切って巻いて補強しています。


市内の文房具店で在庫を買い置き。

文字指導繋がりでもう一件。
今日、書店で雑誌と一緒に『NHKラジオ基礎英語 1』のテキストを買ってきました。その巻末の「連載」ものにあたる記事なのでしょうか、「手書き文字」で注意すべきことが書かれていましたが、「26文字」の大文字小文字をどう書くか、ということはよくわからない内容となっていたのが残念でした。
aとdの区別、bとdの区別、pとqの区別といった「要所」のみを取り上げて、「ストロークの書き始め」「ストロークの書き終わり」に焦点を当て、「こんなところに気を付けてね」という優しいスタンスで接しています。

  • 「教え込む」→「お勉強になってしまう」→「覚えなければ、という意識から英語嫌いを生む」

という悪循環を嫌うのもよく分かるのですが、プログラムのスタートである4月号ですでに、各回で取り上げた重要表現を書き写す練習が課されていることを考えると、レッスンの本文で扱う「読ませる文字のフォント」そのものに、もう少し配慮が望まれると思います。
かつて、手島良先生が「基礎英語3」で、Sassoonをフォントとして採用し、「読む」文字と「書く」文字のギャップを埋める画期的な試みをしてから、もう10年が経とうとしています。同じ放送局の、同じシリーズのプログラムであるにも関わらず、継承も、改善もされていないことには歯がゆさを覚えます。
「ライティング」指導の第一歩は、文字指導です。入門期に限らず、「読む」文字と「書く」文字との関係を、もっと慎重に、真剣に考えるべきなのです。以下参考資料のリンクを。まずは、過去ログから。
http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20120211
http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20120213
このような資料を共有するためにも、文字指導におけるフォントの差異が議論され、より適切なフォントが普及することを切に望みます。次に、DL可能なファイルを。

「読みやすいフォント」「書きやすいフォント」.pdf 直
「読字障害」を持つ者にとって、日本語の「明朝」が読みにくいと聞いたことがあります。英語の文字であれば、「セリフ (=ひげ)」の扱いは考える必要があるでしょう。最後に手書き (Italic Hand) の "q"と"g"について、能筆家のhandwritingから実例を取り出して示しています。
elecsws段階的指導2006.pdf 直
五年ほど前に、中高教員対象のワークショップで使用した資料です。
英語の文字.pdf 直
私のクラスで高校入学時最初に配布するハンドアウトです。

水曜日なのに、またしても『相棒』はなし。来週が今シーズン最終回スペシャルとのこと。
ふて寝、ならぬ、ふて酒で就寝。

本日のBGM: Writing to reach you (Travis)