an itinerary

進学クラス1年から3年、普通科2年と、試験範囲も終了。
進学クラスの高2、高3の生徒には、前日の高妻先生の話を引用。
目標設定に関しては、持論を再度強調。教師のタイプにもいろいろあるが、どんな教師にあたっているにせよ、目標設定を教師任せにしないことの重要性を説く。もっとも、これには学ぶ側が「自分の学び」を引き受ける覚悟が必要。そう、能力とか資質ではなく、覚悟ですね。
比喩の限界を踏まえた上で、敢えてたとえて言うならば、旅行する時に、どこに行くにも「添乗員さん」の後にくっついて回っていては、自分の旅にはならないということ。電車でも、バスでも、飛行機でも、移動に関してはそりゃ運転士やパイロットは他人任せで行くわけだし、いつもいつも野宿やテント張ってキャンプということはなく旅館やホテルに泊まるわけだけれども、旅をするのは自分なのだから。
かつての教え子の、

  • 先生は「この課題は何の意味があるのか」ということは教えてくれない。テンションを下げている暇があったらとにかく課題をこなすこと。どっちにしろ後になれば分かる。指示は一回しかいってくれないから、ちゃんと聞いた方が良い。

を引いて、テスト前の締めくくり。

普通科2年は、「四角化で視覚化のドリル (その4) 」。

  • a lot of stores along the street

で、lot の意味を考えてもらう。辞書を引いて確認。名詞で単数形なのに、意味は「たくさんのもの;多数;多量」っていうのだから、本当は難しい語です。 (たとえば、person が単数形で、peopleが複数形なら、「不規則変化」とでもあきらめがつくだろうけど、それぞれ personsとかpeoplesっていう「複数形」を持ってたりするので、可算名詞は初学者、入門期から本当にクリアーすべき高いハードルなのです。)
そこから、"a lot of +複数名詞" の成り立ちへ。核になる名詞は lot か storesか、を問い、storesを得る。ここが、あとあとでてくるであろう、 a kind of とか a sort of への伏線。
その1〜その3までに小出しに出してあった、名詞句、副詞句が、その4では形容詞句 (もちろん、このような用語を使わないために、四角化とかとじかっこで「視覚化」しているのですが) になっているので、前次までに扱った範囲を行ったり来たり。

  • 「長崎から神戸への旅」は数学のF先生がすぐにはできなかったから、これができればF先生より英語できるってことだな。

と、F先生の了解を得て、生徒にpep talk。
15の名詞句を一通り、音読。クラスを二分割し、反対側には良く聴かせ、クラスのどのあたりから「英語らしい音」が響いてくるか、耳を澄ませる。今度は逆。最後は、10分かけて、授業で扱った単語のうち、4つから8つまで自分の習熟度に合わせて選んで、綴り字と発音を一致させる縦書きドリル。今回は、「私の家の近くのコンビニ」で出てきた、convenienceを選んで書きたがる生徒が多数。これがスラスラ書ければ、結構自信を持っていいでしょう。
クラス内の英語の習熟度にはかなりのバラツキ、温度差があるので、その差をまずは受け入れることから。他の生徒よりも少し先を行っている者には、「コツ」「頭の働かせ方」の明示も含む、「既習事項」と「新出事項」の結びつきを強化するようなヒントを多く与え、課題が多く大変な生徒は時間をかけてお付き合い。

  • a book on the desk
  • a cat on the roof
  • that poster on the wall

を板書して、”on” の意味を問う。「上」「に」など思い思いの答え。「上に」と答える生徒に、

  • じゃあ後ろの掲示板みたいなのは?

と質問。ちょっと間があって、諦めムードになる前に、辞書引きタイム。私が選ぶなら使わないだろう某T社の辞書が採択されているので、とりあえず、該当ページを確認。「接触」という基本義に繋げる。普通科では、学級文庫が活用できないので、毎週、誕生日の生徒には、『朝日ウィークリー』とか、『英語のQ&As』とか、何かしら英語学習に繋がるようなプレゼントを続けていて、先月『エースクラウン英和』をプレゼントした生徒がクラスにひとりいたので、その生徒に、同じところ引いてみて、といってカラーページでの「図解」を確認。基本語の扱いで差が出るのだなぁ、やっぱり。

授業終了後、『エースクラウン』の周りに集まる生徒数名。授業ではちょっと気を許すと、別世界に行きがちな運動部の生徒が質問にきたので、「おおっ」と思って聞いてみると、

  • 先生、腕をもっと太くするにはどうしたらいいんですか?

とのこと。まあ、最初はそんなとこからでしょう。引く動作、押す動作など、競技特性を考えたトレーニングが大切、という原則を理解してもらったうえで、二三種類実演を交え紹介。その傍らを通り過ぎる女子生徒が、

  • 先生、”a convenience store” って書けたらすごい?

と聞くので、「今日一時間でスラスラ書けるようになったらすごいよ。」とフィードバック。彼女は、親指を立てて、教室を出て行きました。違う指でなくて良かった。

放課後は、中国連盟の強化合宿に合流。
リギングを少し変え、様子見で約1時間。湖には、既に王国からの精鋭を含め、多くの1Xが。指導途中のカタマランに、大学艇庫側の船台に寄ってもらい乗船。初めてお会いするT先生にご挨拶。ご夫婦でこのブログを読んで頂いているとのこと。有り難うございます。本業ネタもぼちぼち増えてきますので、宜しくお願いします。そのT先生から、

  • 最近、ブログの字が大きくなりましたよね?お年寄り向けの携帯の文字みたいに。

との指摘。これは、同僚にもいわれたのだが、IEなどでは、「英語教育フォーラム」の告知で、文字のサイズを大きくしたあとの記事が全て、その大きさになって表示されているようです。私の使っているFFやサファリでは、適切に表示されているのですが、原因がよくわかりません。
明日からは、本格的に2000mのトライアル。
楽しみです。

本日のBGM: There She Goes (The La’s)