a story or two to share

今日は代休消化。
日曜日に続き、本日もひねもす採点天国。
最終日の「オーラル」を除き全て終了。頑張りました。背中がバリバリ。
今回の高3ライティングでは、書かせる分量を極力減らしつつ、求める英語力には一定のハードルを課す、という方向で出題。「小学校英語」に関わるお題に絞って、語彙・表現は授業で扱った既習の言語材料で書くことが可能という前提を作っておき、完全に自由には書けないように文章の中抜きと、要約という形で、トータルで、150語程度を書くことを求めています。これが配点の80%。賛成意見での本論は理由を二つあげてあるが、その理由付けの論証責任の甘いところをどう裏付けるか。反対意見でも、理由を1つ裏付けして、最後は言い換えて再主張。最後の問題は、先月全員が受験したばかりのセンター模試を模しています。残りの20%分の出題は、1学期の中間試験の範囲だった、単文の和文英訳をお好みで。部分点なしと予告してあるので、どれを避けたかで、個人の弱点も見えてきます。(DL可能なファイルはこちら2011_3Wr_2TE_Q1.pdf 直)
高2ライティングは定義シリーズの続編と後置修飾。
オーラルのライブリスニングが上手くいくように音読練習。
日本語と英語とで行ったり来たりするときに、日本語が「どまどま」しないよう気をつけます。日本語でのプレゼンと言えば、最近、今年のELECの大会での一コマを考えることがあります。
私が部長を務める「ライティング研究部会」の分科会があり、発表のまとめを私が担当したのですが、例によってパワポは無し。ビジュアルでの資料提示もなし。それだけではなく、ハンドアウトも、ホワイトボードへの板書も無し。今時考えられないような、私の「語り」だけでの数分間でした。全てのプログラムが終わっての懇親会席上で意外な反応がありました。いつもは同じ時間帯で分科会が設定されることが多く、お互いの発表を見る機会の少ない某部会の部長から、

  • ある部会の発表の最後にパワポも配布資料も何も使わずに、ただしゃべっただけの人がいた。でも、その人の話が一番響いた。

という感想をお聞きしたのでした。めったに褒められることのない方からの言葉だったので、真意を尋ねに行って、背景説明など詳しくお話しすることができ、こちらもようやく安堵しました。
私の「語り」に何か、特別なスキルがあったわけではありません。むしろその逆でしょう。私は40歳を過ぎたある時点から、それまで研修したり、トレーニングしてきた「効果的なプレゼンの型」のようなものを放棄して、一から出直そうと思って現在に至っています。プレゼンテーションにとって大切なものって「話芸」とか「話術」だけじゃないと思うのです。まず、「話し」ありきなのですから。

フィギュアスケートのGPファイナル終了。
高橋選手の猛追及ばず、二位。SPでの差がありすぎたので逆転優勝は難しいとは思っていたけれど、フリーでの得点も二位というのは解せない。「もう一回見てみたい」、と思う演技はどちらだったか、ファンだけでなく、観客の方がよく分かっていたのではないかと思う。音楽に「ブルース」を使っていることによるハンデを差し引いても、ジャッジで、transition / linking footworkに5.5をつけている者がいるのは理解不能。地上波の解説は佐野稔さんだったが、この演技の素晴らしさを「言葉」でしっかりと伝えて欲しかった。カメレンゴ氏とのコラボで言えば、バンクーバーで魅せた『道』のドラマも良かったけれど、今季のプログラムも、フィギュア史上に残る名作となるかもしれないのである。
フリーでは、羽生選手が気迫、渾身の演技。妻と、妻の友人と一緒に観戦していたのだが、最後のステップを踏み込むところで「持ち堪えろ!」と祈っていました。サルコウの着氷でよろけてしまったけれども、完成形を見たいと思った「ロミオ」でした。もう、和製ジョニー・ウィアーなどという形容は不要ですね。
全日本まで日にちはあまりないけれど、しっかりコンディションを整え、最高の演技で競って欲しいと思う。1ファンとしては見逃せないその一瞬を共有したいのですよ。
採点についていろいろ考えていて、Soniaさんの最近の記事を思い出したのでリンクを張っておきます。(http://www.soniabianchetti.com/writings_goodidea.html)
夢見ることにお金はかからない。その通りです。

本日のBGM: Blues for tomato (青山陽一)