論客商売

週の中日の水曜日は、往復で約3時間かかる県東部の進学校へ授業参観。
ライティング指導のみならず、英語教師としても県有数の実力者である、指導力向上員をされているS先生の高1の授業。普段着の授業を見せてもらえたのが何より。深謝。参観者は40名を超え大盛況。(私自身の公立高勤務時代を振り返っても、官製の研究会で人を集めるのは大変ですから。)
その後、授業を振り返りながら、英語教育に関する情報交換会。この第2部の情報交換会を活性化するために、S先生に招かれたといっても良いでしょう。私の他には、S先生と同じく指導力向上員のN先生、県の指導主事といった陣容。山口県英語教育フォーラムに参加してくれた県立の先生方の中には何人か知っている先生がいるのですが、ほとんど初めてお会いする人ばかり。私学からの参加は私だけですから、「この人はなぜここにいるの?」というような表情を浮かべている方もいる中で、音読や定期試験の出題、ライティング指導に関して、いろいろコメントしたり、自分の実践や、その下敷きとなる考えを話してきました。
正直、心身共に、あまり余裕のない時期だったのですが、参加して良かったと思います。終了後、同窓会館に保管されている、明治・大正期の英語教育関連の資料も見せてもらえたので大満足のうちに帰宅しました。

録画していたフィギュアの男子SPを見て、獺祭を味わい就寝。

木曜日は、入試準備で40分の短縮で特別時間割。高3の登校日で、卒業式の準備もあったので、高1が4限に1コマのみ。極めて中途半端な時間だったので、昨日の授業参観の話しをしておきました。授業の詳細に関しては、まずはS先生と授業の狙いなどをもう少し細かく摺り合わせてから、余裕ができたら書いておきたいと思いますが、クラスの生徒に話したのはこんなエピソード。

  • 私は教室の窓際に1列用意されていた参観者用の席に座っていたのですが、その隣の席の女子生徒が、途中の音読やペア練習でもとても良い英語の音を出していたので、気になっていました。授業終了後、その生徒はS先生のところに歩み寄り、何やら話しをしています。授業の内容について質問をしているのか、と思いきや、なんと暗誦のチェック。その日の授業の中盤で、1列だけ既習パートの暗誦をする課題を与えられたのですが、放課後でも次の日でもなく、その10分の休み時間のうちに、暗誦課題を終わらせようというのでした。これには感心しました。その日の学び、その日のうちに、の格好のお手本ではありませんか!

ただでさえ少人数のクラスで、role modelの絶対数も少ないコミュニティーですから、このような他校の事例にコンプレックスを感じることなく、自分に取り込むことのできる「心」を育てたいものです。

放課後は、来週行われる、進学クラスの入試準備。
公立の無償化を受けて、志願者数・志願者の状況とも予断を許さないのですが、目の前の現実にしっかりと向き合いたいと思います。27日 (土曜日) が入試問題の解説会です。リスニングテストのスクリプトなどもその時に公開致します。(昨年度より、リスニングテストはELECの録音スタジオでプロのナレーターによって吹き込みをしていますので、音のクオリティは保証します。今後も続けられれば、数年分をまとめて教材化するつもりでおります。) 出題の狙いや、県立校を受験する中学生に対する学習上のアドバイスなども行う予定です。受験生だけではなく、本校受験生の在籍中学校の教科担当の方、その受験生が在籍している塾の英語の先生も是非ともご参加下さい。詳細はプロフィール欄から私宛にメールをして頂いて構いません。

仕事が終わった頃に、ニュースで知った、藤田まこと氏の訃報に項垂れる。
私にとって、彼の最高傑作はなんといっても『剣客商売』です。
秋山小兵衛の生き方は自分にとっての一つの理想か、それとも無いものねだりか。

明日、週最後の授業の金曜日は、高1の授業が1コマ。その後も学年会議、卒業証書の割印などなど、庶務が控えています。
放課後には、防府地区の中体連の研修会。80名以上の中学校の先生が集まるとか。「スポーツの振興や部活動の運営、効果的な指導法」などについて講演して欲しいということでお招きを受けたので、本業の素晴らしさを存分にアピールしてきます。

本日のBGM: Fool Yourself (青山陽一 & 石井マサユキ)