Love the teachers you’re with

体調は未だ戻らず。「せきこえのろにあさらーめ」(by 永六輔)って感じ。私より上の世代じゃないとわかりませんね。
高2はパート1のレビューで、サマリーの音読 (read and look up) からflip and write へ。今回はこの手法の導入なので丁寧に。やっていく内に効果が分かるので頑張って下さい。効果が分かっても作業が大変なことには変わりはないので念のため。その後、英英辞典的定義からのword searchをして、パート2&3の大まかな読みへ。グループで段落の整序をして、英問英答まで。以下次時。パート1の「ここまでの疑問点」で内容に関する疑問(期待?)を書いていたものにはうってつけのどんどん先へと進む大まかな読み。この後に、細かい読みと、語句の理解が続きます。文法の明示的説明は最後に。認知科学の応用とかそういう「今風の」ことは考えていません。既習事項と関連づけ、これから先に学習する項目が生きるような学びとなれば最高です。今週で次の課に入って、来週一杯で試験範囲終了という予定。
高3ライティングはもう片方のクラスもPC教室での清書が終了。結構PC使えない生徒もいて先行き不安。やっぱり授業は教室でやるのがいいんだよ。教室にモニターとかがあればなぁ…。
プリテストでの正答率の低かったものを幾つか紹介。興味のある方は、プロフィール欄からメールで解答をお寄せ下さい。
次の日本語を英語に直せ。

  1. その新聞をもとの場所に戻しておいて下さい。
  2. その本を読み終えたら私に返して下さい。
  3. 私は日本語が通じるホテルに泊まりたい。
  4. 去年は余り雪が降らなかった。
  5. 正しいと思うことをしなさい。
  6. 昔のあなたの方が好きです。
  7. 誰がこの写真を撮ったと思いますか。
  8. 北海道の人口はどのくらいだと思いますか。
  9. たいていの日本人は黒髪だ。
  10. 私は奈良は全く不案内です。

彼らの自己評価から一部抜粋。

  • どの問題でもぼやーっとしか文が出てこなくて完成することが出来なかった。
  • どうしてもbe動詞に頼ってしまう。やっぱり日本語には直接英語に直せないような言葉が多くて大変。
  • 構文のパターンをたくさん覚えたい。
  • 知識よりも柔らかい発想力が大事だと思った。

困ったモノですね。最初の生徒の声が切実かつ誠実でしょうか。二番目以降の生徒は、出来ない理由の分析が自己中心的というか自分勝手。『まず、きちんとした知識がないのだ』という自覚がない。たいていの和文英訳問題はきちんと覚えていさえすれば出来るもの。あれこれと断片的な知識や問題を解くコツを寄せ集めるもののさっぱり英文が書けないのであれば、基本例文を暗記した方がよっぽどいい。一日も早く、「読んだり聴いたりして意味が分かったら先に進む」という学習方法を卒業し、「英語を残す」「英語が残る」学びへと切り替えることが必要不可欠。それにはどうすればいいのか?答えは簡単。授業に集中することです。
昼食をとりながら研究室で読んだ、『STEP英語情報』の5/6月号では、「英語の歌を授業でどう活用するか」という主旨の特集を組んでいた。ところが、実践のレポートは中学校の先生のみ。北原延晃先生は「歌は定期試験に出さない」ことを明言しているそうだ。授業時数を鑑みた場合に、中3の1年間で扱った歌が20曲を超えているのには流石と言うしかない。もう一人は中嶋洋一先生。彼は、今では管理職なので、過去の実践のハイライトを踏まえての、若手世代へのメッセージということなのだろう。
高校レベルに相応しい歌の活用方法を高校の先生にもっと考えて欲しいのに、そういうところに光を当てる英語教育の雑誌が今は『新英語教育』(三友社出版)くらいしかない。現在の私の勤務校では多くの先生が独自の手法で高校生相手に歌を扱っている。習熟度が低いクラスだけではなく、高いクラスでも。日本人教師だけでなく、母語話者教師でも。こういう実践を見比べてみるのも、なかなか面白いのではないだろうか。研究会に出かける前に、自分の学校の先生に声をかけるべし。