「気づき」を越えて

土曜日は本業。
朝から遠い方の湖へ。新人も初1Xで、2モーション。女子の旧規格艇のハイトに手こずる。午前はセッティングの確認でUTで4周。8km。お昼を挟んで午後は、シートにマットを装着してハイトを便宜上、「下がっている」状態にしたのだが、まだ膝関節・股関節を畳んだところで腹を締めきれないので、重心が数ミリ高くなった分ふらつきも出る。5周の予定だったが、案の定、4周目で「沈」。いい機会なので、回復練習。二回のトライで、2,3分ほどで直ぐに出来たのでなかなか良いセンスをしているのではないでしょうか。
県大会を二週間後に控えた選手の方は、午前はブレーキ付きのパワーロウで4周8km、外してのUT8kmで計16km。こちらの湖では片道1kmでターンが入るので、時間のロスが多い上に、その分レストにもなっているので、漕いでいる間の負荷をしっかりと掛ける意味でもスピードに妥協してはダメ。午後は、アップ込みでブレーキ付き2周。ブレーキを外してスタ練で片道1km。RP500mオン・500mオフをすべてスタ付きで6発、3周。ダウンで約2km。計14km弱。揚艇後はグラウンドでスキップとジョグ。その後ストレッチ、猫とライオンで撤収。
車で1時間ちょっとで帰宅。
郵便受けに、先方を発送後紛失し注文し直し騒動のあった、

  • Roland Hindmarsh.1980. Cambridge English Lexicon

が英国から届いていた。結局、今回の費用の方が安く済んだのでよしとします。M. WestのGSLの改訂版を作ろうとの野心で編まれたこのリストも既に発刊から30年が経過。現代の「語彙研究」や「語彙指導」においてどのような意味を持ちうるのか、機会があれば、おかじゅんや投野先生に聞いてみようと思う。個人的には、令文社の『学習英語辞典』との比較も面白そうだなぁ、と思っていたら、福岡のM先生から、この『学習英語辞典』を1週間貸して欲しいとの依頼が。了解です。1年生の本格的な授業が始まるのは来週からなので、月曜日に早速送らせて頂きます。

翌日曜の朝は、一時帰宅する福島からの家族を駅まで見送り。母子は実家に留まり、生活の再建のために必要な財産や物資を父親が家から車で運び出す計画とのこと。余震も原発事故も本当に予断を許さない事態だけに、くれぐれも安全に注意して下さい。再会の日を楽しみにしています。
急にしんみりとした我が家に妻と娘を残し、本業へ。
今日は1モーション。
新人は、沈の影響ではないのだろうが、漕ぎが軽く、小さく、シャカシャカしてきたので、とにかく大きく、強くと指示。小器用とか小賢しいのはダメ。大間抜けで結構。大きく間違えれば、大きく気が付くのですから。まずは身体を動かすことです。
選手の方はブレーキ付き4周、8km、ブレーキ外してUTで4周、8kmの予定だったのだが、ブレーキ付きの周回の途中で姿が見えなくなった。カタマランから双眼鏡で辺りを見回すと、船台に艇が。近づくと、トイレに行っていたらしい。喝。アップの最初からやり直し。岸蹴りしてからトイレに行くなどというのは、その日のトレーニングに臨む姿勢がいい加減ということです。ただでさえブレーキ付きは時間がかかるので、おかげで2時間以上も乗艇に付き合うこととなりました。
帰宅して一息。
Ustreamで高円寺の反原発デモの様子を見る。
彼我の差を感じつつ明日の授業の教材研究。
再入門講座も高3へ。instant remedyなど存在しない。生徒の2/3は昨年教えた人たち。
昨年度の高2でやった、「名詞は四角化で視覚化」「動詞の前ではとじかっこ」「語順は意味順」を振り返るハンドアウト作り。動詞と形容詞の区別、動詞と名詞の区別、名詞の左側に来ることの出来る語の仲間たち、代名詞でとじかっこの左側にしか来ることの出来ない語の形、とじかっこの右側または前置詞の右側にしか来ることの出来ない形、といった「基礎基本」を4月中に確認し、「時制と助動詞」、「番付表と疑問文・否定文」を1学期に。2学期中間には、「準動詞と接続詞」、2学期期末までに「後置修飾のまとめ」と「比較」をなんとか身につけさせたい。
昨年との大きな違いは、今年から情報商業科の高1の英語Iを担当するということ。48名と大人数のクラスで、しかも教科書と辞書がT社。ああ、なんてこったい。自分が教諭でいる間は、この会社の教科書を自ら選ぶことはないと思っていたのだが…。でも、担当になった以上はベストを尽くします。
進学クラスの方は、新1年生がメイン。英語Iとオーラルの両方を担当。オーラルは副教材の『レベルアップ英文法』の方がメインとなることでしょう。
高2のライティングは『プラネットブルー』、高3のライティング (継続) は『ジーニアス』と検定教科書は異なるものの、担当はどちらも私なので、やることはほぼ同じ。
年間テーマの「学習英文法」に関連して、本の読み直し。

  • 毛利可信 『語順 英文法シリーズ23』 (研究社、1954年)

を足がかりとして、時制での「活用」や準動詞での語形変化、派生形や名詞の単数複数などにも関連する形態素の問題や助動詞が組み合わさって用いられる際の階層性をどのように「語順」「意味順」と折り合いをつけて整理していくか考えているうちにどんどん机の周りに本の山が。

  • 毛利可信 『動詞の用法/下 教室英文法シリーズ4』 (研究社、1960年)
  • デニス・キーン、松浪有 『英文法の問題点---英語の感覚』 (研究社、1969年)
  • 安井稔 『英語教育の中の英語学』 (大修館書店、1973年)
  • J.L. クック、A. ゲッチン、K. ミッチェル著、升川潔・小林祐子訳 『生きた英語の上達法---文法・語法の重点チェック---』 (研究社、1974年)
  • 黒川泰男、小山内洸、早川勇 『英文法の新しい考え方学び方』 (三友社出版、1985年)
  • 村田勇三郎 『機能英文法』 (大修館書店、1985年)
  • 池内正幸 『名詞句の限定表現 新英文法選書 第6巻』 (大修館書店、1985年)
  • 澤田治美 『視点と主観性---日英語助動詞の分析---』 (ひつじ書房、1993年)
  • 木下浩利 『英語の動詞---形とこころ--- [新訂版]』 (九州大学出版会、1996年)
  • 織田稔 『ことばの研究と英語教育---教科としての確立を求めて』 (関西大学出版部、2000年)

少しだけ枠組みというか目指す輪郭が見えてきたように思うので、1学期を目途に、頭の整理をしていきたい。

夜になり、統一地方選や知事選の結果が入ってくる。
中国地区は投票率が低調。山口県は過去最低とのこと。数百票の差で当落が決まっているのに…。
「気づき」を過大評価して安心していてはいけない。

本日のBGM: その向こうの (高田渡&ヒルトップ・ストリングスバンド)