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中国連盟合宿終了。
中国4県からの男女18選手による3杯での6レースを二日間。昨年の集中豪雨で流されてしまったブイが、県の予算で修復されたおかげで、この合宿に間に合い、密度の濃いレースとトレーニングができました。尽力して下さった県関係者には感謝の言葉もありません。週間天気予報を大きく覆す快晴に恵まれ、絶好のコンディション。6月の菊池本番まであと4週間なので、タイム等は内緒。レースを踏まえて、午後にはOコーチの個別指導もあり、大幅に技術・スピードの改善を見せる選手もいて、高校生の可能性の大きさにあらためて感動しました。自チームから参戦の選手は、初日の2000m二本を引いたところで、体調不良のためその後のトレーニングはリタイア。インハイ予選も控えているので、大事をとって、いつもお世話になっている整体へ。週明けはテスト期間にもなるので様子見ですね。
夜の懇親会は、私は失礼したのですが、新幹線口で昨年開店したばかりの良いお店を紹介。皆さんのお口にあったようで何より。私もちょっとだけ鯖寿司を食べたかったなぁ…。次回に期待します。
今回も、さまざまな「気づき」がありました。Oコーチの言葉から。
以前も見せてもらった、外国クルーの映像を見せながらの一言。

  • このクルーの漕ぎには、特徴がない。ドライブもリカバリーも、どこにも「アクセント」がない。アクセントがない、取り立てて特徴が見えないというのは、動きの全てが調和しているから。

合宿の総括で、

  • ブイを叩くのは、スタートと、ゴール前が多い。でも、いきなりブイを叩いている訳じゃない。その前に、何本も何本も何本もミスを重ねてそこにいる。ブイを叩く前に、何本も修正するチャンスがあったわけです。ブイを叩いて、止まりそうになった人は、その前の5本、10本前から、どんなことが起こっていたか思い出して、どんなことがきっかけでそれが起こったか帰りの車の中でよく頭を整理して。レース本番では、みんな同じようなレベルにいるから、0.1秒で、Aファイナル行けるかどうか、という競り合いです。その時に、1回ブイ叩いたらアウト、No chance. です。
  • 今回、エルゴや水上で、姿勢を修正したり、いろいろな指導を受けた人がいると思うのだけれど、どこをチェックして、何を修正しているかというと、「力み」を取っている。それだけです。肩、背中、いろんなところに「力み」がある。その力みを取っていって取っていって、リラックスした状態になって、「ああ、いいポジション」となるのであって、何か特別な形を作っているんじゃない。これからも、どういう形を作ろうかなんて考えなくていい。自分の身体の中に緊張している場所、ロックしている場所があったら、そこを「解除」してやるだけでいい。そうすれば自然に、ナチュラルなポジションになっているから。スタートにつけた時に、一回、自分の身体の中の様子をチェックして、緊張している箇所がないか、観察してやる。そうすれば、トレーニングで準備してきたものが全部レースで出せます。

このような言葉を「マニュアル」とするのではなく、自分の身体に興味を持って、自分の艇の動きに関心を持って、日々のトレーニングに励むことが、スピードに繋がるということでしょうか。

帰宅途中で、書店に寄り、『英語教育』と『新英語教育』を購入。
『英語教育』 (大修館書店) は「ライティング」の特集です。みなさん、是非是非お読み下さい。中途半端なコラムがなくなり、執筆者ひとりあたりの分量が増えたのは大変喜ばしいことです。このあと、8月号の特集はかねてよりのリクエストが実現し「大学入試」。編集部のみなさんありがとうございました。特集では座談会も予定されています。私は本業の大会と重なり出席が叶いませんでしたが、予定調和に終わらないことを期待しています。
『新英語教育』 (三友社出版) の特集は、「若い先生に贈る授業レシピ」。レシピということなので、料理のレパートリーを多く、調理者ひとりあたりの執筆の分量は少なくという感じでしょうか。おかじゅんも語彙指導で書いていましたね。

中間試験の印刷を済ませ、自分の時間。
今読んでいるのは、正業関連では、

  • 犬塚章夫・三浦孝編著 中部地区英語教育学会課題別研究グループ 『英語コミュニケーション活動と人間形成』 (成美堂、2006年)

静岡大の三浦先生を中心に現在進行中のプロジェクトにも通ずる、2002年〜2005年までの3カ年のプロジェクトをまとめたもの。かなりのボリューム。

本業に関わるかな、というものは、

  • 角田陽一 『なぜ、多くのゴルファーは「開眼!?」してもスコアアップにつながらないのか』 (じっぴコンパクト、2008年)

これは、ゴルフの指南書のようなものなのだが、全編、「ストーリー」「物語」で構成されているので、気軽に読める。心の力みを取り去り、ナチュラルで、シンプルな技術に辿り着くヒントですかね。

ネットでは、少し古いが、
http://www.1101.com/suimin/ikegaya/2007-12-07.html
での連載対談。第10回は「夢を持ちなさい、ではなく、夢を見なさい」という副題。印象に残ったところのみ引く。目標設定に関連して、

  • 池谷: 僕は学生たちに、毎年同じことを言ってるんです。まだ研究をはじめたばかりの新入生は「どんな教科書で勉強したらいいんですか」とか、「どういう論文を読めばいいですか」と言ってくる人が多いですが僕はあえて意地悪して、教えないんです。そういう人ほど、その本ばっかりやっちゃうから。

夢を実現することに関して、

  • 糸井: 「夢を持ちましょう」の「夢」は、要らないね。夢と現在の道筋を正しく書ける人なんていないし、書けたとしても、それは全部予測で間違いなんだから。それに合わせて生きていったら、FやGといった、いらないもの削ってしまうに決まってるんですよ。

寝る前には、身になる話しをということなので、本日はこの辺で。

本日のBGM: 夢で逢えたら (DEEN & 原田知世)