IOU

昨日のエントリーに続いて、某高2の総括票から。

昨日のエントリーはこちらから。
tmrowing.hatenablog.com

ここで抜粋している生徒の声ですが、「読解力の伸び」という部分に誤解がないように補足。
私のコマは「英表」ですので、授業中に長文は殆ど読みませんし、「宿題で読んでこい」ということもありません。せいぜいが、1パラ分あるかないかくらいの、英語ニュースの抜粋や、入試長文からの抜粋くらいです。
私の授業が「ウラ」だとすると、「オモテ」に当たる「コミュ英」担当の先生が、私の授業も視野に入れて、意味のある「読み」の活動の機会を一年間の授業で作っている、ということが重要だと思いますね。本来、こういう部分が「学校」の強みな筈でしょう。

今日紹介するのは、

「松井の授業の評価」&「後輩への親身のアドバイス」から

・松井先生の授業は、かなりの量の表現のプリントやチャンクが課されるので、根気強さが必要です。やった分だけ豊かな表現力や的確な文法力が身につくので、毎授業丁寧にしっかり受けるべきです。テスト前だけでは間に合わないので、日々の学習が大切です。頑張ってください。

・文法の参考書に載っていることよりも深い部分を知ることができて、英語を読んでいるときにそのことが出てくると、「パッと」思い出して読むことができました。授業の中で解説しているところのメモをとって、授業の中で一度理解をして、「腑に落として」から復習をすると、英文がスラスラ出てくるし、忘れることも余りない。

・松井先生の授業は最初は恐らく戸惑うことも多いと思います。「こんなに覚えなきゃいけないの?」「他のクラスはもっと楽なのに不公平」と思うかもしれません。私も途中まではそう思っていましたが、ある時、いかに「四角化ドリル」に良い用例が載っているのか、取り上げる例文の質がいかに良いかということに気付きました。1学期の中間テストで、試験範囲で示されている例文を全て覚え、四角化ドリルのチャンクも全て覚えてテストに臨んでください。もちろん、テストで良い点が取れるでしょうが、その後で、同じ範囲の「英文法」の問題集などを解いて見てください。驚くほど解けるようになっています。こういう風に、一度松井先生の授業の質の高さを実感すると、授業にもより身が入ると思います。頑張って下さい。

・とにかくたくさんの良い英語に触れる、という授業方針は私の英語の理解にとても役立ったと感じた。特に、プリントの構成が良くできており、学習に効果的だった。

・一年間ありがとうございました。特にチャンクで身に付いたのは、英作文だけでなく、長文読解などでも役立っていると感じることが多く、難しい構文でも、ワニの口や足あとマークなどをチェックすることで、簡単に理解できることもありました。また、チャンクやコーパスなどを通して、自然な英語を知ることもできました。この授業を通して、確実に一年前よりも英語力がかなり伸びたと感じます。

・テストの点そのものは、チャンク、グリグリを復習すればある程度出せるが、松井先生の授業で吸収すべきはテスト勉強で得られるものだけでなく、先生の説明する英語、文自体そのものへの向き合い方!

・常に最新の英語を教えてくださったことが凄く良かったです。正しくない英語を排除し、良い英語に触れさせ続けて下さったことも良かったです。私が先輩からのアドバイスを見た時、驚いたことがあります。それは「全て暗記してしまえば良い」というもの。そんなの無理、と決めつけていましたが、試してみないと何も始まらないと思い、全て暗記してみたら、驚くほど英語力(特にライティング)が伸びました。松井先生の英語は本物なので、是非全て暗記して良い英語に触れ続けて下さい。
・テストのためだけではなく、実際に使える英語を学べて良かった。使用頻度を示す表やグラフで、今の世の中でどんな英語が一番自然なのか知ることができたし、言葉は生き物なのだということを改めて実感できた。常に知識を更新しなければいけないと思った。チャンクドリルはいかに英語をシンプルに、自然に表現できるかを学べるので、本当にやる価値があります。シンプルは英語ほど良い英語です。頑張ってください。

・プリント(オリジナルファイル)の説明の文は分かりやすくて大切!先生の仰っていることと併せて考えると、色んな新しい発見ができると思います。

・毎回の定期テストで何十個(百何十個?)も例文を覚えなくてはいけなくて、とても大変だと最初は感じるけど、ある程度覚えれば、自然と多少覚えていない文でも書けるようになります。なので、文を覚えることに対してあきらめないことが大切です。例文を覚えることで、文の構造も一緒に理解でき、それを覚えやすくするための授業での補足説明があるので良かったと思います。

・授業内容がプリント(ファイル)になっていて要点がまとめられていて、勉強しやすかったです。

・プリントがとても分かりやすく書いてあって、自分で勉強する時に、とてもやりやすかった。

・文法問題集の解説のプリントに加えて、先生独自に作られたオリジナルのファイルのおかげで理解が深まった。

・毎回配布されるプリントの説明がとても分かりやすく、授業中も更に重要な情報を口頭で説明してくださるため、大変ボリューミーで予習・復習しがいのある(?) 授業でした。

・文法の参考書や問題集を使うよりも、(オリジナルファイルで)提供された例文に真摯に向き合い、文章単位でアウトプット/インプットを行う方が総合的に英語力が上がり、受験でも太刀打ちできる。あと、帰国(子女)は、英語力が既にあるから、定期試験対策をしないのではなく、英語力があるからこそ、穴を探して埋めるために勉強すべき。

・松井先生の授業は、一回一回の授業で常に新しい大きな学びを得ることができます。先生のオリジナルのファイルはもちろん、先生の独特の言い回しなどもとても価値のあるものです。授業だけでなく、ツイッターの英語ニュースRTなども、実際に社会でどのように英語が使われているかを知る、とても良い機会になります。

・いままで、英語をしっかり名詞や前置詞を考えて読むことが少なかったので、四角化で囲むことによって、役割がよくわかるようになって、内容が入りやすくなりました。また、現在よく使われている用法が分かって、実際に役に立つため嬉しく思いました。チャンクを覚える時は最初に書き始めず、何度も繰り返し発音して言えるようになってから書く練習をした方が良いと思います。

・この1年間松井先生の授業を受けて私は自分が持っていた英語の能力を改めて伸ばすことができました。自分は6年間アメリカに住んでいました。おかげで英語の能力は十分に培うことができたものの、帰国してから年々落ちていっていると感じていました。しかし、松井先生の授業で、ひとつひとつの単語の使い方や文の構成を一から見直した結果、帰国した直後よりも多くの語彙や知識を吸収できたと思いました。本当に勉強になりました。

・ただ文法の問題集を解いても得ることのできない、英語の表現の違いや、英語のニュアンスを教えてくださるので、テストのために覚えるだけではなく、授業を聞いてメモを取ったら、英語の実践的な実力がつくと思います。

・英文を読むときに、自分も最初は何種類かのカッコを使い分けて精読していたけど、慣れたら四角化の記号付けの方がメチャ楽だから、慣れるまでは我慢が大切です!

・先生が「大事」というところは、テストに出る出ないに関係なく、英語を学ぶ上でとても大事なことなので、しっかり確認した方が良い。

・今までに習ってきた英語の授業の中で、チャンクや四角化などを取り入れている人が初めてなので、最初ついて行くのが大変ではありましたが、ひとつひとつの文法に対して丁寧に教えてくださったおかげで英語の文章が理解しやすくなりました。ありがとうございます。まだ一回も松井先生の授業を受けたことがない人は、最初の数日の授業は他の先生と違ってびっくりすると思います。そんな慣れない状況でもあきらめず、一回一回の授業を大切にして下さい。確実に力はつきます!!

・松井先生は説明される時に、独自の表現を使われることがあるので、最初は何を言っているのか分からないかもしれませんが、真剣にお話を聞いて、自分で松井先生の言葉にチューニングすることができれば、突然理解ができるようになる…かもしれません。頑張れ!!

昨年度の総括票の抜粋を読んでいただければ、私の授業では「かなりの分量の英文」を丸覚えすることを求めていることが分かってもらえるかと思います。

  • 覚えるに値する素材を精選配置。
  • チャンクを活用し、覚える手がかり足がかりを作るとともに、置き換え活用や更なる拡充にも配慮。

というところが重要かと。
ある文法項目の典型例で、学習に適切でも、ちょっと長いと覚え難かったりすることがありますが、上記の工夫配慮をして英文を吟味し、提示しているというところに、私の時間とエネルギーが費やされているわけです。

そうは言っても、生徒一人一人の取り組みがあればこそ、理解や運用に活きるものですので、最後のテストでも十分に実力が発揮できることを祈っています。


『チャンクで積み上げ英作文』(三省堂)に関しては、学校採択教材、という制約はあるのですが、指導する側の方におかれましては、中高現場で是非活用して欲しいと思います。

  • 単語集の範囲を決めて小テスト
  • 文法問題集の範囲を決めて小テスト

に頼らなくても大丈夫ですよ、というのが著者である私からのメッセージなんですけど、今に始まったわけではない「テスト漬けの学校文化」から脱するのは、学びでのunlearningよりも大変かもしれません。

Basic 編

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Standard編

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生徒の声にあった「オリジナルファイル」「独自プリント」というのは、現在、noteで公開している有料記事やマガジンのもとになっているものです。
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さあ、週明けからは採点天国です。
しばし充電。

本日のBGM:  Call it a loan (Jackson Browne & David Lindley)