“Life can be hard enough”

受験生対象の直前「ライティング」セミナー、大阪での指導者対象「文字指導/handwriting指導法」セミナーも終了しました。

時節柄、様々な懸念を感じながらの参加だったかと思います。本当にお疲れ様でした。
昨日25日、そして本日26日が国公立大学の前期試験。
実力を発揮できていることを願っています。

今さら何を、と言われるかもしれませんが、今回の直前セミナーを開いてみて、大手模試で「高偏差値」と目される高校生、受験生でも、英語らしいつながりとまとまりのあるパラグラフを書けないケースが多いということ、そして、そういうケースでも適切なガイダンスとフィードバックがあれば「過去問」の演習だけでも、ライティング力として生きてくるということを受講生の素晴らしい取り組みで実感しました。

受験生対象講座の受講者からの感想を、了解を得てこちらに載せておきます。

このセミナーを受講した理由は、身の回りにライティングを見ていただける先生がいないことと、エッセイの論の進め方が分からないことでした。」松井先生は「ナラティブ」というテクストタイプから始まり、比較、定義、対比などの英語表現を、受験生の陥りやすい点に言及しながら、提示されました。これは単調で説得力がない文を続けがちな私への処方箋となったと思います。英作文は、文法について習う機会が多かったのですが、ここまで英語ライティングの論理を丁寧に教わる機会が無かったので、今日の授業は新鮮でした。まずは、復習に励んで今日習った表現を吸収しきります。

先日はありがとうございました。有してはいる知識 (パラフレーズや具体・抽象など) の読解以外での新たな使い方を教えていただき、正直なところ目から鱗でした。 私が現在通う予備校では (大手かつ首都圏で教育機会は充実しているはずですが、それでも) 自由英作文単体の講座というのは大変少なく、そうした講座でさえも 講師1人:生徒100人超 という場合が多く添削システムには限界があります。また直前期である今は講師の出講日は不定期であり、添削が必要でも十分には頼みきれないという現実があります。
 そんな中、志望大をセンター後に変更し急遽自由英作文対策が必要となった私の目に飛び込んできたのが今回の講座でした。いざ行ってみると解説で脳内がスッキリと整理されて、その後受けた添削では大学の出題意図までが見通せるようでした。また、オンライン添削が付くのも非常にありがたかったです。C講座もD講座も私大入試と重ならなければ参加したかったです。残り日数は少ないですが、努力のベクトルは示唆して頂いたのでやれる事をやり、「砂漠の中のオアシス」を目指したいと思います。お世話になりました!

今回私はA講座B講座の2つの講座を受講しました。A講座ではガイダンスとの事でしたが、松井先生の仰る事1つ1つが新しく知ることで自分のライティングにおいての未熟さを痛感しました。学校や予備校では習うことのないだろうものを知ることができ、1回の受講でも今後の英語を学ぶ姿勢や方法に生かせるなと感じました。私の勝手な解釈ではありますが、長文から英語を学ぶ、生きた英語から英語を学ぶということを伝えたいのかなと感じました。B講座では受講者の数があまり多くないということもあってか、志望大学に特化して添削をして頂きました。論理のつながりはエッセイライティングの基礎ではありますが多くの人が出来ていないポイントで松井先生はそこに重点を置いて教えて下さりました。受験まで残り僅かではありますがこの2回の講座を通して学んだことを生かしていけらなと思います。また受験に限らずこれからの英語の学習においても生かしていきたいです。

今まで感覚的だった、英語らしい話の組み立て方、自然な繋がり方を論理的に理解することが出来ました。また、準1級の模範解答の添削を通して読み手の感覚を、自分の書いたものの添削を通してイイタイコトにしっかりとした輪郭をもたせる書き手の意識を教えていただきました。ありがとうございました。

講座は短時間で終わってしまいましたがとくに内容・論理展開の面では一年分の勉強に勝るくらい(私が不勉強なのもありますが)鍛えられたと思います。私の語法・表現のレベルは、おそらく先生に見ていただくレベルにまだ達していなかったと思いますが、既習事項との関連という観点から多くのものを学ばせていただき、自分の勉強の質を高める必要性を改めて痛感いたしました。


D講座は、本当に直前の受験生対象セミナーとなりましたが、東京外国語大学と東京大学の「ライティング」に関しては、本当に有益なセミナーだったのではないかと自負しています。

今回の受講者の方は、皆twitterでのつながりから申し込んでくれた方たちでした。どなたとは言えませんが、大手予備校の講師の方から直接受講を勧められたという方もいらっしゃいました。この場を借りて御礼申し上げます。

一橋とお茶大の「ライティング」も見てみたかったのだけれど、「ニーズ」がないことには始まりませんね。短期間で少人数だったけど、あらためて受験生の頑張りと、自分の「経験知」の高さを感じました。本当に、よくその場で「言いたかったけど言えなかったこと」を的確に汲み出せるな、と自画自賛。

オンラインでやりとりしている他の国立大志望の受験生の「ドラフト」を見て感じるのは、やはり「語義」をしっかり捉えているか、ということ。主題から外れずに論を展開するにも、キーワードの「語義」、その語義の「グループリーダー」となる語を、そこで「バシッ」と出せるか、というのが大きいなと。

ある受講生のコメントにあった「砂漠の中のオアシス」というのは、私がセミナーで説いた心構えです。凡庸で紋切り型のテンプレートに当てはめただけの「エイブン」答案が何百枚も続く「砂漠」の中で、採点官が出会う「オアシス」のような、つながりとまとまりの満たされた「英文」を目指しなさい、ということです。

東大志望の某受講生とは、「この語は、守備範囲に入っている?入ってる。じゃあ、この次の展開では…」とか、「それは、今の私にはちょっと出てきませんね」という反応に対して「では、これだったら?」というやりとりができて楽しかったです。

別の受講生の方は直前のC講座とD講座だけでしたが、上述のコメントとは裏腹に、既に堅実な合格圏の答案を作れるベースのある方でした。そこからの「飛躍」「群を抜く」というところを目指すべくフィードバック、助言をさせてもらいました。

首都圏在住ではない方に、オンラインで過去問添削指導もしていましたが、国公立大志望の方の親御さんから、こんな感想をいただきました。

(子供も) こんな英文添削は初めてで、丁寧で分かりやすいと感動しています。やる気スイッチも入った様子。ありがとうございます。

オンライン指導をしてきた別の受験生の親御さん&本人からはこんなコメントをいただいています。

娘の英作文の添削をお願いしたのはセンター試験終了後。筆記とリスニングでそれぞれ9割はとれたものの他教科がふるわず、ワラにもすがる気持ちで松井先生にお願いしました。ご多用にもかかわらず、快く引き受けてくださった先生には感謝の気持ちでいっぱいです。志望校の二次の英語は難易度が高く英作文の配点が高いので、ライティングの専門家である松井先生のご指導を是非にと思う親の願いを汲んでくださいました。

使用語彙・コロケーション・内容・英文構成にとどまらず、作問者の意図を読み解答者としての娘の思いを活かしたアドバイスをしていただいています。細かく書き込みをしていただいており、内容はどれも痒いところに手が届くものばかりです。最初のアドバイスをいただき二度目のライティングをしたときに、書きながら松井先生からの言葉が浮かびスラスラと書けたと言っておりました。

娘には、ライティングのエッセンスとヒントがたくさん書かれてある松井先生のブログを読むことも薦めました。彼女がやる気になる言葉もアドバイスの中に散りばめてくださり、以前より二次に向け前向きに取り組んでいます。自信を持ち二次に向かい良い結果を掴み取ることを願い、松井先生のご指導のもと頑張らせたいと思っています。

松井先生に添削して頂いて、英作文を書くときにする自分の癖がよく分かりました。文も前後がきちんと繋がるように展開を今まで以上に考えるようになりました。1つの単語にもどの単語と組み合わせたらより良いのかなど教えて頂き本当にためになりました。対面式でのやり取りではなかったので最初は上手くできるか心配でしたが、添削して頂いて良かったと思います。ありがとうございます。二次本番に向け最後まで努力しますのでご指導よろしくお願いします。


お読みいただけば分かると思いますが、こちらの親御さんは英語のことが本当によく分かっていらっしゃる方です。オンラインのみで制約は多いのですが、私もできる限りの支援をさせていただきました。

対面&オンラインとも、直前の短い間の指導しかできませんでしたがで、こちらこそお礼を言いたい気持ちです。ありがとうございました。

ということで、以前の呟きの繰り返し。

通常の読解の授業であっても、その重点の半分、ことによると半分以上が「語義」なので、やはり辞書は欠かせません。なんとなくで済ませていると肝心なところで「端折って」いることに気づかない。そして「読み」では端折れることがあっても、「書き」では無理。

  • 今こそもっと「ライティング」を!

ということですね。

大阪セミナーの前夜、兵庫の加藤京子先生が「セミナーで使って」と言ってマスクを一箱持って会いにきてくれて、久々にその慈愛に包まれました。
加藤先生に学ぶチャンスを得たY先生と三人で会食。お店の方に「そろそろ閉店で…」と言われて気がつけば5時間以上経っていてびっくり。
ライティングに関して、英語教育に関して、そして教育に関して、大変な思いをすることは多いのですが、本当にこの人を目指して、この人に学んできて良かったと、そして、その私が体験できた学びを、自分よりも下の世代につなぐことができて良かったなと実感できたのが何よりの収穫でした。多謝深謝。

本日のBGM:(I’m) A Believer / The Lilac Time