にじ

三時起きで更新です。
猛烈な台風の影響で日本各地で大きな被害が出ている。
山口県でも、国体会場となる湖は大荒れ。
金曜日には体育祭の後、高速を使って駆けつけたが、強風というか暴風で乗艇出来るコンディションではないと判断し、オールとストレッチャーを車に積んで、地元の湖へと移動。
土曜日の午後には漕げるのではないかと、期待していたのだが、なかなか風が治まらず、エルゴを漕がせながら、携帯でレーダー画像とにらめっこして夕方に出艇。当然カタマランでベタ付け、救命具も準備してでの出艇です。こちらは強風でも風が吹き抜けてくれる奇跡とも言える湖で、波はそれほどでもなかったのだが、風が強すぎて技術が崩れるおそれがあったので、2周で揚艇。
翌日曜日は朝家を出る時に大きな虹。
湖では時折小雨と突風にやられるも、2モーション完遂。
午前は、On/Offを中心に約20km。午後は、エルゴでのOne-Shotをしっかりやってから、強弱メニューで14km。ようやく加速が戻ってきました。
2学期が始まり、実習が再開するので、平日のトレーニングの質と量を維持することが最優先課題。

いよいよ学習英文法シンポジウムまで1週間を切る。
大津研ブログでは、関連資料などが纏められています。江利川先生のブログでは、私の質問に答える代わりに、毛利可信 『ジュニア英文典』 (研究社)、と宮田幸一 『教壇の英文法』 (研究社) を取り上げてもらいました。 深謝。
私は、台風で乗艇出来なかった土曜日の午前に少し文献を読み直しできたのが収穫。

などなど、webからでもテキストが入手できるということは、このあたりを顧みる人がまだまだいるということですから、少しは安心します。
過去ログでも、Guy Cook (http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20090617) やAlan Maley (http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20060201)に言及しています。他には、Kit Field (http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20061221) あたりはいつもとはいわないけれど、折に触れ考えています。

  • 田中茂範『認知意味論 英語多義の構造』 (三友社出版、1990年)
  • 田中茂範『そうだったのか英文法』(コスモピア、2011年)

をほぼ同時に入手したので読み始め。進化と言えるのかどうか…。
一番気になるのは、この最新刊でも使われている、<「コト」の世界を表現する動詞の文法>という枠組み。出来事を表すのに名詞だけでは不十分で、動詞が用いられて初めて、意味を表せる、というのはいいのですが、「コト」「事柄」というのはそもそも<名詞>ではないのか、その「事柄」を名詞として表すために、不定詞、動名詞、接続詞、関係詞、さらには前置詞などが今の形に落ち着いているのではないか、という気がして、私の心は落ち着かないのですね。
で、

  • 今井むつみ、針生悦子『レキシコンの構築 子どもはどのように語と概念を学んでいくのか』 (岩波書店、2007年)

に行ったりしているとだんだん疲れてきます。

あとは語源。ベタですが、『月刊 言語』の1984年7月号。「特集 英語の語源」を読んでいます。
執筆陣は、
エッセイが、安井稔、P. ミルワード、郡司利男、前島儀一郎、千野栄一、下宮忠雄、由良君美。
小論で、渡部昇一、秦宏一、松浪有、忍足欣四郎、寺澤芳雄、風間喜代三、松原秀一、木村直司。
特集とは関係ありませんが、千野先生が書かれたチェコの詩人サイフェルトの詩の翻訳・紹介がとても良かったので、引用しておきます。

白さの光るハンカチで
人は別れを告げていく
日一日と何かが消えて
美しいものが消えていく


波打つ翼をひらめかせ
塒に帰る伝書鳩、
希望の時も、失意の時も
われらもいつも家路を急ぐ


涙をぬぐいな、ぬぐうのさ
泣きはらした目で笑うのさ
日一日と何かが生まれ
美しいものが生まれでる


「歌」ヤロスラフ・サイフェルト (千野栄一訳)

本日のBGM: Rainbow in your eyes (大村憲司)