入学式。
晴天。遅霜の朝。仮入学に続いて、冷え込む体育館で受付係。
「気づき」はいろいろ。もっとも、次回に活かせる意志決定の場はあるのかは疑問。
式を終え授業準備。
普通科の高2再入門講座に合わせて

  • 加島祥造他 『カタカナ英語辞典』 (研究社)
  • 河野一郎 『絵で覚える英単語1600』 (旺文社)
  • 吉沢美穂 『絵を使った文型練習』 (大修館)
  • Andrew Wright (1996), 1000+ Pictures for Teachers to Copy, Longman

を行ったり来たり。中学英語の復習に如何にして意味を持たせるかは教師側の課題。苦手な者に、苦手なのはあなたの意識の問題といくら精神論を説いても無駄。倫太郎さんのブログを読み返す。

昼からは本業。遠い湖まで1時間。晴天ながら強風波浪。今日は他のチームも入学式や始業式だからか不在。
アップに続いて、真逆の片道をSR24で、「ど順」といってよい片道をSR22以内にまとめて往復繰り返し。
逆風は筋トレだと思えば艇は安定しているので楽。問題は順風。ドライブ終盤で楽をしたがり、抜き上げも小手先の操作に頼ろうとして、ボディが緩んだ途端にリカバリーでボディとハンズが一緒に動き始め、艇の動作が不安定になり、オールがクラッチに乗り切らないばかりか、艇と自分がばらけてしまう。

  • 加速させて艇を運びきるから「終わり」が決まって、フィニッシュでの自分の居所がはっきりするのであって、自分で勝手にドライブを終わらせていたら、肝心なところで自分の居場所がなくなり艇がどっかにいってしまう。

ということに気づいただけでも収穫のあるモーションであったのではないか。風が更に強まり、白波が立ってきた12kmあたりで揚艇の指示。距離が短く、エネルギーが余っていたことも功を奏してか、最後の1周は良いサイクルが出て、ようやく艇の加速が継ぎ足されるようになった。選手もその局面は自覚できていたので良し。明日は、学校でエルゴ。土曜日はまた乗艇の予定。
帰艇の際、船台につけるカタマランでも寄せる波、返す波で揺れに揺れ真っ直ぐ座っているのが大変なくらい。
帰宅途中で、注文していたCDを受け取りに商店街へ行くので、そのついでに、マッサージの予約を入れ、メンテナンスをしてもらう。随分、身体の芯の冷えは改善されてきたが、上半身の固さが目立った模様。フィードバックを受け、自己分析。
夕飯は、カレイの唐揚げ野菜あんかけ、鶏団子汁、塩辣韮、葉山葵漬け。マッサージの後なので、獣肉はできるだけ避け、汁物でアミノ酸補給。晩酌は酵母の生きている純米吟醸の生酒で軽めに。以前よりはおいしくなったが、やはり普通の純米の方が美味さが際だつ。米も純米吟醸は山田錦、純米は五百万石。価格も、純米吟醸の方が若干高い。普通は純米吟醸の方が良い酒ができそうなものだが、そうはなっていないのが面白いなぁ。持ち味を引き出すのは、環境か、杜氏の腕か、はたまた、米そのものの持つ力強さなのか。
さて、昨日の文型の続き。
今回の調べものは、倫太郎さんのブログに触発されて教科書の記述を見て、むーん、と唸ったことが契機であって、文型分類を極めようなどという野心などありません。初学者の目線でどれだけ多くの例をまとめることができるのか、生徒への説明の技術などということはいったん脇に置いておいて、英語を学ぶ者としてまず自分の頭の整理が必要だから考えているまでです。
不定詞構文をとるaskをSVOCと見る考えは、安藤貞雄 『現代英文法講義』 (開拓社、2005年) でも示されている。(pp. 814-816)
that節への書き換えが不可能な forceのグループと、that節に書き換えることは可能だが、表す意味にズレが出ることのある orderのグループの両方とも、SVOCというわけである。
少し古い論考に、村田勇三郎 『機能英文法』 (大修館、1985年) があり、その中で、SVO + to 不定詞 も詳しく扱われている。(pp. 41- 59)
その項のはじめに、村田はこう書いている。

  • 従来この用法は「不定詞付き対格」 (Accusative with infinitive) といわれさまざまな学者がさまざまな分類をしていることは周知のことであり、また日本における文法書を幾つかあたってみると、著者たちがいろいろと苦労している姿が目に見えるようである。いっそのこと構造だけに目を向けて「SVO + to 不定詞」という項でまとめて処理してあまり深入りしていないのもある。しかしこの構造をthat節にいい換え可能か否かのテストをしてみるとthat節に替えることができる動詞もあれば、できない動詞もあり、また受身その他の変換の操作を課してみると受身可能な動詞もあり、できないのもあり、なかなか複雑である。(p.41)

さらに、大塚高信、石橋幸太郎、Bresnan、Postalら諸氏の考察を踏まえた上で、村田の見解を述べている。村田は、force類の動詞はさらに、3つの下位区分を持つ、としている。

  1. that節に変換できない force, allow, permit など
  2. SV that とすることができる order, command, request, require, beg そして ask
  3. SVO that となる advise, persuade, teach, tell

pp. 52-59までで扱われている 「what to do に含まれる主語」の部分を読むことで、<SVO + to不定詞>への更なる理解を深めることができたのが収穫。特に、pp. 54-55 でのtellとaskの比較考察がわかりやすかった。

  • askは疑問文を後続させるため疑問詞を用いない場合 I asked him if I should do this or that. となる (I asked that I should be allowed to see that. のようにaskのあとにthat節がくると「尋ねる」ではなく「頼む」となり意味が変わる)。つまり tellのあとのwhatはある特定の名詞におきかえることができるが、askのあとでは不特定な名詞でおきかえなければならない。(中略) このwhat to do を用いた構造ではaskという動詞だけが例外なのである。

その後、より簡潔にまとめられた、

  • 村田勇三郎・成田圭市 『テイクオフ英語学シリーズ 2 英語の文法』 (大修館、1996年)

でも、「動詞+名詞+ to 不定詞構造について」 (pp. 51- 52) として、かなり詳しく解説しているのだが、『機能英文法』の参照を促す該当ページが、pp. 41-52となっていて、ちょっと残念。関係ないと思わず、その続きの pp. 52-59までを必ず併せ読んで下さいな。

本日の晩酌: 勝駒・純米吟醸・生・山田錦・50%精米 (富山県)
本日のBGM: All the young dudes (Matthew Sweet & Suzanna Hoffs)