One after another or replaced by another?

日曜日は、朝から冷たい雨の中、本業へ。タイツを下に履いて行ったのだが、モーターに乗っていると流石に冷える。今日は選手一人のみ乗艇。アップで少し長めにランをさせ、筋温が上がったところでストレッチ。乗艇は、高強度UT。12km位漕いだところで、ストレッチャーが破損し、止むを得ずあげる。途中いいスピードとリズムが出てきただけに残念。納艇後、エルゴで残りのUT40min。いいストロークだと、1’53” / SR20-21位で回せるのだが、その出力では安定せず。結局、1万にも届かず、9700m少々で終了。寒さで消耗したとはいえ、気合いが足りません。スタビライゼーションのメニューも少しずつ入れて、体幹をとにかく強化。体幹種目だけならまだ、私の方が全然上、ってのも困ったものだ。来週は県の合宿。

帰宅後、センター試験の分析。問われている「英語力」を考えると、

  • 発音・強勢の知識
  • 語彙・語法の知識
  • 文法・表現・構文の知識
  • 情報構造・結束性の知識などの談話に関わる知識
  • 英問英答による内容理解確認
  • パラフレーズ・要約文の選択
  • 描写・説明文の選択
  • 説明文での英問英答による概要把握確認

というような大枠なのだろうか。以下、放談。
語彙水準を考えると、かなり平易になった感がある。「模試では分からない単語を読み飛ばしたが、今回は全部読めた」などという受験者の反応からも裏付けられるのだが、誰か計量化・数値化を済ませた人はいるだろうか?
出題形式の大幅な変化が平均点にどう影響するか?これで、平均点が下がるとすれば、高校での授業は「出題形式に依存した演習」を繰り返していただけで、英語力を付けていなかったか、もしくは、センター試験そのものが、しかるべき英語力を測定していないか、はたまたその両方か。

対話文の長文が消えたことや、ディスカッションでの司会者の要約が学校新聞の意見要約に変わったことはリスニングテストの導入を鑑みるときに妥当な変化と言えるのだが、その割には、リスニングテストでどんな能力・技能を見たいのか、が今ひとつよく分からない。「ディスカッションを『読ませる』」のは不自然で、学校新聞にした、というのなら妥当で賢明な判断とは思うのだが、だからといって、リスニングテストで「ディスカッションを『聞かせる』」出題が出ているわけでもないのだ。
また、イラストを元にした説明文・描写文の選択も、絵を使うことで、「和文英訳」や「英文和訳」を排除したと思っているとしたら、あまりにもナイーブである。ほとんどの受験者は英文を和訳して、絵の内容と照らし合わせているのだろう。この新形式の問題が、今回の出題での目玉だとするなら、もっと配点が高くていいはずである。実際そうなっていないということが、この出題の中途半端さを物語っている。物語っているといえば、一番物議を醸すのは、第6問で「物語文」を止めたことだろう。私は、今回の第6問の変更は、「改悪」であると断ずる。
「良質の」物語文こそが、内容スキーマ(形式スキーマも)に依存しない、真の意味で、フェアーな読解のテストとして機能する潜在的な可能性を秘めているのに、それが箸にも棒にもかからないような「解説文・説明文」に取って代わられた。昨年度の第6問の英文のあまりのクオリティの低さには注文を付けていたのだが、よりによって、クオリティを上げる方への変化・改革ではなく、「止める」という選択をするとは、驚きを通り越して呆れた。
今回の出題で調べたい英語力が「大学生としてふさわしい英語力」なのだとしたら、センター試験でわざわざ調べるのではなくて、TOEIC Bridgeでも、GTECでも代替手段となる資格試験・技能試験にその役目を譲り渡していいのではないか。センター試験の英語の出題を改善するのではなく、英語については、センター試験での出題そのものを止めてしまうのである。その分、高校の授業は英語力を付けることに専念する、というわけである。実現不可能ではないだろう。もっとも実現するのは何年後かね…。

進学クラスは、サマリーのフィードバックと読解用のノート作成のモデル提示&解説。
普通科は、一進一退というか一勝一敗というか。兆しはあるのだが、軌道のかなり手前。
放課後は学年会議。
会議終了後、次年度に向けて、英語科主任に英語教育関連の参考図書をいくつか預ける。春休みまでに文法指導の見直し、読解指導の見直しをするわけだが、議論が平行線を辿らないためにも、引き出しの中身を充実させ、整理することが大切。私も今年は勤務校の外で公演や発表をしてきたのだが、まず、自分の足元を照らそう。不遜に響くのを承知で言わせてもらうことになるが、私の持っている資料で良ければ、いくらでも活用してもらいたい。

以前の同僚で同窓のK先生のブログを訪問。こういう人に支えられ、カバーしてもらってきたのだとしみじみ思った。有り難いことです。
今晩は、某局で玉三郎の再放送を見るので、夜更かしの予定。
宮田幸一『教壇の英文法』など、Q&Asものを読んで放送を待つ。


本日のBGM: Keep On Keeping On (Curtis Mayfield)