臨床の知?

山口に異動してから、きちんとした挨拶を各方面に送らずじまいでとうとう7月の声を聞く。筆不精にも程がある。いっそ暑中見舞いで兼ねてしまおうか…。
かつての同僚のK先生からメールの返信をもらい、その忙しさに思いを馳せる。その一方で、優秀な英語教員の大学への転出について少し考えていた。このブログだと、1月30日の過去ログのコメント欄にあるferrierさんの言葉がずっと自分の心の中に沈んでいた。(http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20070130
昨年度は山岡憲史先生、今年度は、田尻悟郎先生、中嶋洋一先生が大学へと転出された。古くは私の師匠も中学の現場からELECの指導主事を経て、大学の先生へと転身しているし、語研、英授研などで活躍する中高教員が大学の英語科教職法などの科目を担当していることも珍しくないので、別段訝しく思うことなどない。専門化・アカデミズム化して現場のダイナミズムとの接点を失っている大学の英語教育学研究が、中高の優秀な教員の登用により生まれ変わるのだとすれば歓迎すべきことではある。

  • 大学の側は、なぜ現場教員を採用するのか、そのこととみずからの理論的、科学的な学問とはどのような関係にあるのか考えるべきでしょう。

とferrierさんは言っていたが、今回、広島大の柳瀬さんから送っていただいた英授研の講演資料を読む限り、ここに一人、その関係を考え続ける人がいることがわかる。希有な存在だろう。講演でのフロアとの磁場はどんなものだったのだろうか?
週末は本業。湖は3m近く水位が低下。雨が恋しい梅雨の晴れ間。
土曜はいよいよフロート無しでシングルスカルに乗艇。午前で60分、午後60分放牧状態。まだフェザーリングを教えていないので、できることといえばスクエアワークで艇を加速させてオールをクラッチに乗せることだけ。それでも一度も「沈」せず、一人で帰ってきました。それに比してダブルは小心者。どうかすると分漕に逃げます。ミスを怖がり、間違いを恐れると、傷つくことも少ないけれど、結局気づきも小さく、感動も薄いもの。思いっきり間違えれば、思いっきり気がつくのだが、そのことにいつ目を開かせることが出来るか?なんて考えてたら、岸に着ける所で「沈」した模様。それもまた「臨床の知」か?
日曜日は午後から大学生の練習を見る。男子はアップで力を出すことを求め、その部分は少し兆しがでてきたのだが、乗艇ではまだまだ一進一退。インカレまで踊り場無しのつもりで頑張って欲しい。女子は今日見る限りでは、随分とスピード感覚が戻ってきたように思う。表情もやや明るくなって何より。艇を加速させてスピードに乗せておいて、オールをクラッチに乗せ続けてハンズができるようにフェザーリングを徹底することが指導者にも突きつけられた課題。
今日話していて面白かったのは、「スクエアで漕いだときの方が加速がいいのはなぜ?」という問いに対する答え。

  • リリースからクラッチに乗せる時に、スクエアの方が艇とつながっていられるような気がします

そこまで分かれば課題の答えももう見えているはず。フェザーリングをする前に身体が緩み減速し、加速が緩むから前スペースも緩みハンドル操作だけ早くなるのを艇を加速したと錯覚してしまう。同じ「加速命!」でも、

  • 自分が艇に与えたスピードでハンズ

ということを技練からメインメニューまでとことん意識し続けることで艇がいろんなことを教えてくれるはず。艇にそんなにスピードを与えられていないのにハンズだけ一生懸命なクルーは戸田でもよく見たなぁ。
私のイメージではイルカが水中から飛び出すときのスピードと方向性なのだが、そんなこと言ってもわからないか。
未明に雷雨。湖でも降っていると良いのだが。
一夜明けたら、期末テストと萩往還の下見。雨のなか何キロ歩くのだろうか…。

本日のBGM: Last To Know (The Lilac Time)