文化の日

中間考査終了。採点、成績付けは大変苦労した。
高3ライティングは、descriptive passageを中心として、まとまった作文を2題。整序完成を1題。これだけでも60%の配点にしてある。採点基準や評価基準はいつもの4Dsに準じて点数化するので、単純に言えば、10点満点でつけたものを6倍していると思ってくれればよい。一人で採点しているので、intra-rater reliabilityのみが問題点。適宜休憩しながら、高2の採点と交互に行うことで、できるだけ規準がぶれるのを防いでいる。
所要時間は、まとまった作文の短い方で、だいたい1枚2分として、2x80で160分、長い方が1枚3分として3x80で240分。計6時間40分。それ以外に、細々した問題もあるので、だいたい8時間くらいはかかるのかな。1日2時間使えば、4日間で終わる計算。計算上では。
さて、「Cubingの descriptionにおける留意点を日本語で説明せよ」、という実際に書くときのトラブルスポットを裏返した出題も入れてみたが、出来は芳しくない。「きちんと定義する」「外国の人にも分かるように書く」という、説明以前の答案が散見。「きちんと」「わかるように」というのが具体性をもっていないのだ。どうしたものか。塾や予備校、または高校を卒業してから大学の授業などでもっといいストラテジーを身につけてくれれば別にいいのだけれど、だいたいは身につけずじまいで終わってしまうんだよなあ…。クラスサイズは大きくてもいいから、全体の担当生徒数を減らさないと、高校でのライティング指導は変わらないだろう。小規模校化が加速する公立中学校で、優秀な教師の実践が充実していくのとは対照的である。
今、某社で監修をしている英語ライティング講座が実施(市販?)されれば突破口になってくれるだろうか?などと言うことを考えながら、テスト明けのPersuasive passageのワークシート作成。
高2は、問題数が多すぎる、という感想多数。暗記で済むところは暗記しておけばいいのだが、妙に暗記を毛嫌いする生徒もいる。平均点だけ見れば7割くらいだからそこそこ高いのだけれど、理解度、達成度が低い項目は少し意識して2学期後半でも練習させないと。高2の今回の正答率では、I was pleased to talk to her. と It was pleasant to talk to her.では前者が、 The teacher was easy to speak to. とIt was easy to talk speak to the teacher.では前者が高かった。文法的には、 形式主語Itではじまる文の Itのところに、 繰り上げ操作を行うと説明されることが多いのではないかと思うが、多くの生徒は形式主語の文よりも先に、人など主語が明示されている方を覚えているという傾向が出た。その背景がどうなっているかは気になるけれど、教室でのinputだけが限定要因ではないので、こういう項目はリサーチデザインが難しいだろうなあ。
テスト明けは、杉原千畝の物語。先月の日テレのドラマ(反町隆史主演)の冒頭30分ほどをビデオで見せた。背景知識の確認をして、本文の読みに入るのがねらい。一通り読んだ後での仕上げの活動に何かないか?と考えた結果、中古ビデオでVisas and Virtueというモノクロの短編映画を購入した(週末に届く予定)。この映画は、26分なので、1時間のコマの中で処理できるのがいい。来週以降で視聴覚室を予約して上映する予定。映像を扱うときにはいつも考えるのだが、Pre-viewing questionsとかのお膳立てをしなくても生徒がちゃんと聴けるように(見られるように)はやくならないだろうか?